人間は自然のなかで最も弱いが、考える葦である。
StudioTIL系、ネフェシエルとかイストワールといった先達を好むユーザー層は常時一定数いますが、
作り込みが必要なジャンルなので、突発的なアイデアで、一晩で作ることはできない作品群です。
まずは、作者様に完成の祝意と、作成を継続できた情熱に敬服を。
このゲームに必要なものは、作者の作品世界に対する、プレイヤーの飽くなき探求心です。
パズル要素が得意であるとか、RPG戦闘をこなすのが上手いなんてのは、長時間プレイが必要な
本作では、そのうち誰でも身に着きます。作者基準でやり込み50時間相当と書いてありますが、
初回プレイは70時間超かかりました。プレイヤーが興味をもって、色々考えることが、
本作では重要であると考えます。
さて、その魅力的な世界観ですが、コンプリートするに至り、日本でTRPGとロードス島戦記が
普及する以前、古典的なファンタジー小説の代名詞の一つにマイケル・ムアコックの
「エターナルチャンピオンシリーズ」があったことを思い出しました。本作の主人公アマタと
スピリット達の原典はここにあるのでは? と思われます。興味のある方は
「メルニボネのエルリック」または、「魔剣ストームブリンガー」などで検索してみてください。
数十年前の作品であり、厨二病なんて言葉が無かった時代の名作達です。
ネフェイストがネフェイストFanaになった瞬間
まず、このゲーム、設定面が凄い。
背景設定・歴史などが練りに練り上がっており、ストーリーの展開だけでも小説として読める。
ファンタジー世界にしては珍しく、"神"がまったく姿を現さないのは面白い(とはいえ悪魔のような超自然存在はいるが)。
世界中の残留思念・書籍などから徐々に世界の様相が明らかになっていくのが素晴らしい。
が、私は「話が面白いだけ」のゲームは大嫌いである。
ましてやRPGなのだから、まず重要なのはゲーム性である。
……120点だ!
このゲームは、ネフェイストをさらに発展させており、探索RPGの完成形の一つといって良いだろう。
ダンジョンにおいては隠し階段・通路・扉が目まぐるしく並びたち、さらに謎解きが加わることも。
隠された装備品や消耗品で戦いを有利に進めると脳汁出ること間違いなしだ。
ネフェイストにあったダンジョンの分岐や複数のルートの存在が限りないほど存在するため、一方通行という言葉は通用しない。
あくまで、マップ切り替わりのRPGなのに、世界を歩いているだけで、世界の構造が推理できてしまうほど、ダンジョンの繋がりはリアルで複雑なのだ。
RPGツクールなのにオープンワールドゲームと言っても過言ではないだろう。
戦闘システムも良い。ネフェイストらしく耐性パズルで試行錯誤可能で、なんと装備のソート機能がついている!
仲間を自由に使い分けあうこともできるし、キャラ格差もあまりない。
さらに、上述したことでもあるが、仲間の記憶を集めることで強力な技が開放されたり、(あるいはボス撃破と設定開示が連携していたりと、)このゲームでは、ストーリー進行とゲーム進行の連携が非常にうまくなされている。
レベルデザインも非常に美しく、逃走が容易なこともあって、どのルートから攻略しても敵に瞬殺されることがない。
さらにインフレが控えめなので、あとから他のボスと戦ってもほどほどに苦戦できる!
ゲームボリュームも凄まじい。そう、文字通り暇人向けのゲームである。だが、ゲームとはそもそも暇人向けのものだ!
ゲーム内では様々な便利システムがあり、基本的に歩くだけとか作業するだけの時間はない。
つまり、中身たっぷりでかつ50時間以上のプレイ時間を誇るわけだ。無論、取り残した隠しを埋めようとすればプレイ時間はさらに伸びるだろう。
しかも、周回要素や時限イベントも存在しない! 全要素がいつでも回収可能だ!
ネフェイストに影響されたフリーRPGは幾つか有ったと思うが、この作品が最も精神的続編にふさわしい立ち位置だと主張する!
