感想
終末世界でありながらそれほど殺伐とした雰囲気はなく、終始穏やかな雰囲気のゲームでした。大きい起伏のあるストーリーではなく、その世界で生きている住民の様子を見るといった感じが強いです。
白と黒どちらの救済を選ぶのかというストーリーですが、タチバナとミメイの二人がとてもいい。
タチバナは白、ミメイは黒の立場として主人公に同行してくれるパーティキャラですが、彼らの上司があまり多くを語らない分、自分たちの信じる救済について必死に純粋に語ってくれます。
ラスボス前やラスボス戦でのそれぞれの主張がとても好きです。
戦闘システムが全体的に不親切に感じました。
まずRPGではお約束ともいえる属性システムがわかりずらいという事。
このゲームの属性は全部で六種類あり熱と冷はまだしも混沌、秩序、善、悪という表記は世界観にあってはいるもののあまりにもわかりずらく感じてしまいました。
特に秩序と善は属性の名前も魔法の名前も字面から受ける印象がぱっと見最後まで明確に区別できず、どっちがどっちだかいまいちよく理解できませんでした。
これでモンスターの属性がわかりやすいのならいいのですが、こちらの方にモンスターの属性を調べる手段はなく、ゲーム内の説明通り使ってくる魔法で判断するか、適当にこちらが魔法を使ってよく効くものを調べて覚えるしかありません。
スパイスというよくわからない装備アイテム。
おそらく食事系のアイテムを使うことにより効果を発揮し、状態異常などの耐性を得る事ができるという装備品なのだと思いますが、そもそも装備するのはいいもののどのような使い方をすれば効果を発揮するのか。数が多いのにどれがどのような効果を発揮するのかという説明が一切ありません。
スパイス以外にも効果の説明がない装備アイテムはありますが、そちらは装備すればどこのステータスが強化されるのかきちんとわかるので、スパイスの異常なまでの不親切ぶりが目立ちます。
効果を調べれば耐性ではなく状態異常を完全に防ぐ効果のあるもの、ステータスを上げるものなどもあったのかもしれませんが、正直どのスパイスにどういった効果があるのか調べる気すら起きませんでした。
設定的に仕方ない事ではありますが、戦闘でまともなダメージを与えられるのがパーティキャラ四人中二人しかいない事。残りの二人もサポートやアイテム係としては優秀ですが、碌なダメージを与える事ができません。
まともに攻撃できるのが二人いるのなら充分なのでは?と思うでしょうが、モンスターのHPが全体的に高く設定されており、一回の戦闘でさっさと倒すために全体魔法を使い続けても確実に二ターンから四ターンはかかります。
幸いレベルはさくさく上がるので、レベルを上げれば戦闘のテンポはましになるもののここの調整はもう少ししてほしかったです。
色々書きましたが、それでもレベルを上げて装備をしっかり整え、回復アイテムをきちんと準備すればラスボスにも勝てる難易度ではあります。
面白い作品でした
ノーマルとトゥルーエンド2つまで。
いい感じに終末してました。
雰囲気ゲーかと思わせて、戦闘はそれなりにシビア。
レベルが足らないとボスには勝てないでしょう(覚えたスキル的に)。
イージーモードとかあってもよいかもしれません。
香辛料システムが非常に分かりにくいのが難点というか、逆に面白いのかもしれません。
戦闘中に突然耐性ができたりするのはおそらく香辛料のせいです。
移動中でも突然耐性ができます。
ひょっとしたら、ゲームバランスを崩壊させうる香辛料があったのかもしれませんが、見つけられませんでした。
すごく面白い作品でした。
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