2008年の春、中学1年だった私は不登校児になりました。
親の怒号と対峙する日々に辟易としすっかり厭世的になっていた頃、唯一の楽しみはパソコンの中の世界だけでした。
ふりーむにたどり着き一番最初に出会ったゲームが今作品でした。
主人公が嫌々学校に行くという設定に惹かれました。
大袈裟に言ってもプレイしたときの感動を今日でも覚えています。
今考えれば何の変哲もないノベルゲーだと思います。
けれども当時の私自分としては新鮮な空気そのものでした。
主人公はまるで私自身そのものだったから。
やる気もなく、学校に行く意味も、将来の自分の姿も見出だせない。
当時の私は厄介者の腫れ物でしたし、何より自分自身でもそう思っていました。
周囲と同じことができない、という自分が嫌いで嫌いでしょうがありませんでした。
主人公が同じく浮いている人物たちと接しながら大切な自分自身を見つけていく過程に感情移入しました。
ヒロインの病状が悪化していくシーンでは本意気の涙を流しました。
同時に私自身が浄化されていくという不思議な感覚を味わいました。
私は中学2年の春に学校に復帰し、その後夜間高校と大学にへばり付いて今は地方新聞の記者まがいのことをやっている身の上です。
生きることに興味を失っていた私に、この作品が人生を真剣に捉える機会を与えてくれました。
最近はただただ忙殺されていて、ああ中1の暇な頃に戻りたいなと思うことがあります。
そして今日ふとALONEを思い出しました。生きたくても生きれなかった人と、生きれるのに生きてない人が出てきた話を。
自分の人生がたった一回の大切な命であることを忘れる日々になってしまっています。
相変わらず周囲に同調を求められ、愛想笑いでその場をやり過ごすのに精一杯で、
自分の本心や本当に生きたい生き方を実践することはできていません。
食いつなぐためだけに働いて疲弊していくこの人生って何なんだろう、と。
ALONEってこんな短い作品だったんですね。今改めてプレイして気づきました。
それなのに、あの小さくて弱くて悲しくて世を呪っていた少年の心を癒やしてくれた、大切な作品です。
久しぶりにこのサイトを見てまだあったんだ…と感動してメッセージを送ってしまいました。
私もまだまだ若輩者なのですが、誰か1人の心に残るような文章を世に出したいと思いながら駄文を執筆しています。
このゲームを制作してくださってありがとうございました。私の心に永遠に残り続ける作品となりました。
オープニングテーマが良い曲。 これを聞くだけでもプレイする価値あり。 ゲーム内のBGMも良さげです。
ストーリー内容は王道ながらも、結構面白かったです。 文章もわかりやすく、テンポよく読めるのも良。
全体的に良作なのですが・・・やはり他の方の意見と同じで、エピローグの展開に無理があるような・・・。 ラスト前までの感動が一気に冷めてしまいましたよ・・・。 この部分は正直不満でした。
キャラクターグラフィックは上レベルだけど、表情や服装のバリエーションが少なく、使い回しが多いのが残念。 イベントCGもあれば良かったなぁ・・・と思ったり。
まあ何だかんだ批判を書きましたが、なかなか楽しめたので感謝という事で・・・。
★!!!超祝 一般登録作品レビュー200作品目&ふりーむレビュー約一周年!!!★
・・・という事で自分がふりーむにレビューをカキコしてから約1年、今までにレビューした作品約350作品まで来ちゃいましたよ・・・。 これからもふりーむにフリーゲームが紹介、登録され続ける限り、レビューしていきますよ~。 ではまた・・・。 by ふち
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