美鶴君の呪力はすざましいぞ
※ネタバレを含むかもしれません
最初の冒頭での狂いだし方に度があって
いくら人気者が死んだからってそこまではないなと世界観に違和感を感じましたが、道連れエンドを見てから
もしかしたら美鶴君のすざましい呪力の影響なのかな?だからみんな、ああなっちまったんだ、と思うと世界観に納得できると思います。
ウェーイ俺にそっくりなクセに俺より何倍も愛されやがって 憎たらしーウザ美鶴のヤローが死んだぞギャハハハハハハハ
これで俺はもう、というところで死後もなお、美鶴君はまだチヤホヤされるし
両親やクラスのみんなも大好きな慧ちゃんさえも美鶴美鶴うるさいし、それならいっそのこと美鶴になりきっても能力不足で演じきれない
見た目そっくりなのに消しても奪っても美鶴以上に愛される存在になることはできない、なんで誰も僕を愛そうとしないんだ、という美咲君の腹立ちが伝わってきます。特にワーストと思われる虐殺エンドでは美咲君の嫉妬が一番強く感じます。
ハッピーエンドはないですが、個人的には道連れエンドが一番ハッピーに近く感じます。道連れエンドはぜひ回収しよう!
兄弟への嫉妬をこよなく感じたい方におススメです。
読み応えある短編
インパクトある冒頭から一気に惹きこまれてコンプまで行ってしまいました。鬱BLとしてもサイコ入ったホラーとしてもレベル高いと思います。エンド5と4とかゾッとしました。
エンド2が非常に萌えです。全くもって救いのない片思いの切なさとエロさがたまらない。美咲の救われなさにたぎる。
だれも彼も全くぶれないのが逆に救いのような気さえしてきます。半端なハッピーとかないのがいいですね。慧ちゃんとかホント純愛貫きすぎだし。
鬱ホラーBL好きなら迷わずオススメ出来る作品です。
読みやすい文章で主人公・美咲の心情が読み手によく伝わってきて、凄く憐れみを感じました。
憂鬱な気分に浸れる良作でした!
主人公がひたすら不幸で可哀想
幸の薄い主人公を描かせると天下一品だなという印象の作者さんです。
私はホラー系が苦手なのですが、そういう事が些末に思われるくらい夢中でプレイしてしまいました。
キャラクターの主張がしっかりしているのでぶれません。
ですがあまりにも主張を曲げないキャラクターばかりゆえにプレイしてると歯がゆくなる部分もあります。
それがこの作者さんの魅力の一つでもありますが。
選択肢の答えがついていたのでプレイしやすかったです。
個人的にはもっと双子のやり取りが見たかったです。
美鶴がなぜ双子の兄に執着するのか等の理由をもう少し明確にして頂けると、美鶴の狂い具合が際立った気がします。
慧ちゃんのブレなさに腹立たしくなりつつも、彼の後を追わないスタイルの美咲の心情がリアルでした。
途中で本当に可笑しいのは主人公の美咲で、周りがまともなんじゃないかと錯覚させられました。この世界狂ってる(褒め言葉)。
リンチエンドで慧ちゃんが美咲に「嫌い」って言わなかったのが私の中で唯一の救いです。
全ては美鶴の掌の上、という印象も拭えなかったですがある意味で寛大な男だったのかもしれないです、美鶴。
梅雨の時期にはぴったりの内容なので、雨が降って雷が鳴っている時間を見計らってプレイしていただきたいです。
私は丁度そういう天気の真夜中にプレイしてしまって夢にまで美鶴がやってきました(白目)。水中無理矢理心中エンドがお勧めです!
- 1