追いかけっこの無いホラーゲーム
コンパクトにまとまっている探索謎とき脱出ゲーム。
ホラーと言ってもよくある追いかけっこが無く、苦手な人でも出来ると思う。
おかげで、屋敷内をじっくりと探索できた。
手軽に謎とき脱出したい方にお勧め。
微妙にネタバレ↓
ハンマーの使いどころで暫し館内を歩き回った。
もしかしたら眼鏡やMP3プレーヤーによるお助け機能があったのかもしれないが、
だとしたら見過ごしたのかもしれない。
倉庫の鍵を取る暗号も、ひらめくのに少し時間がかかった。
他の方のレビューにもあったとおり、ハンマーが複数個取れる現象に遭遇したが、
もしかしたら一定個数必要な仕掛けがあるのかもと、5個ほど取った。
それ以外はスムーズ。
そこにいた
ネタバレを含みます。
プレイ時間は30分弱。
特色だと感じたのは「眼鏡」と「MP3プレイヤー」を使った謎解きと、タイトル通りの「そこにいる」演出と、音の使い方。
調べるものは何となく分かるため、その場にあるものを虱潰しに調べる必要はない。コンパクトで遊びやすい。
謎解きはパスワード入力がメイン。幽霊を助けるものや、幽霊の言葉を参考にするもの、その場にあるものから推測するものなど、バリエーション豊かで飽きなかった。
また、このゲームの目玉であろう、「眼鏡」と「MP3プレイヤー」の使い道は様々で面白い。
恐怖演出に繋がったり、謎解きに繋がったりと膝を打ちまくった。恐怖と感動(興奮?)がない交ぜになる。
さらに、曲の使い方が巧妙。シンプルだが「ヒュッ」となった。ドキドキした。
「そこにいる」というタイトルの通り、幽霊は襲い掛かってこない。即死イベントもない。意思の疎通ができる幽霊もいるが、その他については疎通ができず、ただ「そこにいる」というゾワッとした気味の悪さを終始味わうことができる。
前情報がないと、「襲われるのではないか……」と疑心暗鬼になりながら遊べてよいと思うが、このレビューを読んでしまうとその緊張がなくなってしまうような気がする。悩ましい。
最後については、あっさりしているな、やけに素直に帰れるんだな、と拍子抜けしながら脱出をしたが、そんなことはなかった。非常に不穏な終わり方でよかった。廃墟内での自殺者以外にも死んだ人間がいることを思い知らされて愕然とできてよかった。
幽霊たちのバックグラウンドについては特に説明がないが、何となく何かあったんだろうなというのは分かる。
個人的には恋愛がらみの悲劇が惨劇となったパターンか、悲劇に吸い寄せられた人々が連鎖的に自殺したのかくらいにあたりをつけている。
この辺りは詳細が分かるよりも未知の部分が多い方がモヤモヤが残ってよい塩梅だなと思った。
よく分からないまま導かれるように廃墟に行き、よく分からないまま帰ってきて、よく分からないが体調が悪い。この因果の分からない不条理さが個人的には好みだ。
「眼鏡」と「MP3プレイヤー」を用いた謎解きが特に面白かったです。素敵なゲームをありがとうございました。
最後に、バグでもないのですが気になった部分が一点あります。
ハンマーを取得できる一連のイベントが何回も起こせるのが気になりました。
長々と失礼いたしました。
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