昭和の匂いのする物悲しいノベル。視点が男女二人と別の人らに変わる形式で物語が説明されていくのが上手い。幸の気高く、時々人をくったような物言いをするところが気に入りました。
いびつな愛情といううたい文句ですが、物語としては悲しくも美しく、特にトゥルーの幽かな救いの流れは別視点でも男女二人の視点の語りでもとても上手いですね。ほんのりとだけ示唆される悲しい計らい。
あまりエンドに差異がないんで、美しいトゥルー一択のノベルでもいいような気はするなあと思いますが、どちらにしても二人の互いへの愛情を感じられる流れなのは良かったです。
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No.34185 - 2017-03-19 17:59:18
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