さばのみそに様の制作された、ダンジョン探索百合RPG、“おにゃのこ☆もんむす冒険活劇”の感想を書かせて頂きますね。
本作は魔法使いのデルフィナと、彼女と一緒に住んでいるアルラウネのラーネが、凶暴な亜人を懲らしめに行くと云う物語です。
ラーネも亜人ではありますが、デルフィナと出会って改心し、人間である彼女の宿屋に住み着いているんですよね。
人間と亜人は対立していて、本作は種族間を超えた人同士の絆を前面に押し出したストーリーになっています。
序盤から中盤までは明るくほのぼの、ゆるゆるな雰囲気なのですが、終盤の方は急にシリアスな展開になって行き、そのギャップに驚きました。
レベルの低い内は確かに雑魚敵ですら強いと思う程ではありますが、ちょっと真面目にレベル上げを行ってあげれば、それ程苦労するような物ではなかったと個人的には思いました。
多くのRPGはボス敵が雑魚的に比べてかなり強く設定されている印象がありますが、本作はボス敵が強過ぎると云う感じでもなかったので、難易度が高めと言うよりは、初心者でも安心して楽しめる良い戦闘バランスだったと言える気がします。
ダンジョンは一層ずつ先に進んで行く形になっていて、その場に止まって探索をする事が出来るのですが、時々消費アイテムのデュプリケーターを使用して開ける宝箱が見付かる事があり、その中身がお店では売っていない強力な装備品等だったりするので、そのレアアイテム入手のチャンスがドキドキして凄く楽しいんですよね。
コレクター魂をそそられると言いますか。
敵の亜人のおにゃのこ達も亜人図鑑に登録されて行くのですが、とっても可愛いキャラが多くて、ラーネ以外のキャラも少し使ってみたかった気がします。
キャラとしては、魔法使いとして忌み嫌われているデルフィナの幼馴染のリリィが、非常に魅力的なキャラだったと思います。
一周目のエンディングを見た時は、正直この終わり方はどうしても納得行かないなとずっと不満に思っていたのですが、二周目できっと何かが変わると思って最後までプレイした所、思っていた通りの展開になってくれて、本当に良かったなと思いました。
リリィの誰に対しても差別をしない優しい心が彼女に届き、ラーネとあのキャラを本当の意味で救ってくれ、そして何とも言えない濃厚な百合ネタをラストに用意してくれたと云う訳ですね(笑)。
こんな感動的な終わり方になるとは、プレイ直後には思いませんでしたね。
デルフィとラーネのほんのり百合風味なやり取りは必見ですが、他にも可愛らしい百合カプを幾つも見れるのは嬉しい所。
全体を通して、それ程百合度は高くはないと思いますが、一周目も二周目もクリア直前のネタは若干百合度は高いかと思われます(笑)。
一周目も直ぐにクリア出来ますが、二周目は物の数分で終わりますので、是非とも二周目までクリアして頂きたい。
手軽に百合要素を楽しめ、種族間を超えた絆を感じられる、とても良い短編RPGだと思いました。
それでは、これにて失礼致します。
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