他の方が何を指して完成度と言ってるかはわかりませんが、個人的には可もなく不可もなし、と言ったところです。
グラフィックは各キャラクターの立ち絵およびその差分、たまーに一枚絵があったと思います。音楽に関してもおそらく自前なので批判するのは恐縮ですが、プレイ中BGMのミスマッチで気が抜けてしまうような部分がありました。全てwavで入っているのも気になります。操作に関してはビジュアルノベルに求められるシステムは揃っていてよかったと思います。
シナリオに関して、登場人物の人となりやその背景についてはわりと味付けがなされています。前半部分はそれら味付けに割かれていて、後半は劇中ゲームの展開および簡単な結末、といった感じになっているので、「物語」と呼べる要素は薄いと思います。
ですが劇中ゲームの中ではドキドキハラハラをたくさん感じることができたので、サスペンスとしてはそれで良いんじゃないんでしょうか。キャラクター達の見せる行動にも味わいがありました。
劇中ゲームに関しては、プレイヤー側にシミュレーションさせるにしても、不確定要素が多いので推理ゲーム的に楽しむのはちょっと難しいんじゃないでしょうか。
真実の章の最後の最後で明かされる、ああいう「実はこうだった」的なものは個人的には好きじゃないです。ゲームの中途に持ってきてその後に膨らみを持たせるのならまだしも、一体何を期待してああいうものを最後に持ってくるのかわかりません。続く作品の布石になるのは分かりますが、本作としては蛇足だと思います。
ゲーム性が欲しかった
元シェアゲーだけあって完成度は非常に高い。
肝心のゲームのルールはきちんと練られており、残酷ながらもフェアに進行するので、
もどかしさや憎たらしさはあってもストレスを感じることなく読み進められた。
特殊能力があるわけでもない普通の大学生のキャラクター19人を
かぶりなく書き分けている文章力とキャラデザの魅力も大きい。
グロシーンにCGがないのは肩透かしだが、文章表現で嫌と言うほど補えているので
こんな死に方するなら自分の名前なんて書けないわな、と納得させられた。
不満点は「誰の名前を書くかで生死の展開が変わる」というゲーム向きの題材なのに
ただ読むだけの一本道ノベルであること。
最後に一つだけ選択肢はあるが、どれを選んだところでゲームを妨害できるわけでも
あのキャラの死を阻止できるわけでもないのが消化不良だった。
退屈な序盤のバカンス満喫パートでも、他のキャラとの会話や関り方によって
いらない子ゲームで自分の名前を書かれるのを防ぐフラグになる、
という要素でもあれば緊張感が出たんじゃないかと思う。
一度最後まで読むと「別の展開が見たい」「違う犠牲者でこの死に方が見てみたい」
「仕組みがわかれば犠牲者を減らせるんじゃないか」と想像力をかきたてられる作品なので、
ゲームの体裁を取っているのにゲームに介入できないのが非常に勿体無い。
あとネタバレだが黒幕的なあの人の設定は完全に蛇足だと思う。
ゲームへの参加は罠や強制ではないし、ゲーム自体は悪意なくフェアに行われたので
「グループの中にゲームマスター側の関係者がいる」という設定自体必要なかったのでは。
好き嫌いわかれそうな話だが、力作だ
なんとも腹が煮えくりかえるような鬱ストーリーだなぁ。
不快ではあるけど、完成度は高いと思う。
ゲーム性は特に無い。選択肢は1か所だけのノベルだ。
システムは必要なものは揃っている。F1キーのキャラ紹介が便利。
キャラクターは金田と香川がかっこよくて好き。山岡は思考が面白い。
ゲームマスターは魅力皆無だが、敵らしい敵で良いのかも。
こいつをなんとかする続編が出ないとモヤモヤしてしょうがないけどね。
グラフィックは上手だ。一枚絵が少なかったのは残念。
真実の章は立ち絵も無く、字ばっかりだったので、そこに何枚か入れてほしかった。
欠点は、序盤の人物紹介が長すぎて眠くなること。
(途中から面倒くさくなって、読み飛ばしてしまった)
それと真実の章の佐藤と野々山シナリオの内容が薄すぎること。
(地味な彼らのせっかくの見せ場なのに可哀そうだ…)
こんな力の入った作品がフリーで遊べるとは。面白かった。ありがとう。繂
プレイする価値あり
同人ゲーのフリー化ということで、
グラフィック・シナリオともにレベルが高く、
じっくり腰を据えて遊べます。
序盤は人物紹介が中心で若干だれますが、
そこはこの手の作品特有のお約束といったところ。
導入編終了後はいよいよ本編開始といったところで、
一気に物語に引き込まれました。
話もテンポよく、人間の醜さや怖さなどもしっかり描かれ
飽きさせない展開が続きます。
サスペンスが好きな方なら是非ともプレイする価値ありかと。
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