面白いが、改善の余地がある
前後編ともにクリアしました。額面上のプレイ時間は3:50+2:40、実際は10時間くらいでしょう。死亡数は670くらい。
作者様のブログにも書きましたが、今一度要約します。
本作は「青空のヴァーミリオン」の続編…という趣の作品ですが、メトロイドヴァニアというよりはI wanna be the guyのような死にゲーです。前後編で性能の異なる2キャラで同じステージを攻略していきますが、後編は「ヴァーミリオン」とほぼ同一の性能なのに対し、前編は重力反転・無敵化で下に突進する、という性能のキャラを使っていきます。ステージ構成は非常にうまく、異なるキャラで異なるルートを進むことができるよう緻密に設計されており、そこは良いと思います。
この重力反転は後半になると何回も連発できるのですが、慣性がめちゃくちゃ効く上、重力反転のキーがジャンプキーも兼ねており、押下していると落下速度が緩やかになるため、まず操作に慣れるのがなかなか辛いです。重力反転で上下も反転しますし。
しかも後半では左右方向に重力が向くようなステージが出てくるため、それに慣れるだけでも一苦労。結果死にまくります。
ちなみに私は上から二番目の難易度である「チャレンジ」でクリアしましたが、最高難易度の「レジェンド」はオワタ式になり、はっきりいって常人でのクリアは不可能でしょう。ぶっちゃけフリゲとしては不適切なレベルの難易度だと思います。「チャレンジ」あるいはその一つ下の「スタンダード」でもやりごたえは相当あるでしょう。ちなみにこの二つでライフ量は変わらないため、難易度には大きな差がないように感じます。(「スタンダード」やってないけど)
間違いなく良質な死にゲーだと思いますが、不満点も多いです。特に
・死亡後復帰するまでがストレスフル。死亡演出→マップ画面→Zキー押下…だけで2~3秒使う。ボス戦前だとボス部屋入場とボス演出が挟まるため、テンポが悪い。死にまくるくせにこれは辛い。
・自爆キーがない。セーブ地点周辺でダメージをうけてリセットしたいときにF12からタイトル画面に戻るから棘などに当たり続けて死ぬまで待つしかない。上と合わさりテンポがさらに悪化。
この2点がかなり致命的だと思います。死亡数がかさむ後半はかなりイライラしました。その他、一部ステージが重い・ボス撃破後も雑魚が弾が残っており当たって死ぬ・扉移動後放置してるだけで棘に突っ込むシーンがある・セーブ地点の配置位置が悪くテンポ悪化など細かい不親切が目立ちます。
また、上でも書きましたが、ほとんどのウディコンに来た人が「ヴァーミリオン」のような難易度を求めていたと思うのですが、それよりも難しくなりすぎなんですよね。ステージ単体でもかなり難しいのに、そこに重力反転によって操作難度までが向上しています。前半で慣れていたのもありますが、私の場合、死亡数は前半:後半で550:120くらいになりました。
メトロイドヴァニアとしては隠し要素がないのも痛いです。新奇性についても、「ヴァーミリオン」と似たようなシステムであるうえ、(前編は)「ヴァーミリオン」ほどはパーセンテージである必要性を感じられませんでした。全行動が定数消費ですからね。
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