良作
ハードでクリアしたところ、レビューさせていただきます。
前の方々がレビューして、作者本人でも言い張ったように、
ストーリーはそこらへんの戦術シミュレーションと一線を画す作品。
自分はどちらかと言うとマルクス主義の弁証法的唯物論がスタイルの人なので、
アングロサクソン民族の弱肉強食・陰謀論・倫理劇は好まない、前の方々のように絶賛はしない。
が、技術・伝承・文明ほぼ全て失われた世界観ではシナリオ自体の合理性はあながち問題ない。
要する「特定社会の状態では物事はまぁこう運ぶだろう」。
これは政治に関わるとシナリオが一気に凹む日本産ゲームでは非常に異例なので、
これだけで高評価に出来ると言って過言ではないレベル。
(自分の基準だと、ファイア〇ムブレムは系譜辺りが歌劇、風花雪月はある程度触れた。。他作品のシナリオあってないようなレベル)
戦闘に関しては、
まずレベルアップの吟味が出来る。
吟味前提なら難易度ハードでも全体的に真ん中の部類。
が、トロフィー狙うと一応ゲーム内では情報収集で攻略ヒント貰えるが、それでも「初見」では結構間に合わない場面はある。やり直すと大体如何にモブ顔に経験値を食わせるかの作業になる。
成長率は全体的に高くかつ殆どのアイテムに成長率補正がついてるので、主要キャラは大体早い段階でカンストするから。
総じてやって損はしない作品。
UI辺りが不便で、ハードでやる必要そこまではない。
色々と一味違う面白さ
難易度イージーでクリアしました。
ノーマルなどとの違いは主要キャラがやられても死なずに負傷扱いになることと経験値ボーナスが入ることですが、後半は敵の攻撃がかなり痛く私はけっこう死なすことが多かったのでイージーにして良かったです。
他の作品に比べて一番特色的なのはストーリーです。
2~3キャラの視点を順番に進んで行く感じになるのですが、あまり描かれにくそうな戦争の醜さがふんだんに描写されていました。
さらにそれを彩る迫力のある絵が本当に素晴らしかったです。
画力という意味ではもっと上手い人はいると思いますが非常に目を惹かれ胸にくる画風でした。
数も多くプレイするモチベーションを盛り上げてくれました。
特に終盤の女同士の掴み合いと、籠城戦時の髭が特に印象に残っています。
仕様もちょっと工夫がされていて、モブ兵士たちがけっこう強くて頼りになったり専用武器が修理出来たり、ボーナスがあったりなどなど飽きさせないものでした。
2点だけ難点を言うならユニットが多過ぎるので武器の売買と交換が煩雑なのと、レベルを一定まで上げられる救済用のアイテムがあるのですがそれも全キャラに使っていくのがけっこう面倒くさい。
戦闘前の準備にかなり時間を取られることが多く、そこだけが難点でした。
・バグ的なもの
上級のレベル上げアイテムが表記はLv15までと書いてるのに13までしか使えない。
中盤の砂漠のいくつか調べられる骨があるステージで左上の方にある骨を調べたら「村」と表示がされただけで何も得られなかった。
戦闘中に起る会話がしばしば高速スキップになって全く会話が読めないことがあった。
※あと画面を大きくするのはF4キーで出来ます。
血で血を洗う争い 積み上げた骨の価値
イージーでクリアしました。
骨大陸の戦いに綺麗事はなく、勝ったものが全て。
勝てば勝つほど渇き、争いは永遠に続くということを体現していました。
戦場は広大、操作できるユニットも多いので戦いに臨場感があります。
戦いの果てに登場人物たちは何を得られるのか……。
戦争が生み出す残酷さをしっかりと表現した作品
まずはじめに、この作品は間違いなく人を選びます。
それは難易度の難しさやシステムの不便さではなく、物語が進むにつれて悪化していく残酷さです。
いわゆるファイアーエ○ブレムなどを遊んだ事をある人はSRPGの物語の王道をよくわかっていると思います。
某国の王子、王女である主人公が争いに巻き込まれ、道中出会う仲間達と強敵に挑み、最後は無事ハッピーエンド。
これがよくある物語でありこういった戦争物を描くのであれば一番わかりやすいストーリーだと思います。
ですが、この作品はその物語のもっと奥深い場所、
「もしその物語の戦争部分を細かく書いたらどうなるだろうか?」
そこを中心的に描かれています。
誰かがふと思ったかもしれない。
「実際に村が襲われたらどうなるのか」
「仲間が敵に捕らわれたらどうなるのか」
「敗戦国はその後どうなるのか」
数々の「こうなったらどうなるのか」がこの作品には描かれてます。
そしてその中にはいくつかのカットシーンも入ります。
物語の残酷さを伝える文章と、見ただけで絶望感がわかるイラストがプレイヤーの精神を揺さぶります。
それでも物語を続けるか、それともここでセーブをして辞めるか。貴方次第です。無論遊ぶのも貴方次第。
私が最後に言えるのは、この作品に出会えてよかった。
あ、注意点としては編成画面のUIが結構不便なのでご注意。
重厚な背景を感じさせる戦記作品
イージーですがクリアしました。
個々のキャラのステに頼らないSRPGでストーリーで魅せるタイプです。
お金も余り、ボスも弱点を突けば問題なくクリアできると思います。
