京都を舞台にした和風ファンタジー。
主人公の穏明寺貴弘(おんみょうじ・たかひろ/※これはデフォルトの名前で、物語冒頭で自由に変更することができます)は、陰陽師の子孫。しかし貴弘自身は冷めた性格もあってかオカルトに関することは一切信じない質だった。
ある日の夜、貴弘の下に平安時代の貴族のような格好をした男の幽霊が現れる。記憶を失ったため成仏できないというその幽霊は、しばらくの間貴弘の下に留まることにする。貴弘の幼馴染・黒野梅子(くろの・うめこ)はその幽霊に「桔梗の君」という仮の名前をつけ、彼に親しくするのだが、貴弘は迷惑がってばかりだった。
そんな時、京都へ出張していた貴弘の父親が事故に遭って入院したという知らせが入ってくる。貴弘は「京都に記憶を取り戻す手がかりがあるかもしれない」という桔梗の言葉を受け、父の見舞いに向かうのを兼ねて、桔梗の記憶を取り戻してやるため梅子と共に京都へ向かうことになった。
ところが、京都に着いた貴弘達は「鬼面童子」と名乗る怪人に襲われたのをきっかけに、かつて源頼光に封じられた「土蜘蛛」を巡る事件に巻き込まれ、土蜘蛛退治に参加することになってしまう…。
全体的に明るい雰囲気で、さくさくと読み進められる物語。京都や京都にまつわる説話(陰陽師の伝説や源頼光の土蜘蛛退治の伝説など)が好きな方におすすめです。
突然霊に出会ってしまった少年が、その霊や仲間達と共に蘇りし悪を絶つ、長めの短編ストーリーって感じやね。
時代を超えた陰陽師の戦いを描いた、和風もの現代ファンタジー劇といったところでしょうか。
あまり重々しい雰囲気ではなく、ライト感覚でさくさく話が進行、陰陽師関係の専門用語が表示されますが、特別な難解さは無く、すんなりと話を堪能できると思われます。
特に意外性は無い、ありがちな王道展開ではありますが、後半のバトルシーンのかっこよさと、しんみりと寂しい切ないラストシーンが素敵でありましたとさ。
全体的に綺麗にまとまっていて非常に爽やかな気分で終われる半面、各イベントが手短気味な事もあり、多少のあっけない感もあるのは否めないかな。
ちなみにクリア後、自分の性格診断の結果は「一匹狼」だそうです・・・結構核心を突いているかも、ハハハ。
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