デスゲーム内容に関する軽いネタバレを含みます。
自分が徹底徹美して悪党側でありデスゲームの主催者というのは珍しく新鮮味がありました。
ただ、展開があっさりとしすぎているので、叙情的な何かを感じることはありませんでした。
被害者の恐怖などもあまり感じられませんでしたし、主人公としても追い詰めていくハンターのようなものもなく、デスゲームというよりは単に軽いゲームをやっていくような印象の方が強かったです。
いきなり獲物にされた状況を受け入れられない被害者がいたり、被害者視点での情景描写が多ければかなり違った気もしますが、そうすると今のノンシリアスな感覚は失われてしまったかな?
現状の殺伐としていないデスゲームは稀少ですし。
--
デスゲームですが、私は適当にやって5戦中4戦勝利したのですが、そのうち半分ほどは自分が何故勝てたのか判りませんでした。
特に、品物に値段を付けて5回やりとりするゲームで、最初にこちらが300万の損を出したのに関わらず、最終結果はこちらが1500万くらいであちらが300万くらいで勝利してしまったのは何かが違う気がしてなりませんでした。
価値不明のものもあり、軽くやっていたので正確には覚えていませんが、途中で品物選択をせずにキャンセルボタンを押してしまったらそのままゲームが進行したこともありましたので、何かが狂ってしまった可能性もありそうです。
他にも××の色とか、一目瞭然しただけですら違いが判るのでは?
と言いたくなるようなものもあり、デスゲーム内容についてはアイデアに驚嘆するよりも、首をかしげてしまう方が正直多かったです。
--
命のやりとりをしているとはいえシリアスな感覚が薄くボリュームもそれほどないので、作者さんの推奨ラインを満たしている方がちょこっと楽しむには良いかもしれません。
逆にホラーとかそういうものを求める方には向かないと思います。
獲物たちとの駆け引きが楽しいゲームでした。
意表をつく行動もしてくる上、よく考えて嘘をつかなくてはいけないのがスリルがあって楽しかったです。こちらの思考を読まれている感じがして終始緊張感がありました。ほかの方の仰るとおり、早送り機能もあって即座にゲームに向えるのでストレスも溜まりませんでした。
ただ、BGMのないシーンが大半で、唯一BGMのあるシーンの一曲だけというのは物足りない。緊張感を出すための演出かとは思いますが、セーブ部屋ではBGMを流してもよかったかと思います。
総合的に面白いゲームでした。今後の活動を応援しております。