史実に沿った世界観や用語解説、更にはおまけシナリオもある。
指揮官スキルや移動距離によって槍の威力が変わるなど、リアリティのあるシステムは個人的には好印象。

一方で、シナリオ自体が恋愛色強めだったり、唐突にモンスターが出てくるので、かえってファンタジー要素が異物に感じてしまった。
モンスターを盗賊、魔法を弓に変えたらほぼ史実な雰囲気だし、ファンタジーを混ぜるなら敵幹部を魔族にする位大胆にやって欲しかった。
（それって光の目・・・ゲフンゲフン）

また、part1とあるとおり、序章か第一部ぐらいまでしかストーリーはないので、新規でやる人は注意されたし。

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実際の地中海の地図をモチーフにした広大なマップを駆け、村を助けながら目的地を到達というミッション要素もあり、部隊分けでクリアする面白味がありました。

指揮官格のフォッカーやセバスチャンは周囲のキャラの命中率や攻撃力を上げると言ったスキルは、いかにも指揮官らしい恩恵があっていいですね

MAPが広大なのと、主人公のレオを始め、メインキャラに騎馬が多いので、個性的なスキルを持つ剣士女子たちが活かせませんでしたが、使えば面白そうです

ベテランモードでプレイしましたが、評価基準はわかりませんが１４／２０でした

全７章のショートシナリオなので、ちょっとした合間にプレイでも全クリ出来る手軽さがとっつきやすくていいですね

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【総評】
　十字軍初期の時代の地中海世界を舞台に、史実が盛り込まれた
　重厚なストーリーとオリジナルの絵が魅力のシミュレーションRPG。

　難易度はベテランモードでもかなり緩めで、クリアまでは約3時間、
　続きが気になりながら、サクサクと流れるようにクリアできました！

　以下、ベテランモードの戦績17/20でクリアした後のプレイ感想です。
　（※ネタバレなし。）


【長所】
・本作の舞台となる中世のヨーロッパと地中海イスラーム圏の世界が、
　きめ細かに描写されていて良かったです！ 時代考証の粗も感じず、
　シリアス展開で濃厚なシナリオに没頭して最後までプレイできました。

・オリジナルのイラストも魅力です！ 女性陣はライザとセーラが可愛いと
　思ったのですが、それよりも男性キャラの多彩さが印象に残りました。
　髪型や髪の色、服装だけではなく、ややもすれば手抜きになりがちな
　鼻の形や耳の形、アゴや頬の輪郭まで丁寧に描き分けられています。

・ベテランモードでも簡単なバランスだったので、SRPGの初心者でも
　気軽にプレイできるかと思います。

・章の開始前の地図つきの解説が丁寧で、戦闘のマップも広めなので、
　実際に世界を旅しているような雰囲気を味わえました。

・タイトル画面から見に行く用語解説（世界観紹介）が非常に凝っていて、
　クリア後に楽しく拝読しました。「あっ、この作者さん、塩野七生先生の
　作品が好きそうだな！」と思っていたのですが、やっぱりそうでした（笑）


【短所】
・長所の裏返しですが、毎ターン殺るか殺られるかの駆け引きがないと
　満足できないプレイヤー様には、少し物足りなく感じるかも知れません。

・メインシナリオや主人公が絡む会話は、しっかり作り込まれていますが、
　主人公以外の横のつながりが薄めだという印象を受けました。もっとも、
　メインシナリオや主人公と相棒の関係、主人公とヒロインの関係などは
　丁寧に描写されています。

・シナリオの進行上、仕方のないことではありますが、第1章は歩かされる
　時間がかなり長いので、「ちょっとツカミが弱いかな」という感触でした。
　（※初心者へのチュートリアルを意識したのだとは思うのですが……。）

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