全体的なストーリー構成が良かったです
町の薬屋「ルナ」が路地裏で死にかけの男性「スカー」を見つけて看病するところから歯車は回り出す。
少しずつ明らかになる登場人物の正体などは手を止めずにぐいぐい引き込まれました。
分かりやすいので何かミスリードさせられてるんじゃ?と疑うほどでした。
章ごとにルナの衣装が変わるのも可愛かったです。
3章の髪をツインで縛っているのが一番印象的でした。
全体としては良評価なんですが、ただ一つ一つの章については設定がふわふわしていてアラが多く、納得できない部分も多かったです。
以下、多大なネタバレ含みます。未プレイの人は見ない方が良いです。
1章
・汽車の時刻はそれとなくどこかで提示するべきではないでしょうか。
いつも見慣れているはずの煙をその日に限って見間違うのは無理があるし、煙が掛かる距離なら汽車の音も聞こえるはず。
2章
・一発目の銃声は何のために撃った?
確か絵を運んでいる時に見られた時の銃声なはずだけど。
絵を運んでいる時に撃ったのなら死人が出ている?
3章
・遺産相続のために婦人を殺そうとするのは分かるが、他二人を殺した動機が語られてない。
・また赤の他人がそうやすやすと毎日食事に毒を混入できるのか?料理は母が作った、とメイドが作ったの二種類の台詞があってどっちが作ったの?
・特定の人物を狙って毒を混入したのに全品回収?
・髪が抜け落ちただけなのに通り魔騒動になる理屈が無理やり過ぎる。通り魔、という人物像が浮かぶような名称になるならせめて気配ぐらいないと厳しい。
・町医者に病気の元が看破されていたのになぜ医者はその薬を与えなかった?
薬で死んだ人はベッドで寝たきりになっているだろうから整髪料なんて付けないだろうし、薬を与えてたら治っていたのでは?
4章
・自分からルナの情報をしゃべったくせにドッペルがルナを殺そうとする動機が分からなかった。
今までルナを付け狙った理由は偽物の薬を渡され虚仮にされた復讐ってことにした方が良くないでしょうか。
薬を受けとったらルナを殺すとか言ったのはどこへいった?なぜその時点で殺さなかった?
ドッペルが捕まえられて監獄に送られたのならとっくに正体や名前なんて吐かされた後では?
まさか次期国王が決まる件の超重要参考人を正体不明で薬を渡した相手の身元も割らないまま監獄入りはしないと思う。
そもそもドッペルが捕まったという話がすでに嘘だった?
何にせよ依頼主の意向を無視してまでルナを殺害する意味が語られていないのはまずい。
5章
・若返る病気って、胎児の時はお母さんのお腹の中にどうやって入ってたの?老婆の姿だよね?
・老化魔法を掛け続ける意味は分かるけど、即死魔法も掛け続けるのは必要?若返る病気なだけで不死身じゃないから即死魔法で死ぬんじゃ?
・死霊魔法で生き返らせた人間が寿命で死ぬっていう知識は兄の死霊魔法見て知らなかった?
・死んでいるのに排泄して食事するの?
・老化魔法があるなら若返り魔法もありそうだけど、権力者の間で取り合いになったりしないの?
7章
・紫意外の→紫以外の(誤字)
・ポンポンと転移魔法を長距離移動も人を連れての移動も可能であれば、怪盗を捕まえるよりも、警察は転移魔法使えるやつを探した方が解決は早いんじゃ?
・スカーの食事のマナーを指摘するなら、食事のイベントをそれまでに入れて欲しかったし、一般常識が無いようなイベントも無かったはず。
・ハーヴェの瞳の色がずっと紫のままだけど、薬を飲んでない?暗闇で動きたいだけならそういう魔法なかったの?
8章
・ドッペル「依頼主と仲違いしたからもう抹殺対象じゃねぇよ」→元々依頼主からルナには手を出すなと言われてたのに謎の私怨で動いてたのお前だろ。
・ドッペル出奔の置き手紙で黒幕がそれを初めて知ったかのように笑ってたけど、彼に傷を付けたのは黒幕では?そうでなかったら誰が傷を付けた?
