拭いされない違和感。
淡々と進む話と、何処か違和感のある登場人物達。
それらが不思議な調和を持って作品を形作っていて、今までにない読後感を味わえました。
個人的に表題作が好きです。
2つ目の話は唐突に始まって唐突に終わったという印象が強いので……。
文章も綺麗で、最後までじっくりと読み進める事が出来ました。
世にも奇妙な物語に近い雰囲気がありますね。
すげぇ良いです。
公開時に一度プレイさせていただきまして、「これはすごい!」と思ってずっと保存しておき、雪がよく降るようになったので思い出してふたたびプレイ。やはり「これはすごい!」と、こんどはレビューせずにいられないほどだったので、今さらですが書かせていただきます。
表題作「自分殺し」。これは「父」と「双子」の片方が死ぬという短い話で、「物語る」というしかけを使ったじつに良くできたものでした。
作者様HPによると登場人物の二人は文学部の学生であるという脳内設定があるみたいで、となると近・現代文学における大きなテーマのひとつである「父と子」が意識されていることでしょうし、「双子」についても明らかに文学的アプローチをかましている、じつに良いです。
短篇として解釈のための情報をうまくセーブしていて、たとえばポーの「ウィリアム・ウィルソン」やつげ義春の「ゲンセンカン主人」みたいなドッペルゲンガーもの(後者はちょっとちがうけど)が好きな人は楽しめるでしょう。良く出来た短篇作品がそうであるように、「自分殺し」もまたいろんな角度から読むことができます。
もう一作は優しい。「あなた」が出てくるのがいいですね。
筋が薄く思えるのは純文学によくあることだと思いますが、いつおうゲームとして公開されているので、エンタメ要素を増やすとか、ゲームであることを利用したりしてみると、よりサウンドノベルとしての完成度が上がると思います。
次回作もかなり期待してます!
切ないような怖いような
登場人物がどことなく不気味で、物語の不安定さを感じさせます。
文体が柔らかいので、怖いだけでなく切ないような印象を受けました。
どちらかといえば『自分殺し』が好みです。
BGMがもう少し多くてもいいかな、と思いましたが……。
予想外の結末にひやっとさせて頂きました。
かなり好き嫌いが分かれる
二作品入っていますが、私はどちらも好きです。
一つ目の作品の不気味さが好きですが、
人によってはぼかした終わり方が不満かもしれません。
二つ目の作品はとても綺麗で儚い雰囲気が好きですが、
実は結構残酷で、やっぱりこれも好みが分かれると思います。
文章は高レベルなので、読書が好きな人にお勧めです。
あっという間に終わります(笑)
文章のレベルは高いと思いました。
ただ、シナリオにあまり起伏がないのがちょっと残念だと思いました。何というか、未完成チックな印象を受けました。
それから、意図的なのでしょうが、無音シーンや、効果音だけのシーンが、ちょっと多いのももったいないかなと思いました。
これからも活動頑張ってください!
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