非常に良かった
※ネタバレあり
《世界観・シナリオ》
・前作をプレイしていると最高に楽しめるシナリオ
・キャラのシナリオが独立しているのがわかりやすい
・真面目なのに笑いの要素も忘れないところが大好き
・シリアスな部分との差が非常に大きいので一気に感情移入出来る
・特殊なイベントが多々あるので飽きない
・個人的に読めない漢字が多かったです
《攻略・戦闘システム》
・前作同様で一般的な戦闘スタイルです
・シナリオ重視なので戦闘は比較的易しい難易度です
・シンボルエンカウントなのでストレスなくマップ探索出来ます
・お馴染みのスキルがありテンションは上がりました
・回復アイテムが少し不足しました
《その他》
・プレイ時間 約5時間30分
前作をプレイしていたので非常に楽しむ事が出来ました。
やはり、シナリオが好きなタイプなんですよ。
基本的に王道っぽいありそうなシナリオなんですが、
絶妙な感じで他のゲームとは違う部分があるんですよね。
そこが、自分に合っているんだと思います。
続編の「ソードオブパラディン3」も、
全力で楽しませていただきます。
この度は、素晴らしいゲームをありがとうございました。
ADV的な選択肢要素を付加した、プレイしやすい王道の物語を楽しむ一作。
クリア時間 3時間10分。
愛しき人を救うため、パラディンソウルという宝玉を求めて
聖騎士とその仲間たちが各地で帝国と戦うRPG。
本作は前作と違い、ADV的な要素が増えたため
どちらかといえば、RPGの育成的要素などはあまりなく
聖騎士の物語を楽しみたいというシナリオ重視よりの印象が強い。
レベルアップの必要性があまりないため、
純粋にRPGの物語を楽しみたい人向けだと思われる。
また、次回作である3の前哨戦的なポジションでもある。
さて、本作は4章構成+αである。
各章ごとに感想を書く。
1章、聖騎士ネイドと海賊の物語、本作で最もRPGをしている章でもある。
序盤はパラディンソウルを持っているらしい海賊を倒しに行くという
王道的な流れであり、かつ、主要キャラがナチュラルに死亡する構成など
前作らしさを最も感じられる章であり、1時間ほどにまとめた作りになっている。
特に船に乗り込んで以降のイベントは、戦闘面では味方二人で多数の敵を
複数回攻撃とカウンターでバッサバッサとなぎ倒していく爽快な作りであり、
イベント面では、少し前のイベントで手に入れた能力を使って
空から小舟で敵大将に奇襲をかけるなど、まるで少年漫画のような
熱い展開が続くのが印象的である。
2章、戦乙女レナの王婿の物語。
この章の序盤の接客イベントが面白い。
その客のセリフを見ながら、どういう応答をすれば喜ぶかを考えるという
ミニゲームイベント。
最初の方は簡単だけども、客の名前を覚える必要があったり、
前作で宿に泊まるたびにお色気イベントのあったレナの性格を考えて
色っぽい返しばかりしていると、「下品な女は嫌いだ」とばっさり言われ
バイト代が0Gになったりなど、なかなか一筋縄ではいかない面白さがある。
一方で、後半のピラミッドに関しては、敵構成と謎解きが面倒な印象がある。
1章と比べるとここのザコ敵は、3体以上の複数体出るのには向かない。
こちらに敵を一掃する手段がレナ以外になく通常攻撃では耐久力もある。
また高確率で麻痺攻撃をし、レナ以外が麻痺対策しようがないので
戦闘が長時間かかりやすい。
謎解きに関しては、何をすればいいのかほぼプレイヤーは予想がつくんだけど
レナが一定の手順を踏まないと、気づいてくれないためちょっともどかしい。
3章、魔導士ミゲルが学校に潜入する物語。
本作の中では探索ADVに近い作りになっている章。
学生たちに渡したメモから、文章を作るという謎解きと
ある呪術のためにアイテムを集めるという二段構成。
基本的には情報収集と、謎解きをするという内容である。
この章は戦闘回数は少ないものの、内容の濃いイベント戦闘が多い。
3章の戦闘について触れる前に、メモの暗号の後に戦闘があるのだが
先述したメモの暗号の答えの5文字目、6文字目、7文字目が
分かった段階で、プレイヤーは何かを悟ることになると思う。
そういう点では、前作でもお色気要素が特徴的な作品ではあったが
レナの出る2章よりも、3章の方がお色気要素が強いとは思わなかっただろう。
内容についてはプレイしてみてほしいが、方式について書くと
通常戦闘と異なり、戦闘画面で、正しい選択肢を選ぶという
戦闘風選択肢イベントである。
ただ、例えば後半である人物を説得するために出てくる選択肢に
「あなたと○○の薄い本が書けなくなるじゃない!」みたいな
遊び心に溢れたものが混ざっているので
思わずネタ選択肢を選んでみたくなる魅力のある戦闘だ。
個人的にこの章が一番面白い印象があり、
1章2章がそれぞれ1時間かかったのに対し
30分で終わってしまったのが残念に思えるくらいだった。
ただ、終わりのイベントでミゲルが即座に転校していく様には
あのイベントのせいで転校していったようにも見えて
思わず笑ってしまったので、短さゆえの面白さもある印象。
4章、アレクが1~3章で暗躍した帝国に乗り込む章。
敵地に集団で乗り込むということで、操作できる主人公以外にも
こちらの兵が乗り込んでおり、弱い敵なら兵士に任せて進み
強い敵が現れたら主人公たちも加勢するなどの判断を委ねられるのが
この章の特徴である。
雰囲気的には敵地に乗り込んだという臨場感が表現されたシステムという
印象だ。50名の犠牲で先に進んだが、それがいいのか悪いのか
ゲーム性的にはプレイヤーには分からないのでそこに発展の余地が
あるように見受けられた。
そして、4章が終わると、前作には出てきたけれど
本作には出てこなかったある人物の物語が10分ほど展開される。
初見では新しく誰か弟子にとったのかなぁと思ったが
読み進めていくうちに、
この物語は、この人物がある人物と同じスキルを使える理由を明かすものであり
ちょっとした回想的なイベントであることが分かり、
それを踏まえて次回作に続いていくという流れである。
前作までは、主人公よりも年下的な印象だった彼女だけに
かなり意外な展開と思うともに、彼女とその弟子の息子が
その後、どういう関係性になるのか気になる引きで幕を閉じるのだ、
さて前作と比較してみると、選択肢という言葉が何度か出てきたように
ADV的なシステム要素が付加された今作であるが
RPG的な戦略面はやや弱くなった印象がある。
今作ではスキルジェムが有効活用される局面があまりなかったのに加え、
前作にはあった、「能力を強化しながら味方全体の特定の属性を無効化する」スキルが
オミットされたのが大きい。特に後者に関しては、他ツクール作品にはあまり見られない要素であり
相手の使用する属性を読んで無効化するという戦略性が前作にはあったので
なくなったのは少々残念に思うところである。
が、それ以外の点では前作で面白かった後半部分をベースに作られた印象があり
シンボルエンカウントでレベル上げをしなくても進めるシナリオや雰囲気を楽しめるゲームとして
前作の正当強化版になった印象も強い。
シリーズものも真ん中というのもあり、手を出しにくいかもしれないが
王道的なRPGのシナリオを楽しみたい人であり、かつそれを楽しめるように
選択肢を駆使したシステム面でも新しいものを作ろうとしているとみられる一作。
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