クリアしたが
物書きの苦悩が分かる作品。
明るい話が書きたかったのに…
以下、ネタバレを含みます。
スランプではないと言っているのに、スランプと決めつける編集者。
暗い話でないと売れないと言われるのは、ある意味きついのかなと。
最後の最後で、殺人をしなくて済んだエンドと最後の殺人。
どの話も書くのに後悔があったとしたら、もの書きの仕事も大変なんだと思いました。
フリーゲーム実況させて頂いた者です。
この作品で表れる先生(登場人物)の感情の窮屈さというか億劫な感情は、現実でも起こりえる事で、またそういった繊細さ優しさのある人間模様が時代に世間に儚く摘み取られていく表現がとても美しく読み手にどうしようない事への無力感を個人的に感じた。それだけに、最後の選択肢の意味をカンニングせずに納得したかったです。
本当に人間の本質のような側面を描いた作品を実況出来て嬉しかったです。本当にありがとうございました。また、制作様の作品で実況したいと思います。これからも、ぜひ身体の健康に気をつけて、ゲーム制作を頑張って下さい。この作品を作ってくれてありがとう。
「注意:以下ゲームのネタバレ内容」
このゲームの作品を通して、今まで先生(登場人物)が正しいと思ってきた事が時代によって変わりゆく中で、本当に自分が書きたいと思う作品や今まで売れるために書いてきた作品への本音のようなものが先生の中で黒くそして脆くどうしようもないくらいになって自分でも歯止めが利かなくなっている感情。そういった矛盾のようなものが先生を追い込んでいったように感じれる作品だった。そして、最後にはいつも傍にいるあなた(プレイヤー)が最後の幕を閉じるいう儚く、悲しい物語。
先生はとても優しくて、とても残酷な人だ
※ネタバレを含みます。
「もう人を殺す話を書きたくない。小説家自体やめてしまいたい」と何度も主張する作家の先生と、口調やデリカシーのない言動から先生の心情なんて何一つ理解していなくて、とにかく新作を書いてほしいだけなのだろうと感じさせられる身勝手な編集の「やめたい」「やめないでください」というやり取りが見ていて辛い。
「やめないでください」と主張しているくせに先生自身が今書きたいジャンルを伝えると露骨に言葉を詰まらせ、笑顔を引きつらせる様子はとても痛々しい。お前嘘とかど下手くそなタイプだろ。
いくらかつて大した評価を得られず黒歴史とまで称された作品であっても、10年もの間この業界で筆を執りつづけた先生が小説自体の執筆をやめたいと言い出すほど追いつめられている様子が伺えたのであれば、実際に新作として発表できるまで行くかどうかは別としても一度くらい肯定的に話を聞いてやればよかったのではないかとモヤモヤさせられてしまった。尤もそんな気遣いすらできない編集がいるような仕事環境でもなければ、先生は最後あそこまで追い詰められることはなかったのかもしれないが……。
「先生の作品がいかに素晴らしく、世間からも期待されているのか」を伝えたい一心だったのか先生の作品の長所を熱く語り始める編集と、編集の熱意とは対象的にこれまで自分が作品を通して登場人物たちに与えた苦しみや背負わせた罪について思い返してはどんどん心が冷たく冷え切っていく先生の心情との熱量の差が印象に残る。
編集が彼をつなぎとめようとすればするほど、先生の精神は擦り減っていくのだ。
結局、自身の言葉も、想いを編集には届かないのだと判断してすべてを諦めてしまったのか。先生は編集にはスランプを口実にしばらく作品は書かないと告げその場は解散する。
しかし解散後の先生の様子はどうにもおかしい。まるで生きることを諦めてしまったような。というか、まるで ではなく実際にそうだった。先生は疲弊しきって、自責の念に押しつぶされて、もう全てを諦め、最後には自分自身さえも殺してしまおうと決心してしまった。
ここでようやくプレイヤーが「選択肢」を用いて先生の行動に介入することができるようになる。それでもその選択肢の中に、先生自身の命を救うようなものはなく、今にも死のうとしている先生を見捨てて物語の続きを読むのを放棄しその場を去るか、何もせず先生を見殺しにするか、先生を自分(プレイヤー)の手で殺すか、エンド分岐に関わるものはこのたったの三択だけなのだ。
このゲームは、今まで先生の描いてきた作品のように創作をしたことのある人間ならプロアマ問わず一度は感じたことがあるかもしれない葛藤や苦しみ、負の感情に満ちていて。都合よくプレイヤーの手で可哀想な先生を助けることもできなくて。そのくせ、散々作品越しに人を殺すことへの苦悩を語っておきながらこの人は、先生は、プレイヤーが先生を殺す選択肢を選ぶと 最後に自分に人殺しをさせないでくれて「ありがとう」と プレイヤーにお礼まで伝えてくる。 どうにか救ってやりたいと考えていた作中の人物にとどめを刺した殺人犯であるこちら側にだ。
そもそもこの先生はおそらく生き物が死ぬ描写のある作品を書くのに向いていないのだ。これまでの先生自身の独白からも、作中に登場する人々の人生を台無しにしたことを。罪のない人々を死なせ、間接的に殺したことを、犯罪者の烙印を押し付け苦しめたことをまるで現実世界で犯した罪であるかのように淡々と語り自身を責めていた。
きっと先生はそれがたとえフィクションの存在であろうと、自分が生み出し、動かし、命を吹き込んだ生き物に強く感情移入してしまう、彼らの命を、意思を、人生を尊重してやりたいと考えてしまうタイプなのだ。 そんな先生が、誰にもその苦しみを吐露することができないまま約10年もの間架空の人物を関節に殺し続けてきた。
むしろこれまではよく耐えてたなと、そう考えたほうがいいのかもしれないほどだ。
そんな行き過ぎていた優しさを持った先生が、前述したようにこちらが先生を殺す選択をすると(嫌な役を引き受けたことへのお礼などの意味もあったのかもしれないが)先生を助けられずただ見ていることしかできなかった挙句、最後には殺してしまった""殺人犯""のプレイヤーへとお礼を言ってくるのだ。こんなにひどい結末があってたまるかと、ゲームとしては好きだけれどなんとも言えないやりきれなさが胸中に残される。先生の人生も自身の作品のように後味の悪い結末を迎えてしまう。
先生はなんて優しくて、なんて残酷な人なのだろうと クリア後に先生自身について考え込んでは落ち込んでしまった。
一次二次問わずいろいろな創作物を書く人が増えてきた時代だからこそ、このほんの数分間に綴られた一人の創作者の葛藤が深く胸に突き刺さりました。
とても素敵な作品だったと思います。
制作してくださってありがとうございました。
( ´∀`)bグッ!
自分で書いておいて嫌悪感が沸くっての分かりますね (;^ω^)
期待されると逆にスランプになりやすいかも
評価されると満足するし、評価が重荷になる事もあるし
でも自分のやりたい事が不評なのも辛いし
創作って大変だなぁ
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