「世界で一番悲しい笑顔」は決して目新しさや、華美で派手なインパクトを人に与える作品ではないと思う。
なぜかというとこの作品の良さは、「ストレートなメッセージ性」に魅力が光る作品だからです。
奇をてらう事のないシンプルで素朴な言葉だからこそ、人の心に響きます。
人生は上手くいかない事の方が圧倒的に多い。
主に人間関係に疲れてしまい、人との付き合いも嫌になります。沼にハマります。
しかし(自分の現状を変える)好機もまた、人とのかかわりあいによって、新たな風が吹くときなのかなと思います。
私は、この作品をプレイして、心に温かい風が吹きました。
昔友人からもらった、懐かしい手紙をもう一度読み返すようなくすぐったい気持ち。
上手くは言えないけど、懐かしい、家族や友人に対して感謝、温かい気持ちになれる
ぬくもりのあるゲームだと感じました。
※ネタバレあり
人生の挫折…いわゆる、敷かれたレールの上から外された存在として日々生きるということ
用意されてきた道が絶対に正しいと教え込まれた僕達にとってみたら、如何に辛いこと…と認識するだろうか
そうして、世界から切り離された場所で、色を失い生きていく
しかし、そこはどうしようもなく暗くて
そんな暗い状況を、一人の少女が変える
彼女には事情があった。それは、あと少しで他界してしまう、という余命を選択された状況だった
彼女もまた、レールから外れた存在だった
いつまでも付きまとう"死"の恐怖
脅迫概念のようにそれは追いかけてくる
そんな二人が、あるきっかけで、出会う
それは、運命と呼ぶべきだと、そう思う
かくして、二人の世界に色が宿り、二人は幸せになったんだと、そう思った
けれども、世界は、とてつもなく不条理で…
まるでそれは、色が消え去るかのような…
そうして迎えた、突然の終わり
それでも、彼は生きることを諦めなかった…
そんな姿に、僕はとても励まされました
改めて、制作お疲れ様でした
長々とすみません。ですが、どうしても、この感動は伝えたいなと思いました
人生には、何があるかわからない
それこそ突然、自分、あるいは友人、親しい人の死が訪れて、この世を去らなければならない
そんな事が起こると思います
それでも、彼のように、生きる意味を見つけ、前を向いて生きていたいなと、そう思わされました
最高の作品をありがとうございました
ここまで感情移入してしまったのは、読むのも辛いですが、第一章~第二章前半のパチンコ描写関連が秀逸だったからだと思います。主人公がヒロインとの交流を通じて徐々に変わっていく様子が、本当に良かったと思います。すぐには変われず、葛藤していく感じも良かったです。
その後の展開はもうこの結末しかないというか、割とよくある流れではあるのですが、序盤の掴みがあったので、最後まで一気に読んでしまいました。
素敵な作品をありがとうございます。
ただ素敵なリアリティ描写がある反面、主人公とヒロインの出会いの不自然さが気になってしまいました。大人同士が、いきなりお菓子ちょうだい発言から出会いが発展していくのはなぁ…と。最初はイラストからヒロインが小学生かと思ったので違和感なかったのですが、大人だと分かった後には違和感が拭えなかったです。
はじめは何だろう?と思って少し興味本位で見始めましたが、もう本当に泣きました。
私には彼氏がいますが体が弱いので雅玖さんの気持ちがすごくよくわかりました。なので、美羽さんが眠っているときの雅玖さんの心情を見ていて思わず目から涙が止まりませんでした。自分と重ねてしまったのか本当に見ていて辛くなってしまいました。
現実的で悲しい物語ですが、これをダウンロードして本当に良かったと思いました。大変クオリティーの高い作品でした。話もBGMも本当にすべてが良くてゲームに入り込んでしまいました。最後にミクちゃんの歌があるのにもびっくりしました、歌もとてもよかったです。
またなにか作品を作る際はがんばってください!応援しています。この作品に出合えてよかったです。
※ネタバレあり
メインビジュアルからして惹かれました。物語は主人公の成長物語(ヒューマン系の物語)なのですが、途中からラブストーリーに軸が移動します。要所、要所での描写が細かく、制作者のこだわりを感じました。(パチンコの描写、クッキー作りの描写etc…)。
『世界で一番悲しい笑顔』は主人公の成長を描く中で、人間の生の不条理さ(=死)を描いた作品だと思うのですが、そこにこの作品の魅力を感じます。人間は皆、やがて死にます。はっきり言って、美羽は雅玖に出会っていなくても、死んでいた存在だと思うのです。(何事もなく、ただ単に、寿命で死んでいた)
しかし、人間は世界に対して意味を求める生き物です。その人間の基本的な性質が美羽に雅玖に話しかけるエネルギーを与え、物語は生まれます。しかし、意味を獲得した人間はそれと同時に意味の喪失という経験から免れることができません。人間はその獲得と喪失という二項対立の中に生きていると言っても過言ではありません。
だからこそ、この世界は<生き辛い>のです。
物語の終盤、美羽と雅玖はその人生の試練にぶち当たり、思い悩みます。しかし、最後の最後で二人はその二項対立から抜け出して、一種の人間的な成長をとげます。だからこそ、美羽は最後、あの遊園地の高台で<世界で一番悲しい笑顔>を雅玖に見せたのだと私は思います。
“悲しい笑顔”というのはどうゆうことでしょうか。“悲しい”のに“笑顔”ということは物事の両極、つまり、人生の苦楽を受け入れたということを意味していると私は思います。人間の生はいいことだけではありえません、もちろん、悪いことだらけというわけでもありません。そして、それが現実であり、美しくもあるのです。
そう言った意味で『世界で一番悲しい笑顔』は世界のありのままの姿はあぶり出し、提示しました。それは一言で言えば、<不条理>なのかもしれません。しかし、そこに世界の美しさがあります。
最後に一点、シナリオ的に気になったところを上げるとすれば、少しパチンコのネガティブキャンペーンとなるような印象があったところです。しかし、それは気にしなければ、ゲームを楽しくプレイできる程度のことでしたので、瑕疵とまではいかないかもしれませんが、個人的に感じたことなので、上げさせていただきました。
最後に→Quantize様、感動するゲームを本当にありがとうございました。次回作を心待ちにしつつ、本レビューを締めくくりたいと思います。ありがとうございました。
※ネタバレあり
序盤のパチンコ描写がリアル。前半のダメ人間から立ち直っていく流れは微妙な躓き具合も含め全体的にくどくはないものの描写が丁寧で、どことなくぞっとさせられるような、刺さるようなものがありました。
後半の展開は正直あーそういう方向行っちゃうかー、って感じにはなったんですが、彼女の事を受け入れる流れ、終盤の二人で過ごす時間など、大きな省略もなく一つ一つ丁寧に描かれているので、しらけることもなく素直にほろりとさせられました。重いながらも全体的には前向きな話なんで、タイトルはあまり合っていないような気もしましたが。
一個気になったのが、序盤に出て来た人はヒロインと関係あるのかな? ってことですかね。まあそうだとしてもいちいち回収したら話がブレるだけって感じでムダな要素といえばそうなんですが。
ウザいことぐちぐち言いましたが、ヒロインのキャラは意外性があり、さくさくと読めて入りやすく、起動したら最後まで一気に駆け抜けられる一貫したテーマとパワーを感じる作品でした。重いシナリオながら読後感は悪くなく、プレイ後は前向きになれる作品だと思います。
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