横スクロールを右へ奥へと進んでいくアクションゲーム。
威勢のいいチュートリアルを叩きのめして、3つのエリアの踏破を目指します。

ドット絵のグラフィックが緻密でよく動くところが特徴です。
敵の動作のパターンが多く、それぞれ倒れ方にも個性があって
蜂の巣を壊すと、中でうごめく様子にウワーッてなるくらいに凝らされています。
顔のたるみ・肩のゆすりを強調した大げさなモーションや
画面に表示されるGO→の文字などに、どことなくアーケード風味も感じます。

3つのエリアについて、初級は攻撃・ジャンプの基本操作だけでクリアできますが
中級からは、もたもたするとHPをどんどん削られてしまうため
特殊操作を駆使して押し寄せる敵をさばく、腕の見せどころが増えてきます。
進むほどに強力なデカキャラも出現し、一撃の重さによるプレッシャーに加えて
トゲや鉄球のトラップに動く床など、エリアごとに趣向が変わる点が面白いです。

やられると装備・お金・アイテムをすべて失います。
薬を持っていなければ黒猫亭で貰えるので、リトライ時に立ち寄りましょう。
道中の妖精やカエルを助けていくと、エリアの入り口に店などが増えて
失った装備を整えるときや、おまけの最上級モードをプレイするときに役立ちます。

攻撃について、自分や敵の攻撃判定はエフェクトで視認できます。
小さな敵は低い軌道の突き攻撃で倒したり、広めの攻撃を使ってくる敵には
ガードして隙をうかがったり、それぞれの敵への対処法を覚えていくことが大事です。
しかし素早いゴブリン娘や、でかい図体で回転タックルしてくるサラマンダーなど
近接攻撃だけではどうしてもダメージを受けやすい敵も出てきます。

そんな強敵には魔法で離れた場所から攻めるという手が有効です。
敵を倒せばそこそこの確率でマナを落としてくれるため、マナ補充も兼ねて
攻撃と魔法を織り交ぜて戦うと、HPを維持して進みやすくなります。
また、薬で復活する際に装備を失ってもマナは全回復することを利用して
ボス戦でやられても薬と魔法連打のごり押しで逆転できるところが楽しかったです。

システム上で気になる点としては、剣と鎧を手に入れたら
落ちている木の棒と緑の服を装備しないよう避けなければならない点です。
魔法については使い勝手が悪いものを入手しても、決して下位互換ではないため
まあ仕方ないと思えるのですが、こちらは明確に性能ダウンなのが痛いです。
そのほか、中級のラストで敵がステージ外に出ると倒せず詰みになるところです。
特にミミックには逃げられやすく、ダメージ覚悟で速攻する必要に迫られます。

個人的に詰まった部分としては、宝箱を↑キーで開けられることがわからず
先へ進むための秘宝が手に入らないという状況に陥りました。
いままでのオブジェクトは全部壊すのが基本だったのに加えて
宝箱を壊してもいいアイテムが出るおかげで、なかなか気づきませんでした。
説明書にちょこっと書かれてはいますが、もうすこし誘導があればという印象です。

最上級モードは十数回ほど挑戦してクリアできました。
2周するというのが単純なようで難しく、途中で装備を失うとほぼ終わりな分
こうすれば薬に頼らずとも安定して敵を倒せるんだなあという発見も多かったです。
ZXCと方向キーの簡単な組み合わせで多彩な操作ができる奥深さと
状況次第では敵を無視して一気に右まで突っ切る、そんなスリルを味わえました。

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