前作までのミニ集大成
水族館のチケットが送られてきたので、お世話になっているマリアさんたちのサポートに請われたノアさん。そしてなんだか訳ありそうなネルさん。迷子を追いかけていくうちになんだか深いところまでたどり着いてしまい――・・・
前作のムルムルに連なるシリーズで、更に過去作とも関連性がありそうにも思わせる系列の、作者さま第四弾。ひとまずここまでで一纏めと言ったところでしょうか。
戦闘難易度は最初がかなり難渋します。というより戦闘? が発生するような空間では本来ないので、本調子が出せないと言ったところでしょうか。本気出しちゃうとガラスが割れて死んじゃいそうですしね。
しかし難易度は前作と同じで、レベルさえ上がればなんとでもなる強さにまで成長もしますので、躓くことはないでしょう。装備品も序盤中盤と苦労はしますが上手くやりくりしていくだけで乗り切れます。
レベル上げも前作同様難しくはなく、育て方を選べるため能力の絞りも可能なのが光る設計でした。脳筋にするか魔法に振るか、自由な選択肢があるのはレベル上げという反復作業になりがちな要素を遊んでいて楽しい時間に変えてくれます。このシステムは非常に優れていました。
問題点は、ゲーム内でのキャラがゲームと捉えた喋り方、ダッシュと半歩システム、膨大なアイテム量とこれまでの過去作の問題点全部を引き継ぐ形で、今作ではキャラの喋りとアイテム量がより顕著になりました。ただ全編通じて短めなのと、アイテムの方は自動売却システムの構築など、対策もされていますのでこれは他でも取り入れたら役立ちそうな、ありがたいシステムもあったります。
また、前作まででは音楽が秀逸でしたが、今作では各キャラよりも水族館が主体と捉えられたのか、クラシックが元となる曲を採用されています。……が、ゲーム用に作られている曲とは根本的に作りがかけ離れており、音の強弱が激しく耳に刺さりやすい。戦闘場面の音、謎を解き明かす音、ではなく、どこでも水族館の音、なので、音の強弱も合わさり様々なストーリー場面と噛み合わないことがしばしば起こりました。
ストーリー自体はシリースの締めに、また引きにもなかなか良い魅せ方と終わり方でしたので、今後や過去も続きが気になるシリーズです。
※以下ネタバレ気味になります
ストーリー的には、先に述べた戦闘と戦闘理由そのものが引っかかる。なんで水族館で戦う必要があるんだろう、とか、なんで人目につく水族館でこんなのがあるんだろう、とか、根本的な問題が沢山存在しますが、そこはもう受け入れてしまう他ないかなとも感じます。
が、前作がちゃんと人同士戦えていたり建造物もちゃんと纏められていて存在理由もしっかりしていたがために、今作ではちょっとまぁ、戦う場所も舞台も強引すぎてもにょっとはします。前作への布石でもあるのですが、どうにも、うん? とはなってしまう。
ネルさんと離れる理由も、何かもう少しあったのかなと考えると、今のノアさんの心境や考え方は、既にネルさんと一線も二線も離れているのかと思うと、二人の心情は物語としてもっと読んでみたいものでした。
色々書いてしまいましたが、ムルムル二周ルサルカ二周パスワード全開、と合わせで、更にみちるさんの冒険も合わせて四セットで半年ほど楽しませていただきました。独特の良い世界観はお気に入りですので、更なる展開も期待しています!
異常な進化をした水生物が跋扈する水族館での探索(若干のネタバレあり)
このレビュー後半にはネタバレがあります、ご注意を
ゲームプレイ時間は6時間20分、今回は戦闘の難易度が同作者様のフリーゲーム作品で前作のムルムルよりも難しくゲームオーバーが多かったのでセーブデータに残らない時間を多めに見積もってプラス4時間ほどして合計10時間がこのゲームを私が遊んだ時間でしょう。
ストーリーは水族館で迷子になった子どもを探して異常な進化を遂げた魚達と戦っていき水族館の謎に迫っていく、そんな物語。
戦闘バランスですが、上にも書きましたが難しく、ボスによって装備の付け替え&耐性やスキル特性、弱点や戦略を考えないといけないです。単純に技をぶっぱなし続けてて勝てるものではないです。よって人を選ぶゲームであるかもしれません。
ここから先はネタバレあり、ゲーム未クリア者は回避推奨
同作者様の作品のムルムルと同じ世界観で時系列はおそらくムルムルの過去です。
ルサルカのクリアパスワードを入力してムルムルをやると………主人公のノアとネル、この二人は………。
作者様、とても楽しませていただきありがとうございました。
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