伏線全部に意味があった
先にレビューされている方がわかりやすく説明しておられるので、わたしはゲームの説明よりも感想重視で書いていこうと思います。
ゆっくりプレイして45分程度でしたが、とても濃い時間だったように思います。分岐という分岐はなく一本道でしたが、中だるみすることなく一気に終わりました。
名前はなく、少女、少年、彼女、車掌さん、そんな単語で示されるキャラクター達ですが、みんな個性豊かで魅力的でした。
わたしはノベルゲームにおいてキャラクターの魅力が占めるウエイトは8割くらいあると思っているので、この点だけでもプレイして損はないと思います。45分を有意義に使えました。
キャラクターの魅力なんですが、まず絵が綺麗です。イラストとして表示されるのは少女がメインなのですが、ルックスもさることながら表情豊かですごく魅力的です。
また、その登場人物と背景が絶妙に溶け合っていて、車窓から差し込む眩しくてきらびやかな光は夏を間近にした春の陽気を感じさせます。こんなポエムじみた文章を書いてしまいたくなるような世界観です。甘酸っぱくて切ない青春のようなそういう映像すごく好きです。
物語についてはネタバレになるので詳細には触れませんが、伏線がミスリードさせてきたりあとで生きてきたりするので推測しながら楽しく読めました。
ゲームシステム面だと、ミニゲームの印象が強いです。
ノベル→ミニゲーム→ノベル→ミニゲームといった形で物語の間にはさまれているミニゲーム。
これは単なる中だるみ防止機能なのかと思っていたのですが、まさか後々にあんな衝撃を与えてくるなんて。1回目のミニゲームをしたときには思いもしませんでした。
また、ノベルゲーをプレイヤーが傍観者の立ち位置で物語を楽しむものと、登場人物に感情移入して楽しむ物に二分すると、このゲームは後者になると思うのですが、ミニゲームはその感情移入するのにも一役買っていたように思います。
この発想をされた作者さん、心から尊敬します。
フリーゲームをプレイしていると、プレイ時間の割に長編映画を見きったような感覚に陥ることがしばしばあるのですが、このゲームはまさにそれでした。
物語を見終えてしまったことに対する喪失感のようなものと、とてつもない充実感を得られます。本当に良いゲームでした。
制作者の方々にはこのような素晴らしいゲームを日本語にして公開していただけたこと、本当に感謝します。ありがとうございました。
感情を揺さぶる良作
初めに作者様にお礼を
自分も若輩者ながらクリエイターの身、フリーでこのようなゲームを公開してくれていること、心から感謝いたします。
さて、今回プレイした『第七号車』です。
基本的にはノベルゲームであり、要所に差し込まれるこのゲームならではのゲーム性。
ただ読んでいくだけでない点が素晴らしいです。
テンポとプレイヤーに程よい刺激を与えてくれ、心地よい充実感を得ることができました。
プレイ時間も50分程度で一気に進められる点も良かったです。
キャラクターも可愛いし、設定もしっかりしている。
徐々に惹き込まれていき、気付いたらENDまで辿り着いていました。
また、拙い日本語、と注意書きがありましたが、ほぼ違和感なくプレイでき、多少のことならば脳内補完できるので全く気にすることがありませんでした。
個人的にシナリオはすごく好きです。
純粋なクリア時の感想は言い知れぬ感情と共に「面白かった!」です。
もし出来るのならば文字の表示速度を変更可能かほんの少し早くして欲しいとも思いましたが、最終的には気にならなくなっていたので作者の意図通りなのかもしれません。
私もこのように魅力あるものを作れるように努力したいと思います。
以上でレビューと致します。
本当にありがとうございました。
- 1
- 2
あなたにオススメのゲーム
フリーゲームイベント開催中!
サポーターのオススメゲーム
-
おつかい~こもん~
神波裕太
おかあさん「ナターリア、薬草を摘みにいってほしいの。ついでに魔王を倒してきてくれる?」
-
おい、リモコンを取ってくれ(リマスター)
キャッツ
リモコンがないと叫ぶ主人公。果たしてリモコンは手に入るのか?
-
魔法探偵ケルト
フィールMX
魔法が使える世界で巻き起こる推理アドベンチャー
-
ライブラリー84号
伏見のヒナタはん(旧名:hinata)
5分間のSF×シュールギャグ×ちょいホラーストーリー
-
カプリシウスルート
植物の灰
奇跡を使い廃墟を探索するADV
-
おばけのレイのドタバタハロウィン(ダウンロード版)
ナナメ
お菓子を準備して楽しいハロウィンにする短編ノベルゲーム!