時間を渡る斬新なゲームシステムと深いストーリー
悲痛な運命を遂げた人々の願いをかなえるためにその場にある時計を駆使して過去を渡っていき問題を解決していくと言う、ありそうで中々無い斬新なゲームシステムが素晴らしかったです。ゲームが進むと複数の時計をその都度利用していき話を進めていく場面も出てきて、とてもやりがいを感じました。
謎解き難易度は少し高めでした。自分は付属していた攻略情報を少し見てしまいましたが、物凄く難しいわけではなくちゃんと調べる事を怠らなければクリアできると思います。
エグい描写がいくつかありますが、それはあくまでスパイス。ストーリー自体は深く、悲しく、そして感動もありました。特に自分は音楽家とその家族の話がとても心に刺さりました。またその先の研究所のストーリーも考えさせられました。人々の願いをかなえるストーリーなだけあって人物の内面描写は細かく、感情移入がしやすかったです。
時をかける青年
Ver.2.0.1でプレイ。
時間移動で情報を集め運命を変えていくシステムがドラマチックで
スリルある展開を楽しませてくれるミステリーアドベンチャーで
時間移動ネタを使った作品は結構ありますが、この作品はかなり細かく
時間軸が分岐・変動していくので独特な臨場感が味わえます。
コンセプト的にストーリーはかなり血なまぐさく荒削りな面が
目立つ箇所もありますが、キャラクターの台詞や立ち振舞いには
惹き込まれるものがあり興味深く楽しめました。
章仕立てのシナリオはどれも違った味わいと楽しみ方があり
一章分だけでも単体の作品として成立出来るくらい
完成度も高いと思えますが、それぞれの密度が濃い分
通しでプレイすると相当なボリュームになり
自力でエンドコンプを目指すとかなりの労力と時間がかかることは確実です。
(個人的に研究所が精神(シナリオ)・物理(移動と探索)の両面でキツかったです)
システム的に特別際立った不満はありませんでしたが、イベントにかかる
時間がかなり長めなので一度見たイベントはスキップできると
非常に有り難いですね。
見た目の派手さこそないですが、個性とこだわりを感じる
システムとシナリオは一見の価値があると思うので是非プレイしてみて
欲しい作品です。
※余談
トゥルーエンドとハッピーエンドは別だと思っていたので
ハッピーエンドの表示が出た時ちょっと戸惑いました。
(後書きを読んで納得はしましたが一瞬……ハッピー?ってなりますよねぇ)
おしい
短編ADVを数個入れての謎解きとしては、一つ一つのストーリーが内容を作りこんでいるので面白かったです。
しかし、ネタバレになりますので、詳しくは書きませんが、初めの校舎のような場面で扉がいくつもあったり、マップでも意味深な場所などがあるのに全く機能せず、え、これで終わり?というあっけなさはありました。
謎解きとしての難しさはあまりなく、必ず答えが用意されているし、間違えてももう一度答えなおすこともできるのであまり身構えずにプレイできました。
次回作も練られているということなので次回作に期待したいです。
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