殺したい程、君が好き
公主様の制作された、ファンタジー乙女恋愛ADV、“魂の輪舞曲”の感想を書かせて頂きますね。
本作は御子と呼ばれるホムンクルスの主人公が、100年に一度の周期で起こる怪奇現象、赤い月が出る7日間を過ごす姿を描いた物語。
このゲームは“終末の詩を歌う預言者”の続編的扱いであり、同作品で主人公として活躍したフィリアが攻略対象キャラの一人となっています。
終末の詩を歌う預言者は只管に暗くて重苦しい終末世界が舞台であったのに対し、本作は完全に別世界の再生世界が舞台であり、全体的に明るい雰囲気の世界や登場人物達が描かれます。
終末の詩を歌う預言者が未プレイであっても、物語中で詳しく用語の解説が閲覧出来るシステムなので、特に支障はないと思いますが、一部同作を知っている方が楽しめるネタがあったり、同作との雰囲気の違いを感じられる事もある為、こちらの方も短いので遊んでおくと、より楽しむ事が出来るかと思います。
終末の詩を歌う預言者が救いも殆どない程の暗いストーリーであった事もあり、思っていた以上に本作が明るい物語であると感じられたと云うのが第一印象なのですが、各キャラの個別ルートに入り込むと、かなり強烈なグロテスク描写があったり、18禁に限りなく近い程の性描写があり、中々癖はある乙女ゲーではあります。
ただ、登場人物達が個性的で魅力がありますし、キャラ同士のやり取りは楽しいのですが、物語の根本は非常にシリアスで続きが気になるストーリーとなっていて、止め所を見付けられずに全員攻略してしまう面白さがありました。
同作者様の作品で考えると、以前公開されていた“紡ぐ魂の鎖”に近い雰囲気があり、久々に大当たりのファンタジー系の恋愛ADVに出会えたと云う感じです。
また、攻略対象キャラの殆どが人外であり、外見に反して実年齢も凄まじいのですが、そんなキャラが見せる笑顔や仕草等に、おっさんの私もドキドキしてしまう位でした(笑)。
主人公が無口で喋らないドラクエ主人公風の設定も面白く、彼女の性格を決定付ける貴重な選択肢の中に、突拍子もないクレイジーな内容もあったりして、それを選んでフィリアに病院を紹介しようかと提案される度に爆笑していました。
個人的にはヤンデレ好き、ドS男性好きの女性プレイヤーに、特にお勧めだと思うんですよね。
どの攻略対象キャラも、本当に優しくて素敵な男性だと思うのですが、赤い月の影響もあったりして、想像出来ない程に残酷な一面を持っていたり、抑える事も出来ない性欲に満ち溢れていたりと、色々とダークな姿を見る事が出来るんですよ。
そんな訳で、各キャラにはグッドエンドとバッドエンドの両方が用意されているのですが、グッドエンドは当然グッドエンドで良いと思うのですが、バッドエンドもバッドエンドで味があって好きなんですよね。
悲劇的な結末が好きな方でも、十分に楽しめると云う内容になっています。
私は使用兎達が余りにも可愛かったので、何にも解決してはいないのですが(笑)、グレン達と触れ合って終わるエンドも良いなって思います。
毎度の事ながら、攻略のヒントやその他のおまけも充実していて、コンプリート意欲も掻き立てられますね。
バトルシーンは今回は少なめで、百合要素も皆無なのですが、これは男性でも十分に楽しめる乙女ゲーだと思いましたし、攻略対象キャラの男性達のように、魅力的な良い男になりたいと思っちゃいましたね。
各キャラの主人公に対しての深い愛が伝わって来て、プレイ中も滅茶苦茶に感動してしまいました。
ファンタジー世界好き、人外スキー、年上スキー、ドS男性スキー、ギャップ萌え等々、これ等のキーワードに惹かれてしまう方は、是非ともプレイしてみてはいかがでしょうか。
それでは、これにて失礼致します。
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