…しかし、欠点がないわけではない。箇条書きで、個人的に重要性の高いものから書かせていただく。
・隠しアイテムの収集数などを参照できる要素が欲しい。あと、ネフェイストみたいに隠しを明示してくれるような能力・装備品も。
・マゾゲーどころか序盤を除いてヌルい。RTAや縛りプレイをするなら別だろうが、満遍なく探索していくと基本レベルも消耗品もが過剰になりがち。自分の場合、ゲーム後半は常にレベル99だった。作者が言っているようにこのゲームは探索自体に重きを置いているわけだが、もう少しネフェイストに近付けて装備>レベルの比重にしてほしい。
・いくらなんでも状態異常が30種類弱は多すぎる。そのうえ、拠点にしか説明がない。説明用の画像ファイルがついているが、ゲーム内で戦闘中にも参照できるようにしてほしかった。
・オート戦闘がアホ。回復はともかくオートでガード実行はやめてほしい。使用できるコマンドを制限するスクリプトも入れていただきたい。
・重戦士系のキャラが少なすぎる。17人いる仲間で大鎧を3人しか装備できないのは…。しかもそれでいて大鎧があまり強くない。
・一部素材アイテムが集まりづらい。また、モンスターのドロップ率がやや低いケースもあると思う(モンスター図鑑を埋めるのがめんどい)。
・RPGの基本原則である、上下左右と東西南北の対応が一部マップで反転している。修整はめんどうだろうが、是非とも直していただきたい。
しかし、まだプレイしていない人! ぶっちゃけ、これらは割と些末な改善要求点だ! ネフェイストが好きなら早くやれ! ネフェイストをプレイしてないなら、そいつらから先にやっても良いかもしれない!
(以下深刻なネタバレ)
だが、最大の不満点は上述のことではない。
そう、「あの人」が18人目の仲間にならないことだ!!! 仲間になる要素は満たしているはずなのだ!!!
というか進行上、プレイヤーにあんなことをさせるのだから、仲間にしなきゃ理不尽すぎる!!!
設定的に不自然ならともかく、仲間にならないほうが不自然なくらいではないのだろうか!!!
マゾゲー好き向き
面白いゲームだとは思いましたがマゾゲー好き向きだなと思いました。
隠し扉や隠し通路が多い! というのを良い点として挙げている方が多いですが
やたらめったらそれらが多く、それを探さないと先に進めない。というのはいかがなものでしょう。
しかも、探したところで装備アイテムではなくゴミクズな消費アイテムばかりなことが多いので萎えてしまいます。
また、壁に看板がついていて「資料室」とあり、その横が隠しドアになっているという
一体この世界観の住民はどういう感覚をしているのだ、全員狂人なのかという意味不明な場所もありました。
(まあ最終盤はもっとずっと意味不明な複雑さの広大なダンジョンが広がっているですけどね)
敵も強いです。強力な武器はそれらの何万とある隠し通路探索で得た武器を「合成」して作るので、一個でも取り逃しがあったら作れないということも普通にあります。
そういう武器があったら普通の敵が弱い感じになるのかというと、元々強すぎる敵がやっと倒せるレベルになるというゲームバランスなので、中々難しいです。
ストーリーは面白いです。
主人公に常に主体性があり、目的を探して冒険します。
「次どこにいったらいいんだ」というのはありますが、攻略情報が乏しいのでインターネットで探しても難しいところがあります。
ただ、終わりは現Verではいずれもスッキリしない終わり方です。
全体的にダークソウルっぽい世界観なのですが、ダークソウルのように何かを成し遂げたわけではなく、最終的には誰かの手のひらの上という感じのモヤモヤした終わり方です。
マップについてはどうも問題があるように思えました。
マップチップがどこか新しい感じで、廃墟感があまりありません。美しいマップで魅せてくるといった感じはないように思えました。
以上です。
総評としては、「暇人向けのゲーム」といったところでしょうか。
ボリュームがすごい
