Ver2.0
クリア時間 1時間5分(ED1)
+1時間33分(ED3→ED2→ED4)
ある日、両親が海外出張によって高校生の和泉雅は一人家に残されることになった。
その間、家事等の面倒を見てくれる家政婦さんがやってくることになったが
雇われた家政婦さんはメイドで、三姉妹だった!
三姉妹のメイドとのやりとりを描いた短編NOV。
次回作にあたる~Summer memory~と同様に
基本的に、三姉妹と和泉くんのやり取りを読むゲームだが
本作は、2択の選択肢が表示される場面もあり
どちらか適切な方が存在する。
次回作同様、3択の選択肢が表示される場面もあり
各選択肢が三姉妹の誰かに対応している。
①ルートに入りたいキャラとの会話で出る2択の選択肢を一度も外さず、かつ、
②3択の選択肢でルートに入りたいキャラに対応したものを選び続けることで
特定のキャラのエンドに到達でき、(ED2~ED4)
条件を満たせなければ通常エンドであるED1に分岐する構成になっている。
比較的常識的な選択肢や、キャラに合った選択肢を選べば良いのだが
今回はどの選択肢を選んでも全く会話内容が変わらなかったり
細かい選択肢の違いだったりがあるので
ED1以外は一回のプレイで到達するのは難しいかもしれない。
ただ、誕生日の夜のイベントで、今まで選択肢を外していない場合は
個別にプレゼントがもらえることで判断できるように、
比較的分かりやすい方ではあるので数回やれば到達できるように思う。
初見で一番戸惑う点があるとしたら、
終盤の2択の選択肢は「くるみを追いかける」のが最適に見えるのだけど
ここで「この場に残る」とほかの姉妹の選択肢になる点であり
ここだけ選択肢の傾向が違うので少し気づきにくい。
ちなみに適切でない選択肢でもイベントがあったりスチルがあったりするので
ルートに入る予定でなければ別の選択肢を選ぶのも面白い。
特にしずくちゃんのイベントで「かける言葉が見つからない」は
三姉妹の依頼の内容が聞けるので一見の価値あり。
3姉妹の特徴について
三女くるみちゃんは和泉くんと年齢が近いのもあって
同年代の友達とやりそうな遊びや、勉強ネタのイベントもあり
学校というのが彼女のシナリオのメインテーマになる。
ボコボコ殴ったりもするけど、たまにデレる、
いわゆるツンデレ的なキャラ。
次女しずくちゃんはおしとやかな王道的なヒロインキャラで
料理が得意なので、台所絡みの選択肢は大体彼女になる。
ドジっこなので、彼女のドジをカバーしたり
どう支えるかがシナリオのメイン。
長女あまねさんは書斎でお酒をずっと呑んでいるおっとりお姉さんキャラで
書斎は彼女のテリトリーだと思って良い。
年ごろの和泉君をお姉さん的な言動で翻弄する印象も強いが
三姉妹の一番上の姉妹だけあって長女の苦労がメインになる。
序盤からあまねさんの目薬劇場とか
ドジっこしずくちゃんの風呂騒動(3回)とか
ベッドの下のエロ本を発見される和泉君とか
基本的にはコミカルなテイストで進んでいく。
その他方で、三姉妹の抱えている事情が
伏線として、描写されていたりする。
本作全体のテーマとしては
「自分には当たり前のようでも、
他人には当たり前とは限らない日常」や「家族」だろうか。
和泉君と三姉妹の境遇の違いが所々で描写されている。
しずく(ED3)→くるみ(ED2)→あまね(ED4)の攻略順で
三姉妹のシリアスな感情が深くなっていく。
ただ、シリアスではあるがネガティブは感じさせないので
プレイ感としては明るめ。
またED2~ED4まで見ると、おまけが登場する。
おまけは各エンドのその後的なエピソードではあるのだが
くるみちゃん、しずくちゃんはその後の楽しいエピソードなのだが
あまねさんだけ、三姉妹にとっての「お別れ会」の持つ意味が
明かされる、会話内容が大人なのもあって解決編な印象が強い。
このゲームはおまけも含めてあまねさんを最後にすると
非常に綺麗に締まるように思う。
ドジっこだったりツンデレだったりエロ本だったり
ラブコメ的なテイストも強いが、家族や日常やら
シナリオのテーマは意外と深みがある一作。
メイドさんなお姉さんが好きな人や、
当たり前について考えたい人向きといえる。
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