ベッドこそ至高の楽園!
のんびりプレイしていたら、1時間近く経っていました。不思議な空間と静かなBGMで、雰囲気に浸れる作品です。
なぜ変な空間にいるのか、なぜ階段を昇るのか、なぜ敵と戦うのか、何も分からないまま進むことになります。普通のRPGだったら説明不足だと批判されるところですが、まさしく恋愛小説を読んでいるような不思議な雰囲気の本作の中では、これも演出に一役買っているところがあります^^
階段を昇りきったら物語が終わりなわけですから、あまのじゃくな私としては真っ先に階段を降りて即ゲームオーバーに^^; 仕方がないので「最後の1段まで来たら引き返して絶対倒してやる」と心に誓い、ひとまず上を目指すことにします。
選択肢に「敵と戦う」というのがあり、なぜこんな選択肢があるのかわけが分からないまま連打してレベル上げ 笑 よほどガツガツ先を急ごうとしなければ、まず詰まることがないバランスで、さくさく進めます。
温度差のあるアンジェリーナとイアンの会話が微笑ましくて好感が持てます^^ イアンの寝る推しには私もプレイしながらウンウンウンウン頷くこと請け合いでした 笑
さて、個人的に印象的だったのが、階段を昇りきるまでに現れる数々の敵。敵の名前が非常に特徴的。これを「敵」と呼び、それを戦闘で「倒す」わけですから、その行為が表す意味もその通りなのでしょう。「夢」や「幸せ」を倒すところから始まり、最後は「諦め」に至る一連のザコ敵戦は、アンジェリーナの心情そのものを表していると思われ、非常に心に来ました。それでも「恋」だけは「敵」とならずに残り続け、頂上で感動のエンディングを迎える流れは、思わず涙腺が緩んでしまいました。あまのじゃくな性格なものですからもちろん階段を昇りきる前に階段を一番下まで下ってリベンジを果たしてしまったわけですが、先にそちらのエンドを見ておいてよかったと思いました、逆だったら絶対後味悪い 笑
私もこんなロマンティックな恋愛をしてみたいです(*´▽`*)
処刑台で踊らされたのはどちら?
全END回収しました。
ノンフィールド恋愛RPGというジャンル名(?)にふさわしいゲームだったと感じました。
戦闘面は結構、装備をどうするのか、という所が考えさせられて楽しかったです。
人によっては面倒、と感じるかもしれませんが…。
スクショみてピンときた方はプレイしてみてください、おすすめです
※以下、物語の重大なネタバレあります。
階段を下りきったENDも階段を上りきったENDの方も完全なHappy END
では無いですよね…。
下りきった方はアンジェリーナは兄にも道具として使われる運命で、
上りきった方も2人でこれからどうやって生きていくのか、という問題があります。
何せイアンに呪いをかけるよう頼んだのは、アンジェが暮らす国の王子なのですから、
その国にはもう居られないでしょう。下手すると国を跨いで追手をかけられるかもしれないですね…。
私は、階段を3段まで上ってから一気に駆け下りて、下りきった方のENDを見たのですが…。
うん、辛い。これは精神的にくる。
素直に上りきっとけば良かったってなって、思いました。
惹かれ合っている中でこれは無いよ(泣)ってなりました。
どうか上りきった方のENDの後の2人が幸せに暮らしていけますように。
君と踊るワルツ
※ネタバレあり
目つき悪い兄ちゃんと階段を上るゲーム。登っていくごとの会話がどことなくロマンティックで少し毒があって素敵でした。敵キャラもいつも通り可愛いながらシナリオと連動した名前になっていて、途中のボスの一部スキルなども併せて色々想像してしまう、モチーフの統一された作品だと思います。あの人らが使う炎の剣とか正義のスキルとか少し深読みすると怖いです。
ひねくれものなので即登らずに降りましたが、普通にボスが強くてムリでした。夢が三十個くらい溜まるほど戦って稼いだんですが、話進めてから降りないとちょっと無理というか、普通に進めてから戻っても装備とか少し工夫しないと勝てないバランスですね。こっちのエンド見ると自分が不利になるもの売りつけまくっちゃってたイアンくんにも納得が行くような気がします。甘やかしちゃう感じっていうか。
途中のタイトル回収かなーって感じのシーンは可愛い絵も相まって印象に残りますねー。ラストもスタッフロールまでの展開はアンジェリーナが度々口にしていたようなロマンティックで綺麗な物語のような余韻のある締め方で、エピローグもオマケもそんな物語の続きのハッピーエンドみたいな、素敵な締め方でした。
私の例えはなんかまどろっこしくてわかりにくいですが、作中の台詞回しは少し毒のある童話のような綺麗なもので、選曲や画面構成と合わせて雰囲気に浸れる作品だと思います。
この方の作品は普段恋愛要素控えめですが、こういうロマンティックなのも上手ですね。楽しかったです。
不思議な空間にある不思議な階段で、不思議な恋が始まるかも知れないノンフィールドRPG
【総評】
戦闘要素もあるADVゲーム、といった趣きの短編ノンフィールドRPGです。
階段を上りながら少しずつ主人公の過去が明かされたり、すぐ隣りにいる
イアン君との関係が楽しめたりと、短編でありながら工夫が凝らされており、
最初から最後までノンストップで楽しくプレイできました!
以下、2種類のENDをクリアした後のプレイ感想です。(※ネタバレなし。)
【長所】
・妙な世界の正体、あるいは主人公やイアン君の素性が何なのか少しずつ
明かされていく構成が見事でした! 謎が徐々に解ける楽しさがあります。
・戦闘は、通常攻撃があまり強くないことにさえ気が付けば普通にプレイして
サクサク進めますし、戦闘終了後に全回復するので気軽にプレイできます。
・ピュアな性格をしている主人公の女の子アンジェリーナと、ぶっきらぼうで
不健康系男子のイアン君が交わす雑談が、小気味よい感じで楽しかった!
・立ち絵だけでなく重要なシーンでは一枚絵もあって、いいなって思いました。
・階段は上るほかに下りることも可能で、きちんとイベントも作られています。
しかも物語の進行次第で細かい差があって、とにかく丁寧という印象です。
【短所】
・『処刑台でワルツを踊る』というタイトルに、若干、ネタバレ感が出てしまって
いるかも知れません。
(※ですが、パンチが効いていて良いタイトルだと思います! これを例えば
「星空に浮かぶ階段でワルツを踊る」などにするとインパクトに欠けますし、
最初から犯人が分かっている『刑事コロンボ』的な面白さだってあるので。)
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