電車内での静寂な空間、それは奇妙でもあり心地良くもあり・・・超短編ストーリーって感じやね。
ホラー色もないともいえなくもないですが、本作のメイン描写は切なくも心温まる不思議な一時、純粋に感動できる話といったところでしょうか。
わずか十数分位の短編話ではありますが、非常に話の構想は上手く作られていて、淡白すぎず、適度な余韻を浸らせてくれる、短編もののお手本みたいな一作かと。
タイトル名が実はラストシーンで深い意味を持つという演出は見事、某オムニバスドラマで映像化されても違和感は無い程でありますな。
少しの時間で、ミステリアスながらも心潤う物語をプレイしたい人にお勧めぇ。
あと、この感想を書いてる時点では、何故かふりーむ側で本作をダウンロードできませんでした。 (ベクターからDLプレイ)
前々から巷で話題になっていたゲームということもあり、
遅まきながら、僕も遊ばせていただきました。
レビュアーの方が前述されている通り、
電車の規則的な音と共にクレジットが入るという演出で、
作品の質がぐっと引き締まり、ストーリーに入るための効果的な演出として働いていました。
グラフィックのタッチや言葉の選び方、
そういった要素のひとつひとつがとても切れがよくて、
「洗練された作品」というのが率直な感想です。
しかし、全体の完成度が高かっただけに、
ひとつだけ気がかりだったことがあります。
それは冒頭のシーンです。
あのシーンは、物語の伏線としては少し過剰過ぎではないかと、僕は思ってしまいました。
少しストレート過ぎて、始めたばかりでこの作品の良さがまだ分かりきれていないプレイヤーは、少々過度な演出に引いてしまい、
ウィンドウを閉じてしまう人が出てくるかもしれません。
まぁなんといっても、この作品の魅力は演出や、からくりなのですが、
これからプレイされる方の楽しみを半減させてしまうことになるので、
ここでの記述は省かせていただきます。
この作品が少しでも気になると思った方は、プレイしてみてはいかがでしょうか。
本作は数十分でエンディングを迎える短編であり、プレイヤーの負担が極力少なくて済みます。
これも製作者側の配慮なのでしょうか。
少ないプレイ時間で、これだけの読後感と共に切ないような、暖かいような気持ちになれるゲームでした。
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