[評価] 輝きの目標
りりしい漢になる為の険しき船乗り旅、長編RPGといった感じだろうか。
まず不満に思った事を述べてみる。
とにかく本作は、全体的にもっさり感が尋常ではなく、とてもテンポよく進めるものではなかった。
具体的には・・・
○ダッシュ移動ができず、MAP構造も変に広い為、一つのMAPを超えるのにも結構な時間を要する。 (MAP数そのものはさほど多くない)
○自力でワープする手段(技やアイテム等)が存在せず、進み方によっては詰む可能性あり。 (ワープポイント自体はいくらか存在する)
○エンカウント率が高い、しかも、雑魚からの逃走する事も極めて厳しい、さらには一部を除いて回復ポイントもなし。
○ツクールXPのデフォルト戦闘という事で、オート機能未搭載かつ若干戦闘テンポが遅い上に、主人公一味が一般人という設定故に、(終盤を除けば)ほぼ単発攻撃しかできず尚更時間がかかる。
○さらには元の難度が高く、レベルの上がり方も鈍足気味で、結構な回数の経験値稼ぎをさせられるハメに。
○本作のほとんどの展開の流れは、「ダンジョン攻略⇒トラブル発生で街等に帰還⇒イベントを終えて再度ダンジョン行き」という二度手間進行が多く、使い回し探索がかなり目につく。
○重大バグがある。 (とある父親救出戦でいきなり敵を倒してしまうと、仲間がパーティに入らず、実質の詰み・・・詳しくは作者HPを参照の事)
・・・といったところ。
正直、いくらツクールXP製作とはいえ、もうちょっとプレイの負担を軽減する工夫はある程度できたのでは?とどうしても思ってしまう。
しかし、ストーリーの面白さは本物であり、どんどん先を見たくなる魅力を持っているのもまた事実。
無気力な生活を送る主役である4人の若者が、ほんのなりゆきで黄金の島探しの旅に出るのをきっかけに、様々な障害や困難にぶちあたりつつも、それらを克服し、人として男として成長する様がとにかく熱い。
最初は住民達に軽蔑の目で見られていた4人が、大きな達成を成す度に段々と見る目が変わっていき、英雄として支持される経緯も楽しい。
主人公達な特別な力とかをもった存在ではなく、その辺にいるごく普通の人間であり、目的を果たすつつも人としての弱さや悩みを見せる一面に、大きな親近感が沸いてくるのだ。
その他の良いところ。
○一部除き、ほぼどこでもセーブ可能。
○レベル上げが面倒ではあるものの、戦闘バランス自体は良好で、特にボス戦では熱いイベントも相まって、白熱したバトルが堪能できる。
○レアアイテムを発掘するやり込み要素がそこそこあり、これらを探し出す楽しみがある。
○上記の通り、住民の会話が常時変化するので、それらを確認する楽しみもある・・・展開によっては前にはいなかった住民も登場する事も?!
とにかく、終始漂うもっさり感は頂けないものの、ストーリー面は間違いなく良質で、RPGとしての出来も決して悪くない。
出だしに乗れないとただのもっさりRPGという印象、そこを乗り越えると面白さが詰まっている・・・そういう意味では前印象で損している一作のように思えるのだ。
千七百(///ω///)一般登録作レビュー1700作目(///∇///)千七百
2010年、本作が真夏の日差しにての一般登録作レビュー1700作にあたる。
暑いよ大阪、今我が家ではセミの合唱団が鳴り響き、うちの猫様は玄関先というひんやりとした寝床でぐでーんとし、自分はバテ気味でこのレビュー入力している・・・これぞ夏の定番(?)。
あー、とりあえずは1800作目まで続けばいいな、えいてぃーんさうざんど。 (ふち)
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いたいのいたいの、とんでいけ