この恋、最高すぎる‥!!
※本感想にはネタバレが含まれております。
※未プレイの方は閲覧にご注意ください。
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まずは、一番大事なことを。
物語の内容が個人的に過去最高に好みでした!!!
攻略対象が眼鏡でもスーツでもなかったことは少々驚きですが、眼鏡とスーツの美青年はきちんと完備されていたのでやはり鳥飼さんだなぁと安心もしました(しかもとても素敵なキャラで…!)
某シナリオ賞を受賞されているのも納得の、大変素晴らしい物語でした。アイシャさんとエイデンさんの絆がとてもあたたかくて、なによりエイデンさんの愛情たっぷりでやさしいところと、またその懐の広さや過保護ぶりのブレなさのおかげで安心して楽しく読むことができました。
唐突にヤンデレルートになったりする意外性などはすべて排除された、あくまで二人の絆と愛情、どんな形でも相手の幸せを願いお互いを思いやる心に焦点を当てていたことが私の好みドストライクで、プレイ中ずっと幸せな時間を過ごさせていただきました。
フェリハお姉様やシャムスくんといったサブキャラクターもかわいく、食堂のおば様たちを含めて登場人物がみんな個性的で物語に厚みがありました。
物語としては重要キャラでありつつサブキャラとなる田之畑さんや蝶夜さんたちも、本作に限らず他の作品でも登場できそうなバックグラウンドがあり、またお会いできるのを楽しみにせずにはおれない魅力的な方々でした。
物語の中では終始二人の絆の強さとあたたかさを感じるところが多かった本作、陰のある男でもあるエイデンさんが魅力的すぎて獣人に目覚めそうでした…アイシャさんのためなら徹夜もするし、自分の命も捧げるし、花束も持って来るし…こんなイイ男と一緒になれるなら周回人生なんて要らないとさえ思えてしまうほどキャラクターとしての厚みがあり、アイシャさんとエイデンさんは二人で一つと常々感じました。
残留ハッピーエンドも大好きですが、現代独り暮らしのエンドも個人的には大好きです。
個人的に鳥飼さんの描かれる女性は、包み込むようなあたたかさとやさしさに加えてしなやかで強かな面を併せ持っていて大好きです。
アイシャさんも家族の関係から優等生の良い子の面が強いながらも、独り暮らしのエンドでは実は気づいていた~と口にするあたり、恋愛の駆け引きができる強さを持った子に育っていて、歴代の鳥飼さん作品の女性を思い出してニヤニヤしました。残留ハッピーエンドのストレートに愛をぶつけていく姿も惚れちゃいます。
さて、とても真面目な感想をしっかりしたためましたので…ここから、少し様子がおかしくなります。
エイデンさんがイケメン・オブ・イケメン(外も中も)すぎて、もー本当にプレイ中ニコニコが止まらなくて頬の筋肉が痛いくらいでした! まだ子どものアイシャさんの保護者として頼もしいエイデンさんが立ち絵のポーズも相まって「俺に任せろ!」感溢れるスパダリオーラがすごすぎて、私は二人の疑似家族ぶりを窓から見守る不審者ポジみたいになっていました。
「この2人、2人そろっているからこそSUKI!!! 師匠呼びSAIKO~~!!」と窓の外からハァハァ萌える不審者です。
日本でいう二分の一成人式のお話が出てきた一連のエピソードでは、エイデンさんの超保護者ぶりやアイシャさんの「この子、天使やったんか…」と思う激カワぶりに大変悶えさせていただきました。
フェリハお姉様については語っておかねばと、ここで失礼します。
いつものお嬢様然とした話し方もとても素敵でしたが、姐御モードのフェリハさんも大変素敵でした。妹であるアイシャさんを泣かせるものあらばきっちり落とし前つけさせていきそうな迫力と剛毅、何度見ても好きです。
そんなお姉様のお天気髪大爆発エピソードは、あまりにも可愛らしくて、この部分でフェリハお姉様が一気に大好きになりました。完璧そうに見える素敵な女性のちょっとしたお茶目なエピソードの破壊力の凄まじさよ…!!
田之畑さんと蝶夜さんが活躍するシーンも大好きです。すごいイケメンがダブルで出てきた!と思わずエイデンさんから浮気しかけました。いきなりのイケメン×2ご登場に全世界の私が「急にイケメン(ヒト族)が増えただと!?」と思わず椅子から立ち上がる事態に。手元のココアのカップをこぼしかけました。
この2人は本作では不思議な力の断片などが垣間見える感じで終わり、彼らの独自の物語も気になります。
2人は「ちゃんと分かってるからね」と安心させてくれたりとちょいちょい心にグッとくる言動が多くて、心の咽喉がキュン感情で詰まりました…蝶夜さんはビジュアルからして私のハートに刺さっていたのですが、ロジェさんとの緊迫のシーンは格好良すぎて戦いの緊張感とは別の意味で言動にドキドキしていました(どういうことなの)。
もう好きなシーンが多すぎて一つ一つ上げていたら夜が明けてしまうレベルなのですが、本作をプレイしてキャラクター同士のあたたかな交流とハッピーエンドはやっぱりいいなと改めて思いました。
真エンドは人によっては多少ご都合と言われるかもしれませんが現実で残された家族も前向きな方向でまとめられていて、主人公が本人の望む最良の形で好きな人と一緒にいられる幸せな終わり方は最高だと感じました。
一番最後に真エンドを見たので、プレイ後は「とても素敵な時間だった…」と幸せな余韻に浸らせていただきました。
鳥飼さんの作品はいずれもキャラクターの言葉の中にプレイヤーに深く刺さるものが多く、特に人の心や恋愛の機微に関する描写が大好きなのですが、本作もそれは健在でたっぷりと楽しめました。
本作は一人でも多くの方にプレイしてほしい、力強くもやさしい、なによりあたたかい物語でした。
とても素敵な作品に触れさせていただき、本当に幸せな時間をくださり、ありがとうございました!
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