「親切=簡単で歯ごたえが無い」ではない、やりごたえのある安定した良作
前作プレイ済みでようやくクリアしたので書かせていただきます
作者様コメントにもありますように、前作未プレイでも何ら問題はありません
前作プレイ済だとどこかで見たことある人や名前が出てくる程度の認識でOKです
ストーリーは王道と言える展開ながら、だれることなく最後まで楽しめました
グラフィックも主要キャラだけでなく、
町の住民などの立ち絵も手書きで描かれているので見ているだけで楽しかったです
その他にも次に行くべき道にアイコンが表示されたり、
強敵前などではセーブポイント設置だけではなく
セーブすることを薦めてきたりと親切設計も充実しています
ただし、タイトルにも書かせていただいたように親切だから難易度が低いというわけではないです
かといって特段高いという訳でもありません
油断していると痛い目にあうので心構えや準備をしっかりしていれば
程よいバランスの戦闘が楽しめます
普通にしっかりとプレイしていれば特段大きな稼ぎは必要なく、
仮に稼ぎが必要になったとしても明らかな稼ぎ向けのモンスターが配備されていたりするので
苦になることは無いと思います
個人的に少し気になったのが属性の種類が割と多めな割に
弱点属性が攻撃した時のダメージ量でしか判定することができず、
また生息地や見た目で判断できないタイプの敵も多かったため
自分は「物理or無属性魔法でゴリ押ししたほうが楽じゃね?」となってしまいました
またアイテム所持制限が各アイテム999ということもあって最後の方は
回復アイテムゴリ押しで割と行けてしまうのもちょっと残念でした
3も制作中ということですので楽しみにしております
泣き笑いの脚本がきちんとできている物語です!
感想を連ねたいのですが、新規の方にプレイの時間を費やさせてでも知ってもらいたい物語なので筆を執らせてもらいます!
ネタバレや作者さまへのハナシはきちんと区分けするとして、
まず脚本です。
複数出るキャラクターを、「作者側から愛しすぎて」のようなノベルモノではありません。
タイトに関係を短い会話で把握させてくれます。
次に戦闘や難易度。
順当にやればまず引っかかることはないデザインです。
不安があればちょっとだけ(1,2レベル程度)を上げればハナシについていけない骨格ではありません。
武器とアイテム。
本編ではレベルアップは体力と魔力しか上がりません。
アタックポイントやマジックポイント、その他はアイテムによって左右されますが
ほぼ「全アップ」のような、「前の村で買ったやつを総とっかえ」ではなく、
どうキャラクターを伸ばしたいかによって「新しい村だから全部買う」という思考を捨てたバランスにはしていません。
しっかりと個々人の才を「見させる」演出です。大好き!ふふ。
セーブ制。
いつでもセーブできるわけではありません。
なので、暇な時間にちょちょっとやる、は、ちょとオススメできません。
ただ、家プレーヤーであれば、戻るか進むかでセーブポイントはあるので
そんなにも窮屈なスタイルではないと感じました。(私は家プレーヤーです。)
そしてたぶん、ちょっとコレ書きたくないんですけど感じないことはない点。
絵。
作者さんが描かれた造形、いわゆる絵師さんのソレと比べてしまうとこの吠え声も消火されそうですが
いいですっ?(少し説教モードです!)
自分の物語に自分で絵をつけたいのは道理でしょうよっ!
たっはっはっはっは。
私は日本画家なのでデッサン力云々はわからいじゃないです(わからいじゃない、はおかしな日本語だ、みたいなのもありますが)。
私は数十時間をこの「物語」に費やしましたが、とっても素敵だったと思っています!ふふ。
誰か一緒にこの物語、言ってしまえば小説や映画と言葉を換えたらクるでしょうか、それを一緒に語り合おうよ、と思える、本当に大きな「物語」です!
ネタにふれないようにすると・・・どうしよう、
前作もそうなんですけどっ!
すぐに主人公の行動へ全精力を傾けるかと言われれば少し違います。
ただ、
ずっと「一緒に」「過ごしてきた」という、
文字やセリフで抱え込まずに
「あぁ、一緒に見てきたよ。この先を見ていきたいな、この人たちと」
と思えるくらい、それぞれをそれぞれと描けている
もうっ!
脚本力がすごいんですっ!もうっ!
ここからはネタバレもちょっと含む、
ファンレターになります。
すごい好きですっ!
ラノベ系の、浅い、あっさい都合のいいだけの甘ったれストーリー大っ嫌いタイプとして
まずひとつ。
「もっと買って」という店員さんっ!
ちょーかわいいです。
ええ。
欲望をオブラートに包まないタイプは日本のお客様文化と逸脱していて、
でも実際そうだもん!的な、きっと作者さまの想定してない部分でウルトラ可愛く見えますっ!
それから
あぁ、
これは前段で言えば良かったかしらん。
訛りの描写です。
「~さ行った」のような東北訛りは「行くっぺ」のような「ぺ」付ければイナカ言葉だと思うんじゃねぇぞ?
の溜飲が下がりました。
また、東北出身愛知滞在期のあった私としても、愛知訛り(あの市長は尾張です。愛知は広いので三河もありますからね!)も、実にキレイに「シャザーラたちの方言)と「ツナギ」と言えばいいでしょうか、
「あ。あるかも。そういう言い回しあるかも」
と思えるナチュラルなイナカ方言にもきちんと配慮されています。(読んでてキツくならない)
勉強されてるのか、あるいは自身の経験値なのかはまだわかりませんが
とってもキレイに方言を使いこなしておられます(ぺ、とべを使う東北民ですが、ここまでスライドしてくるナンチャッテじゃない方言は久々です)
最後の最後。
ここは行間を取ります。
ネタバレも含むためです。
テレシコアさんっ!
あぁ。
ふふ。
こーゆーこってす。
愛着が生まれる「物語」が
このゲームをやると生まれます。
きれいな物語にもし、ここまで読んで「触れたい」と感じたのであれば。
芸術なんて
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