とてもやさしい物語でした!
ゲームのチューニングも初心者向けでわかりやすく(周回を前提としていない)、脚本も一本道で、セリフシーンで浪費することもなく、とっても良い意味で過不足ない物語でした!
泣きも笑いもきちんと含めながら丁寧にデザイニングされていると感じます。
よくあるイミフな謎解き、サブストーリーへの面倒な手続きなど、純度の高い「物語」に不要なものはありません。
4時間ほどでクリアはできましたが…
※ネタバレを含みますのでご留意を
まずは完成おめでとうございます。キャラの立ち絵グラフィックや表情変化が豊富で良かったです。
またステータスのキャラ説明が、ゲームを進めるうちに変化していくのも良い点でございました。
更に音楽が軒並み印象に残るいい曲揃いで、特にフィールドの曲、後半からの戦闘曲はお見事です。
加えて作りかけのお店、開店しないお店などがちらほらあるのも雰囲気を出していてよかったと感じました。大抵のゲームはプレイ中に開店するのですが、そんな短期間で開店するわけ無いだろう、というリアルな感じが良かったです。
その上ワープが中盤終わりくらいに解禁されるあたりもいいタイミングで良かったです。後述するエンカウント的には序盤からあってもいいのですが、中盤から使えるのがいい点でありました。
キャラはそれぞれ魅力があり、特に立ち位置が難しめなリリスさん、妹さんの扱いもうまい感じで魅力あふれるキャラに仕上がっていました。
反面、全面的にイベントやストーリー周り、基礎会話がタンパク、というか正直なところ街で聞けるヒントなどはほぼなく会話も淡白な感じです。
中盤のあの大きなストーリー以後の初期の村ですら変化がなく、街での用事はほぼ店くらいになってしまっています。
世界の広さを含めてコンパクトに仕上げた、と言いたいところですが、
述べられている通り、エンカウントがFC版ドラクエも裸足で逃げ出すほどの出現率で、5、6歩かないうちに襲われまくりです。
これが序盤だけとかではなく終始続くため常にやる気と時間を奪ってきます。
スムーズに歩き回れてサクサククリアできるコンパクト系のゲーム、とは言い難い感じでした。
ストーリーの本筋自体は悪くない……のですが、特にイベントもなくかなり唐突にみんなで主人公を好きになったり、妹が攫われた際村や城の連中何してたとか、村に戻っても探そうとする素振りもなく仲間に打ち明けもせず、むしろなんの根拠もなく大丈夫大丈夫言われただけで旅に戻ってしまったりとか、
ストーリーに絡まない砂漠の盗賊とは何なのかとか、その街の長は何もしてないけどそれでいいのかとか、魔王が元気なのに妹をかばったりせず無防備に背中晒しにしっぱなしにして案の定魔王に妹を殺されるなど、現時点では短いがための演出不足感は否めません。いや妹助かるチャンス山ほどあったでしょうと。
そもそもの魔王勢力が特に各地で暴れてる様子もなく、滅んだ町や村もなかったので、コンパクトになっているがために、この戦いは本当に必要だったのかという根本が揺らぐ感じがありました。
戦闘自体ではツクール系の宿命ではありますが、ことごとく命中率が悪くミスしまくりでここも戦闘のストレスを増やす一因となっています。体感ですが四人攻撃すれば一人は必ず外す感じです。
更に攻撃、技、魔法の演出もウェイトが掛かっており、大技になればなるほど使うのが億劫になります。
このあたりも頻繁に敵が出なければまだよかったのですが、エンカウント率の高い敵に演出ウェイトの長い技を使って命中率が悪いから外す、なんてことがしばしば起こるわけですので、次第に戦闘自体めんどくさくなります。
結果、いいアイテムを落とす敵やレベル上げの間等以外は極力戦わない、逃げる一択になりがちに。
これに追い打ちをかけるようになりますが、アタッカーのマリモさんが気力関連からろくに技を放てないため通常攻撃ばかりになり、そしてイリスさんは気力を使うアテがなさすぎるなど、魔法や技の構成も微妙な点がありました。
基本的にRPGの戦闘とは、ストーリーを読み進める際の邪魔をする足止めの様な存在です。
これを如何に楽しく演出するかは重要な要素でもありますので、そこがうまく行けばぐっと魅力が増す作品となるでしょう。
色々書いてしまいましたが、音楽やキャラはお見事で、途中でステータスの説明や戦闘曲が変わる等一部の細かい点はしっかりいい演出がされていますので、今後に期待が持てる作品でもありました。
感想
序盤のみのプレイですが...エンカウント率が高すぎです。
2,3歩しか歩いてないのに敵遭遇はさすがにちょっと...
エンカウントダウナーを使えって事なのかも知れないけど
そもそものエンカウント率を下げれば解決なのではないかと思いました。
ストーリーその他は無評価とさせていただきます、そういうの語れるほどやれてませんので。
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