TRPG感のある、綺麗にまとまった作品
イラストも綺麗、書下ろし音楽も雰囲気に合っており、
選択肢もそこまで難易度が高すぎず、複雑な分岐もありません。
攻略対象はそれぞれ人外らしいところもあるのですが、性格は三者三様。
会話や話の流れについていけないほどの突然の急展開もなく、
順当に読み進めることができました。
主人公は姿が描かれないどころか、彼女の台詞が直に書かれることさえほぼないため、
そこはプレイヤーの想像に委ねられます。
主人公の行動・言動は、地の文章という形で描写されます。
(あなたは〇〇だと思った、XXという趣旨のことを伝えた、など)
その分主人公の描かれ方が少々淡白。
でも、必要な心理描写はきっちりなされます。
情報が要点を絞って描き出されているため、内容の割には
分量はコンパクトで、1エンド分を最初から最後まで読み返しても
そこまで時間はかかりません。
戦乱が起こっているわけではないものの、現代日本よりは明らかに物騒な世界です。
でも、ほんわかする場面もあれば、ギャグシーンもあります。
特にギャグシーンは、本人は大真面目にやっているはずなのに笑えてしまうような
場面が多いです。特に某人物のルート。
グッドエンドはどれも天使たちが頭おかしい(誉め言葉)。
バッドエンドはどれも後味が悪いのですが(そして少々残酷描写があります)、
攻略キャラたちの病み方にまで、とても性格が出ます。
グッドエンドの幸せな感じも良いのですが、バッドエンドも味があります。
エンド7は……うん。全員とっても人外。精神的に。
※以下ネタバレを含みます。
アゴウルート
食べ物重要。タコにラーメン、シメはコロッケ。
聖戦の内容、敗者への罰まで食べ物関連。しかもぶっとんだ内容。盛大に笑いました。
バッドエンドでも、食べ物は何が好きか、とか物言わぬ主人公に語り掛けてくる。
とはいえ、バッドエンドにおいては、主人公は死んだ、もう戻らないということを
一番理性で理解できていそうな感じはします。
基本は大雑把で直感で動くけど、多分恋愛感情には一番鈍く、
おまけ段階でようやく少し理解したのかも、という感じなので、
グッドエンドではようやくスタートラインに立てたんじゃないかなあというところ。
3人の中で一番精神年齢が若いように思います。
基本は素直、そして腹ペコなので、胃袋を掴んでおくと良いのではないでしょうか。
ヴィラドルート
ストレートに好みのタイプのキャラだったので迷うことなく最初に選択しました。
一番実務向きかつ真面目、そして自らの役割に忠実で、普段は自分を律しているのだと思います。
でも、ひとたびたががはずれて入れ込むと、嫉妬深そう、かつものすごく構い倒してきそう。
今後、主人公が危ないものに出くわさないよう予め徹底的に手を回したり、
すぐに寿命を迎えてしまわないようにしれっと何かを仕込んだりしたうえで彼女を独占して、
糖度の高い惚気まで徹頭徹尾きっちりしっかり全て掌握して管理していそうです。
でもこの性格であるが故のバッドエンドでの壊れ方なのでしょう。
バッドエンドにおいて、唯一、他の二人に刃を向けることなく自責に苛まれて壊れていったので……。
「~とのちに語っていた」と地の分で言われているけれど、この「語っている」時点で
彼女は既にこの世に存在しないことをおそらく理解できていないのが物悲しい。
ミルジェールルート
場面描写がいちばんほんわかしています。音楽も可愛い。
本人も基本的に優しいし、一番平和的で、争いを好みません。
それなのに、グッドエンドにおける聖戦の内容が、唯一、生命に危険が及ぶ可能性が
あるものだった上に、勝利後も主人公は寝込んでしまうという。運が悪い。
とはいえ、好意の伝え方が一番素直なので、変にこじらせることもなく幸せになれそうです。
バッドエンドでは唯一主人公が生存して帰還しますが……その後は最早テセウスの船でしょう。
それから、彼女を取り戻すために「死んでいてもいいから」集めてきている辺り、怖いものがある。
おまけで、子犬のようにしながらも、自分が変なことしないように、と頼んでいる辺り、
不安定なのは彼自身も分かっていそうではあるのでしょうけれどね。
※ここまでネタバレ
久々にものすごくフリーゲームに入れ込みました。
一周が早いので、全員のグッド・バッドを少なくともそれぞれ2回以上は読みました。
とても楽しませていただきました。ありがとうございました。
生死の中で愛を得る
異世界に召喚され「戦手」として魔王陣営を背負って戦う存在にされるADV!
