※ネタバレを含みます
ファンタジーの世界観で、RPGと推理の2つのジャンルを融合させてみよう!というゲームです。
私はどちらのジャンルも好きなので、ワクワクしながらゲームをプレイしましたが…
非常に残念ですが、RPGと推理の2つのジャンルを活かしきれていない印象を受けました。
まず、究極的な事を言ってしまうと、RPGの要素が邪魔でした。
完全に推理要素の妨げになっています。私は推理要素も期待してプレイ致しましたが、推理要素と全く関係ないジャンルであるRPG要素をぶち込まれても、邪魔という印象を受けました。
更に申し上げると、推理の内容に、ファンタジー要素がほとんど無いです。
ファンタジーの世界で推理をやるなら、魔法なり特殊能力なり、色々と絡める事は出来たはずなのに…
逆に、RPGの要素が推理要素と密接しているのであれば、まだ納得は出来たのでしょうが…
これなら、RPGの要素を抜き取って、ひと昔の外国を舞台にした推理ゲームとする。
あるいは、推理の要素を抜き取って、純粋なファンタジーの物語にする。
こちらの方が、まだまとまりがあって納得出来ます。
どうもこのゲームは、RPGと推理の2つの要素を無理やり融合させた結果、いびつになっている様に感じました。
また、ストーリー自体にも疑問が残ります。
なんだか、ご都合主義展開っぽさを感じたんですよねー…主人公とヒロインがハッピーエンド、他は知らん!みたいな。
何が疑問かって、中盤から終盤にかけて、大事な知り合いが2人程死にましたが、あの展開はなんだったのでしょうか?
推理物と全く関係無いシーンで、ただ単にあの2人を死なせて、大してストーリーに強い影響は与えなかったようですが…
あの2人の死が、無駄死にとしか思えませんでした。
更に言うと、第一の事件であの2人に救済を与えようとしていた分、ほぼ無意味な死を遂げた2人の処遇には、悪い意味でショックを覚えました。
プレイヤーを鬱な気持ちにさせておいて、そこに特段意味があるようには思えなかったからです。
実はあの2人の死は陰謀だったんだ!裏には黒幕の仕掛けたトリックがあったんだ!…みたいな展開なら誰でも納得したと思いますが…だってこれは推理ゲームですし。
なのに、無駄死にです。推理の要素は、ここでこそ活かすべきではなかったのでしょうか…。
…あの2人の死に、本当に意味はあったのでしょうか………
本当にあの2人が可哀想すぎる。
短編RPG部門金賞ということで遊ばせていただきました。
結論から言うと私は満足です。
ストーリーもやや見させられているだけのような感じは否めませんが、話自体は面白く、推理も結構難しかったです。
ただ、これから遊ぶ人にアドバイスをしておくと、ガチガチの推理ものではないので、推理ゲームをしたいならこのゲームはあんまりお勧めできないかな(?)と思います。証拠はすべて与えられるので、それを元に犯人を当てる、といった感じで進んでいきます。
戦闘システムはWolfらしく非常にサクサクと進んで、レベルを上げる行為はさして苦痛ではありませんでした。戦闘難易度は低めです。
個人的にはかなりツボなゲームでした。
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