選択肢ありのEDの2回目まで
たぶん、真剣にストーリー考察する人のほうが楽しめるかも
最序盤は戦闘すると、ほぼ100%の確率で全滅するかと
5~6回全滅して、一人だと色々無理だなーと感じるのがテンプレ
仲間が増えて、隠しから新しい場所に行けて、なかなか使える武器を拾えて
どんどん進めやすくなっていくのがかなり楽しいです
要望としては、本拠地に帰れるアイテムほしいなぁ
ダンジョンの奥地に行けば行くほど、帰りがめんどくさくて
思いのほか、戦わずに済むボスが多いので、やりこみも楽しめそうです
重い・・・でも本音はプレイ続行したい。
敵を避けようと思っても、動作が遅いのでよく失敗します。
地図を開くにも間がありしんどいです。
自分のホームである牢獄の間でもダッシュのはずなのに歩くスピードでしか動けない。
とりあえずなにをするにも重くてげんなりします。
なんどかそれでもノーマルのエンドまでいきました。
話の内容はめちゃくちゃ面白く自分に合っていると思いました。
が、しかし、その気持ちを凌駕するくらいに動作が重くその他の面白そうなマップをやる気になれません。
再度申しますが、ストーリーはめちゃめちゃ面白いです。
ダメ系なゲームでした。
ザコ敵が強い。
仲間がなかなか増えない。とにかく増えない。
仕掛けが複雑。
なんというか、総合的に難易度が高い。
自分とは、合わない作品でした。
面白そうと思っただけに、残念。。。
圧倒的ボリューム
完成したということでβ時のデータが無くなっていたのですが一から始めてプレイさせて頂きました。
少し覚えていたのでβ版の真エンドまでは20時間ぐらいでいけましたが、追加された要素はさらに20時間掛かりました。
てっきり3~4個行けなかったダンジョンが行けるようになるぐらいだろうと思っていたらまさかこんなに長く掛かることになろうとは・・・良い意味で度肝を抜かれました。
ストーリーの裏の真相なども実はそういうことだったのかと予想以上に複雑で把握しきれないほど情報量が多かったです。
最終パーティーメンバーはヴァン、リーサ、クレストです。LV78。(1.03)
物理アタッカーは人それぞれでしょうけれど魔法使いは敵に属性耐性があってもそこそこダメージ通るし、タフで氷耐性下げることも出来るクレストがやっぱり一番使いやすかったですね。
ほとんど言いたいことは他の方が言っていてあと触れていない点は音楽ぐらいでしょうか。
BGMも雰囲気に合っていて、またそんなに聞いたことがないような曲が多かったので選曲も工夫されているのかなと思いました。
この流れでワールドサンプラーもやってみようかなと思っていますが「お笑い部門 金賞受賞!」と書いてあり、この作品とギャップがあり過ぎて今作者さんの才能の幅広さに混乱の状態異常に掛かっています。
間違いなく探索RPGゲーとしては名前が残るレベルの傑作だと私は思いますので、興味がある方は「Fanastasis」を是非プレイしてみてはいかがでしょうか。
・気になったこと(少しネタバレあり)
悪魔の衝動について
リーサに悪魔のガントレットを装備させて攻撃増し増し6回通常攻撃とかやっていたんですが、稀に戦闘開始時や戦闘中に戦闘不能から回復した時に悪魔の衝動が消えて普通に行動出来るようになることがありました。
湿地帯の警報装置解除
β時は手書きで簡単にルートを書いてやったのですが二週目はさすがに面倒でやる気になれませんでした。(確か使えるのとか重要アイテムも無かったし)
これだけちょっと仕掛けが大掛かり過ぎじゃないかと感じました。
ドロップについて
風船というモンスターから砂糖を取るために理知のジェムを使って+30%にして集めていたのですが思ったより落ちなかったです。
元が50%なので80%になるのかと思ったのですが体感30%ぐらいでした。
最後に訪れる村について
最後の最後でいざこざの原因となった種族が共存しているところを見れてほっこりしました。
こういうのを最後に入れてくる演出は好きです。