END7→アゴウ→ヴィラド→ミルジェール
の順に攻略しました。見た目で好きな人を後にする派です。
大分異常な状態に置かれる訳ですが、地の文や台詞はコミカルな部分が多く
重くなりすぎずに楽しく読めます。
地の文で「あなたは」と言われるのがTRPG感あって良いですね。
ファンタジーな異世界で慣れない武術や戦術、魔術を学んでいくのですが、
その描写がしっかりとされていてすんなりと想像することができました。
立ち絵やスチルが豊富でとても綺麗&可愛い&カッコいいです。
作者さんの柔らかい塗りの美しさが今作も発揮されています。
アゴウくんの某スチルは他のイラストとは違ったテイストになっていて、
作者さんの表現力に感動しました。
またどのキャラもそれぞれに魅力的で、キャラデザのセンスが光っています。
そして何とBGMが自作!!
どの曲もシーンに合っていて作品の個性を彩っていました。
※以下ネタバレを含みます。
アゴウくん。つよい。かっこいい。
一見粗暴に見えますが根は真面目なんだろうなと思わせる言動や、
ストレートに喜んだり褒めてきたりするのがとても良かったです。
バッドエンドでは仲間を殺めてまで既に動かぬ存在となった主人公に付き添うという……!
あまり病むところが想像できなかったのでギャップで萌えました!
グッドエンドは相手戦手や戦いの内容や負けた時の罰があまりにもアレで笑いました。
そしてアゴウくんの満面の笑み……!眩しい!!これが見たかったんだ……。
世界を越えてお互いにいとおしい存在になったふたりが微笑ましかったです。
ヴィラドさん。髪型がとても好きです。美人さん。
本当に真面目でひとつひとつの物事に一生懸命取り組む人という印象で好感がもてました。
そして歯に萌えました。口に指突っ込まれるのもとても萌えました。
酔ってるヴィラドさん可愛い。知的好奇心で色々されたい。
バッドエンドはその真面目さ故の病みという感じで、優しい人だな~と心底思いました。
グッドエンドはあまりの甘さにひゃあ~となりました(語彙)
クールで普段敬語な彼からあの状況で出る「うるさいな。」の破壊力!!
おまけで見せてくれた独占欲にもときめきました。
ミルジェールくん。か、可愛い!!サムネからして一目惚れでした。
ふわふわの髪と女の子みたいな瞳がたまりません。
最初はちょっと怖い子なのかな?と思っていたのですがルートに入ると
とても優しい子でにっこりしました。
バッドエンドでは、そんな彼が主人公を助けるために力を行使してしまい
すごく悲しくなりました。「黙ってろよ!」と男らしくなった所に萌えてしまいましたが……。
グッドエンドではストレートに告白する彼にきゅんとしました。
おまけの子犬のような顔、という表現にもやられました。好き……。
素敵な作品をありがとうございました!
BadEDも美味しい!?異世界で愛されるADV!
異世界に召喚された主人公は、人外3名と交流しながら修行し、代理戦争を勝ち抜こうとする恋愛ADV!
物語も面白くてキャラも魅力的でイラストも素敵で音楽(自作されています)もかっこいい・・恐ろしいゲームです・・・無料なのが信じられない・・
異世界の面々は、それぞれ人外としての容赦ない一面があり、次第に距離が近付いていくと愛情深い一面が見えてきます。GoodEDの幸せな二人をニコニコ見つめるのももちろん良いですが、BadEDで攻略キャラが主人公のために心を痛める描写が三者三様であり・・このBadEDは刺さる方にはすごく刺さります・・・(私です)
どのキャラも好きですが、一人糖度が突き抜けている方がいます。ずるいぞ!
見ての通り美しい色彩、色気のある素敵なイラストで、CGもたくさん拝めます。
雰囲気最高なBGMは全ておまけページで聴くことができるのもおすすめです!
さらに、Boothで公開されている資料集が読み応えたっぷりですので、プレイ後に絶対読むことをお勧めします!!
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