挑戦的で面白い作品
※ネタバレ含む
1ステージから大量に出てくる敵&弾.
それらをものともせず進む強力な自機の攻撃は非常に爽快感のあるものだった.
最初の方は,基本的に敵弾は自機の攻撃で相殺できるためそこまでの難易度の高さは感じないものの
全体的に敵本体や敵弾のスピードが速く,油断していると割とやられる.
いわゆる彩京弾タイプ(弾幕の密度はそこまでではないものの弾速が速く一瞬の判断が求められるもの)
の弾シューであり,常に一定の緊張感をもってプレイができ楽しかった.
また,煙幕や壁といった弾幕的な難しさ以外の視覚的,操作技術的な難しさを盛り込んでおり
周回でも飽きない面白い作りこみがなされている.
問題点を挙げるとすれば,当たり判定のある壁とそうでないものの区別がつきにくい点.
一応敵や自機の弾が消えるところからわからなくもないが,中には敵や壁を貫通する攻撃もあるため
やはり何かしらの工夫が必要に思える.また,敵のスピードが速いだけなら良いが挙動がわかり辛く
多少理不尽に感じる点が見受けられた.その他,高速スクロール面において自機の誘導が殆ど無く
理不尽にやられることもあったためもう少し目印などを置いても良いと思う.
まとめると,演出や仕掛けなど随所に面白いギミックが仕掛けられており,
作者の弾幕シューティングに対する型にはまらない創造性を感じさせる作品だった.
葵チャン茜チャン可愛いやったー!
プレイ中にしてくれるナビがとても可愛くテンション上がるので,いいぞ!もっとやれ!
このゲームをプレイした感想(やや長文)
【若干のネタバレあり】
琴葉姉妹が出ているゲームと聞いてプレイしてみたが、結論から言うと思った以上に出来が酷かった。
1.ゲームの内容に弾幕シューティングと書いてあるが、その肝心の弾幕をこちらの通常攻撃で消せるというのは同時に弾幕の良さを消しているようなものである。弾幕シューティングは相手の弾を避ける難しさと同時にその弾幕にある美しさも楽しむものであって、これでは魅力を自ら消してしまっている。
そしてその弾幕もただ並べたように見えて非常に残念。弾をたくさん並べて撃てば弾幕シューティングになるだろうとしか思っているんじゃないのだろうか。そんな風に弾幕を作るくらいならいっそのこと弾幕にしないほうがいい。まず一度他の弾幕シューティングをプレイして勉強しなきゃ一生良いものは作れないだろう。(参考になるゲーム:東方project)
2.敵の攻撃が見えない。自分の攻撃が派手すぎるせいで敵の攻撃が隠れてしまい、視界が出来て避けられなくなっている。派手な攻撃は弾幕では使わないほうがいい、プレイに支障が出る。
道中にある雲が機体や弾を隠しているが、あれもただ迷惑なだけである。面白味もないし、邪魔。もしどうしてもあのコピペで張り付けたような雲を配置したいというならせめて透明度の設定を変えるべきである。最後の方のステージにある壁もそう、置くならちゃんと背景と差別化させるべきだし逆に目立つようにしたほうがいい。それが出来ないなら置かないほうがいい(というより、弾幕で壁や雲等の視界を遮るようなものが通常置くべきでない)
3.敵のバランスが適当すぎる。耐久力が少なすぎてものの数秒で終わるものもいるし、単純作業をしているような感覚に陥ってしまうような無駄に面倒なボスもいる。最終ステージに関しては最初のボスは目の前がほぼ安置に近くて本体を倒してしまえばあとは敵の横に張り付いて横打ちをすれば終わるという始末。こういったシューティングでは、ボスは一種の楽しみであるのにこれはないだろう。
4.やっぱり茜ちゃんと葵ちゃんは可愛い。でも琴葉姉妹を使うならちゃんと調声はしてほしい。聞いていても違和感があるような間がいくつもあるし、感情もまるでこもっていない。何のためにボイスロイドに高さ、速さ、抑揚、イントネーションを変える機能があるのかをしっかり理解してほしい。
これ以上述べてもシューティングの本質を理解していない以上意味がないと思われるのでまとめに入るが、まずは「他の人にプレイしてもらえるようなゲーム」とは何かを考えてほしい。どんなに内容が薄くてもプレイした人が面白いと思えるようなゲームであればそれは良作と言えるし、逆にどんなに内容が濃くてグラフィックや音楽が良くても不快感を与えるようであればそれは立派なクソゲーである。主観的になるのではなく客観的に見る、そのことが創作という点では大事である。「(弾幕)シューティング」とは何かを考えるのはそれからだ。
このゲームの作者が今後も作品を作っていくのかそうでないかは知らないが、この考えは社会にも生かせるし無駄にはならない。ぜひとも本気で悩んで考え、理解してほしい。
~以上~
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