・何度考えても王様の目を失明するかどうかぐらいの微妙な感じに執拗に傷つける必要性が浮かばない。単に憎いのであったり、目の色と髪の色で身元が割れるのが嫌ならくり抜くか一刺しで潰せばいいだけ。
・屋上にて、「前王の死因を特定したものが次の王になる」→王様を殺した人間を暴いたらじゃなかったっけ? 遺体が無いんだから死因なんて分かる訳ない。しかも公式的に暴徒に斬り殺されたということにするなら斬殺で終了。
仮にルナを毒殺犯に仕立て上げようとしても、遺体が無いんだからいくらでもライバルたちは違う死因だとゴネられる。
・ここまでくると最初にスカーがあそこまで魔族を毛嫌いしていた理由も納得いかなくなった。和平交渉したんだよね?あそこまで嫌っているならどちらかが滅ぶまで戦争は終わらないと思う。
と色々と書きましたが、決して貶そうとしている訳じゃないことを最後に付け加えます。
もっと評価されるべき
素晴らしい作品でした。
大小様々な事件がありながら、少しずつ収束していく感じでストーリーが本当によく練られています。猫視点になるにゃんにゃん同盟が特に好きでした。
台詞も胸を打たれるものが多く、「王の仕事は憎まれること」というフレーズは奥が深いなと思いました。
キャラも立っていて、アランの存在は癒し。
怪盗もいいキャラでしたが、7章だけ登場なのはちょっと寂しかった…もっと前々から絡んでもいいのよ。
移動が多いので常時ダッシュ機能があるとありがたかったです。
気軽に楽しめる小説感覚の推理もの
物語進行に支障がない程度のネタバレ?を含みます。
全8章ということで、1日2章を数日に分けてプレイさせていただきました。
本格的な推理ゲームを期待している人にとっては物足りないと思いますが、
次に調べるポイントに目印を表示してくれるのが親切!
(従来の推理ものでは、よく何をしたらいいのかわからなくなって
思いつく限りのポイントを総当たりしてみる。という事態に陥ってしまうもので・・・)
序盤はごく普通の推理もので終わり、
大きな事件に巻き込まれつつも
時にはラブ?やコメディもあり、猫が可愛かったり、オカマが登場したり、
最大のキモ、ルナの秘密も明らかになって・・・
そして訪れるルナのピンチ!その時スカーはどうするのか!
等々と盛り上がってくるので、1章から順番にプレイするのをオススメします。
すごい!と思ったのは、ルナさんが章ごとにお色直しをするところです。
個人的感想ですが、章を増すごとにロリ可愛くなっていくルナさん。
さすが逆さ〇の〇〇・・・
割と自らの境遇を謳歌しているようで安心。
更に、おまけモードで各衣装についてのコメントが見られたりとこだわりがハンパない!
と思いきや、メインキャラなのに野郎であるスカーは
全章通して服が3着!という格差に笑いました。
そのうち1着は強奪した物だし・・・(サイズ的にピチピチだと思う)
後半シリアスなシーンが多くなりますが、
楽屋裏ではあのキャラの意外な一面が見られたりとクリア後の後味がとても爽やかでした。
すごく愛情を持って丁寧に作られている印象を受けました。
私のように、推理ものは苦手・・・という方にも小説感覚で気軽に楽しんでもらえる作品です。
めっちゃ面白い!
街の薬屋さんのルナと、彼女に拾われた傷だらけの大男スカーの
お手軽ドキドキ推理ライフ
イベントを進めるだけで、推理する必要がないので
考えるのが苦手な方にもおすすめです
街で次々巻き起こる事件を推理する裏で
気になるスカーの正体!
そしてルナも意外とすごい人…なのか!?
街を何度も往復するにはちょっと広いマップですが
話によって服がコロコロと変わったりと飽きさせません
あと黒猫がかわいいですね
何で唐突に黒猫かはさておきかわいいですね。
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