NaGISA
現代伝奇アクションの傑作です
高校生の主人公天城斗也は、先祖代々の妖怪退治屋。斗也が、父から受け継いだ妖刀「紅月」に封じられた妖魔葵紅(きこう)と共に妖怪と戦う、長編伝奇アクションノベルです。この手の作品ですと、主人公がやたらに強いものもありますが、主人公やヒロイン達の能力配分が上手く、登場人物達が力を合わせて戦う様子が絶妙です。
また1章から4章までそれぞれのヒロインに焦点を当てており、キャラクターへの理解と愛着が自然と深まったところで後半の展開が来ますので、非常に感情移入して読める物語です。
戦闘システムが独特で、これは賛否あるかもしれませんが(実際、ラストバトルがあまりに簡単に決着がついてしまったので、ちょっと拍子抜けでした)、独特の緊迫感を演出することに成功しています。
好感度分岐型の上、スキップで未読文章まで飛ばされるのに読み返しがないという辛い仕様もあって、全ルート(4ルートあります)を攻略するのは大変ですが、まずは葵紅ルートを読むことをお勧めします。後半の盛り上がり、ラストの気持ち良さと文句のつけようのないシナリオです。
プレイ時間は、初回4時間、2周目以降は2時間程度。伝奇ものがお好きな方は、是非読んでください。埋もれているにはもったいない作品です。
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No.54522 - 2020-09-14 21:49:22
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