乙女ゲーム好きな者です。
フリゲで結構話題になっていた作品だったのでずっと待っていました。
体験版公開との事で、さっそくプレイしたところ
はじめからさいごまで一気に進めてしまいました。

●視覚
乙女ゲーでは珍しい「全画面」です。立ち絵やスチルを表示したりするだけでとどまらないという・・・すばらしさ!!全画面ならではの演出です。
ちょっとシステムのデザインがつまらない印象がありました。

●シナリオ
特に引っかかるところはなく、スラスラと読めました。
戦いの臨場感や心理描写がかなり凝っていて、「ええ！？どうなるの！？」とハラハラどきどきの連続でした。
シリアス重点だと思ってたら先輩と後輩の会話が面白く、ギャグとしても楽しめて二度おいしいものでした（突込みがおいつかない）。
ただ従来の乙女ゲーと違って「とにかく濃厚！」なのでさらっとプレイしたい時には向きません。

●イラスト
スチルが時々違うのはフリーゲームだからなのかな？と思いましたが特に気になるほど画力の格差はなかったです。（立ち絵は同じ絵柄）
絵もとてもキレイで、鎧の登場や浜辺で登場した黒い人のスチルは怖いのにドキっとするほど美しかったです。

●キャラクター
かなり個性的です。主人公もただの女の子と思いきやすごいもの背負ってますし、先輩と後輩もすごく濃いものでした。
若干ネタバレになりますが、先輩の変態度がすごいです。それでもシナリオを読み進めていくと「だからか！」と納得のいくものでした。

●音楽
全てオリジナルらしく独特で鎧の登場シーンに流れたのが特に印象に残りました。
若干音量が大きいなど不具合がありますが調整できるので問題ないでしょう。

プレイ後に感じたのは、「この高クオリティーなのにフリーゲームでいいの！？」と思いました。
まだ体験版だけなので何とも言えませんがこれから登場するキャラたちとどうつながっていくのか楽しみです。

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まずスタート画面の綺麗さに「おお！」となってしまいました
キャラクターも上手に、しかも魅力的に描かれていて
フリーゲームということを考えればおつりが来る位のレベルだと思いました。
戦闘シーンの演出なども工夫されていて良かったです

ですが少々シナリオで気になる点がありました

・高校生が親友の死の原因を「事故死か病死かわからない」レベルで知らない
→プレイヤーに事故の詳細をゲームの中で解説するための設定だと思うのですが
流石に人が亡くなる程の酷い事故であれば多少は噂も耳にするでしょうし
知りたいと思えば新聞やインターネットで調べられるかと思いますのでちょっと不自然かなと

・戦っている相手に向かって「その身を喪に服させてやる」という表現
→もし「お前を殺してやる」というような意味で使っているのなら誤用です
喪（死者を追悼する儀礼）に服（従事）するのは亡くなった方ではなくその遺族の方です

他にも
（「男子生徒の影が異常に薄い」とは書かれてはいましたが）
共学の学校に対して「お嬢様校で有名」という表現や
「標的は向けられた」など不自然な言葉が多々見られました

ここであげた例も幾つかは状況によれば使い得るのかもしれません
例えば
・戦っている相手に対する「喪に服させてやる」という表現も
「お前ではなくお前の身近な者をまず殺してやる」という意味ならば
状況的にやや不自然ですがあり得るかもしれません
・「お嬢様校で有名」という言葉にしても
元はお嬢様校で有名で、近年合併して共学になったという設定であるならば
そういった使い方をする場合もあるのかもしれませんが
仮に二つの例がそうであるのならば、
前者ならば「戦っている相手ではなく、まずその親しい者を狙う」という描写
後者ならば「近年合併して共学になった」という一言を入れなければ
プレイヤーは混乱してしまいます

できればシナリオを第三者の方にチェックしてもらってはいかがでしょうか
また使い慣れない表現を用いるときには辞書を引くことをお勧めします

※体験版ということですので、
今あげた幾つかの例が何かの仕掛けや演出であり
しかるべき理由があったのでしたら大変申し訳ございませんでした

かなり辛口になってしまいましたが、視覚的な表現は大変素晴らしいですし
シナリオにしても鎧と主人公の邂逅時の描写は惹かれるものがありました

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