複製戦士の末路
戦闘、イベント共に手短だが攻略場所はやや多め、短編RPGに該当。
私は難易度調整verの方でプレイしたので、そっち重心のレビューをさせて頂くが、一言でいえば「さくさくテンポで重々しいエピソードが描かれる」といった趣旨の作品な模様。
戦闘に関しては、ちょっと戦かっただけでも恐ろしい程に主人公レベルが急上昇するので、先に進めば進むほど難易度が下がるというバランスブレイカーっぷりであり、やりがいのあるタイプの戦闘ではない模様。 (オリジナルverはどうなのかはわからないが)
各ダンジョンはどれも手短なシンプル構造になっており迷う事はほぼあり得ないが、似たようなダンジョンばかりな上にエンカウント率が数歩歩いただけで発生するうっとうしさ故に、初期の段階からマンネリを覚えてしまう感は否めないところか。
このゲームの流れとしては、「任意選択型のダンジョン攻略 ⇒ イベント発生」の繰り返しであり、ダンジョン中においてはほとんどイベントは発生しない、他ジャンルでいうところのステージクリアといえる形式を採用している。
顔絵を除くグラフィック周りがすべて三角や四角などの図形にて表示されているのも特徴で、これにより事の状況を想像しながら探索するという初期のゲームを彷彿とさせる演出がなされている。
ストーリー面では救いなど全くないといわんばかりの欝展開の連続であり、ファンタジーRPGにありがちなご都合展開に悉く反発するかの如くの陰湿なシナリオになっている模様。
しかし、このゲームはイベントも含め全般的に展開がスピーディな故に、良くいえば気分が悪くならない程度の欝描写が味わえ、悪くいえば売りであろうシナリオの重みがあまり伝わっていないように思える。
少なくとも戦闘部分を深く楽しむような出来ではなく、手短気味にイベントの流れを堪能する事を重心とした作品だと思われる。
勇者としての道を開く為に多くの戦闘をこなした結果があのエンディングだったというのが、あまりにも虚しい…。 (Vol.22)
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