ストーリー的には違う立場の二つの勢力を率いる戦記もので、世界観も設定もよく練られていると感じました。
キャラの強さもかなり偏りがありますが、普通に同じ顔のモブユニットが強いので問題なく対応できたと思います。
また、ほぼ最終面でも雇える傭兵を使えば、被害を顧みずにガンガン突進で戦えるシステムはなかなか良いと思います。
ストーリーは私は特に陰湿さは感じませんでした。
1枚絵も多く、顔グラフィックも豊富なため、拘りを強く感じました。
ただ最初の頃と後半で性格が妙に違うキャラがいるのには気になりました。
ああいう展開にするなら最初からもっとやってもいいと思います。
本作のラスト、つまり終章はなかなかよかったと思います。こういう最終マップの方が個人的には好みです。
ただしこのゲームには問題点が多くあります。
私が一番深刻だと感じたのは、ターン制限があるのに自軍同士の会話が多すぎることです。
しかも戦う前に話せばいいような、どうでも近況を話します。
せっかく事前の情報収集があるのだから、そんな話はそこでしろ、こっちは早く長距離弓や魔法を潰したいんだよ! ターン制限もあるのに! と言いたくなりました。
次に拠点のショップ購入、ステータス編成が異様に使いにくいです。
ただでさえ軍が2つに分かれていて編成が大変なのに、UIが悪いので操作性が非常に悪いです。
何度もまちがってロードしなおす羽目になりました。
このような点は容易に改善できるため
もったいない部分であると思います。
次なる作品ではさらに深い作品の完成を心待ちにしております。
おもしろかったです。
おもしろかったのですが、キャラが多すぎて、前回のミシュガルドもそうですが、エンディングのキャラそれぞれの会話やその後の説明を読むのがしんどかったです。
キャラを減らすか、主要人物の会話だけで十分でした。
わざわざ育てたのに使わないキャラが多くて残念でした。
作者の熱量を感じる尖ったSRPG
顔グラの表情は多岐、一枚絵も大量に用意されており、
人物や設定描写、テキストもしっかりしているのでイベントは見応えがあります。
最初こそ多少黒い部分は土台がしっかりした王道な戦記物なんだなーという認識でいられるのですが、
終盤になるにつれ一部の主要キャラ達の心が荒んでいって、味方がやるとは思えない恐ろしい展開になっていきます。
詳しくは伏せますがストーリー上の演出だけではなく、プレイヤー自身の手でも色々キツい事をやります。
また、このSRPGには主要キャラとは別にモブキャラが大量に加入します。
普通に強いので一線で活躍させる事もできますし、死んでも特に問題はありません。
それどころか死なせたまま最終局面までいくと…
とある敵キャラへの憎悪が主人公とリンクしましたが、
専用の顔グラや台詞まで用意してここまで作り込むのか…という感想を持ちました。
私は好意的に見てますが、
人によって辛くなってしまうようなハードな演出がふんだんに取り込まれており、
コンシューマでは出せないフリーゲームならではの味があると思います。
一方でシステム面での不便さが目立ちました
・味方が大軍な上に2部隊に分かれているため、各キャラの所持品を整えるのが非常に大変である事
・しかし、敵が強力なスキルや凶悪な武器を持っている事も多々あり、対策するためには雑な編成もし辛い事
・味方が大軍なために1ターンで要求される操作量が多い事
・会話の組み合わせが多く、終盤になると出撃メンバーが縛られてきてしまう事
・戦闘開始前に様々な攻略情報が流れるが、殆どが一度しか見れない事
・大軍対大軍の演出のためにマップが広大なわりに、ゲームウィンドウが小さいので全体が見渡しにくい事
・ステータス画面の操作が一部直感的ではない事
など
大体が実現したい事を優先して、ゲームの快適性を犠牲にした結果という印象です。
SRPGのパズル的な面白さを追求しているわけではなく、
SRPGを舞台装置とした重厚な演出が込められた作品だと思います。
人の業や戦争の業が描かれている骨太なSRPG
ハードモードを約20時間でクリアしました。
クリアするだけなら、SRPGに慣れた人なら問題ないと思います。
各ステージでの実績獲得を狙ったり、全員生存を狙ったりすると難易度は高くなっていきます。
幅広いプレイスタイルが可能な作品なので、自分で楽しみ方を決めていける人は、とことん楽しめると思います。
緻密な戦術でクリアしていくというより、上手く戦力を配分して、柔軟に対応することが求められるのではないでしょうか。
ちょっとした工夫で楽に攻略できるようになったりもします。
ストーリーはハード系な戦記物で、戦争のシビアな現実が描かれていると思います。
グラフィックへのこだわりは並々ならぬものがあり、豊富なイベントCGや、各ユニットの顔グラのバリエーションなど、プレイヤーを飽きさせません。
SRPG好きな人にプレイして欲しい作品です。
面白いのですが・・・
画面が小さいので、少し見づらい印象でした。
大きくできるような仕様にはできないでしょうか?
それとも、自分が知らないだけで、大きくする方法があるのでしょうか?
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