ただこの世界観だとそのうち崩壊しそうで怖いのですがそうならないよう祈ります。
※感想編集
ネフェイストにハマった身としては最高の出来だと思います
確かにキャラの掛け合いはなく、自室?のような場所で一言二言喋るだけなので人によってはキャラが薄いと感じるかもしれません。でも個人的には恋愛ゲーでもないのに薄っぺらい設定バンバン付けて異性媚びしたような喋り方されるRPGには辟易してたのでこれでいいです。寧ろ妄想の余地があって楽しい
ただ全く喋らない訳ではなく、生い立ちや過去・最期といった情報を集めてから特定のボスを調べると各々の本音を吐露してくれます
そして残留思念という、過去にここにいたモブが独り言をつぶやいてたりするのですが、それ故に荒廃した無人の世界を薄っぺらくすることなく「ああ、人がいた頃はこういう場所だったんだろうなあ」と分かることが出来ます
隠し部屋も攻略に頼らなきゃ無理!というものは殆ど無く「あ、ここにありそう」と思ったら大抵あります。そしてそのまま最初のルート辺りに戻ったりして「なるほど、こうなってるのかー!次からはここでショートカットしよう!」と一人楽しんでます
基本どこも狭いので何ならごり押しで隠し部屋隠し階段見つけようと思えばできる…かも
自分のメインパーティーはマカブレ・ヴァン・あとはダンジョンに合わせてアイーシャ(火)ルピ(雷)クレスト(氷)です
控えに経験値は入りませんが主人公と同じレベルにさせるアイテムは探索を普通にしていれば余るぐらいなので問題ないかと(流石に全キャラ同じレベルにするのは無理ですが)
脳筋っぽい敵を幻視させるの楽しい
追加シナリオ・ダンジョンもかなりの満足感
一通り追加シナリオまでクリアしたので感想書きます。
若干のネタバレあります。
ver1.03をプレイ
参考までに自分の場合、
本編クリア 平均レベル48 29時間
追加シナリオクリア 平均レベル70 60時間ほど
上記の通り、追加シナリオだけで本編クリアまでと同等かそれ以上のボリュームがあります。
ダンジョンの広さも敵の強さもかなりのものになりますが、探索して装備と仲間を集め、耐性パズルをしっかりしていれば十分に倒せる程度の戦闘バランスにしてある事、また広大なマップの至る所に仕掛けや隠し通路などが仕込んであったり、絶妙なさじ加減にストレスフリーで楽しませて頂きました。
敵に関しても、後で図鑑の説明を見た時に「あー、あの時の話に出てきたのがこのボスだったのか。」となったり、アイテムに関しても遺言と思われる残留思念と亡骸の横に装備品の宝箱が置かれていたりと、背景の考察が捗る作りになっていてより世界観を補強する要素になっていました。
ストーリーに関しては他の方も言及している通り、基本的にはダークな内容です。
若干のグロやスプラッターの要素もありますが、それも世界観を表現するのに必要な要素だと感じています。
ネタバレになってしまうのであまり詳しい所までは書きませんが、エンドの中では当初の目的を達成したエンドが一番ハッピーエンドなのかなと感じました。
これだけの世界観とダンジョンを作り上げた制作者さんにはただただ脱帽です。
ネフェイスト好きは絶対にプレイしないでください ハマってしまいます
ネフェイストライクの探索RPGで最も"らしさ"が出てる作品だと思います。
多くを語らないストーリーに退廃的世界観、マップの探索や耐性パズルを駆使した戦闘など、ネフェイストらしさを構成する要素は色々あると思いますが、私にはこの作品の"らしさ"がマッチして、クリアまで没入感が得られました。
他作品と比べて難易度は低めで、サクサク進めるのも今風でいいと思います。
長いこと更新がなく、もう完成しないんだろうなぁと諦めていましたが、今日たまたまページを見たら完成してて驚きました。
完成おめでとうございます。
楽しい作品をありがとうございました。
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