魔女が魔王を倒す
最近プレイしたSTGの中でとても『惜しい』と思ったゲームです。
まったく感想がついてないようなので書きます。
俺が辛辣な感想を書くのは、感想を書かないおまえらが悪い。
まず弾が見辛いのが間違いなく最大のネックです。最低限の縁取りはしてあるのでマシな方ではあるんですが、小さくて早いレーザー状の弾などまず見えません。またボーナスアイテムも丸い球をしており、形状や色彩的に敵弾と区別がつきません。最初はアイテムを敵弾だと思って避けていました。
どうして感想がつかいのか?と思ってるSTG作者さんは、まずここらへんの視認性を見直してみることをオススメします。ぶっちゃけ、あきれるほどこの基礎がわかってないゲームが多い。更に言うとこういった基礎がしっかりしてるゲームでも、普段STGをやらない人には敵弾やアイテムの区別がつかないんです。ひとりでも多くの人に遊んでもらいたいなら、STGの視認性や判別の問題は意識しすぎても損はありません。
次に演出やグラフィックが地味。頑張って絵を描いてるのはわかりますし、若干のグロテスクさと可愛らしさが融合したデザインは独特の味があります。しかし敵を倒しても爆発のグラフィックが表示されず、ボスを倒した時の演出もあっさりしてます。背景は3D的な演出を意識したシーンなどあり、発想は悪くない気がするのですが、もう少し見映えのする工夫が欲しいです。
ゲームバランス(レベルデザイン)については、1UPしやすいシステムなので難易度の高い方ではないでしょう。その場復活のコンティニューなので下手な人でもゴリ押しでクリア可能です。
しかし上述の敵弾の見辛さや、急に下方向に位置取る敵(後半になるにつれ増える)などが理不尽さを感じさせます。
自機はおそらくホーミングとレーザーが強い。
と、まず欠点ばかり列挙しましたが、それでも本作が惜しいと思えるのは……視認性が悪いながら最低限のゲームバランスは保っており、独自の世界観やストーリーに魅力があるからです。
主人公2キャラは「闇の魔女」と「光の魔法少女」、それぞれが戦う理由と魔王に対する想いがエンディングで語られます。(商業同人問わず)STGにありがちな、とってつけたようなストーリーではなく、しっかりとしたバックボーンがある。
しかしこのストーリー部分についても、判明するのはラスボスの会話とエンディング、EXボスとの会話シーンのみ。ラスボスまでストーリーは一切語られません。ステージ間のイベントシーンくらいあっても良かったのではと思います。
個人的な好みですが、東方プロジェクトに代表されるボス前のチャットイベントは「スクロールのゲームテンポを阻害する」ので好きではない。しかし本作はラスボスのみにそれを入れることで「ついにここまできた!」と盛り上げる演出として成功している気がします。
あと、EASYのスタッフロールが通常のステージみたいになっていて、「デザエモンか!」と思いました。
いろいろ問題もありますが、捨て難い魅力はあると思います。上を目指して頑張って欲しいです。STGはすばらしい。
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