不思議な列車に乗って
※ネタバレあり
DLしっぱなしでなんとなくやらずに置いておいたのですが、なんとなく起動して読み始めたら最後まで読む手が止まらなかったです。文章上手いし。文体が硬いのは冒頭から回想する形だったからかなあということで特に気になりませんでした。
不思議に彩られた世界で語られるお話は少し残酷で、いわゆる大団円とは違うものなんでしょうが、不思議な世界観から覚めきることなくお話が終わったのは個人的にはとても良かったです。絆はなさそうに見えて実はあったけれど、例えば手に手を取って一緒に歩くようなそれは最初からなかったのだろうなと思ったり。
私もこんな列車に乗りたいなあ。「彼」の旅の「相棒」が語らずともいいキャラしてました。あと旅人さん好き……。
欠点だらけの兄弟の話
絵がすごく綺麗。それに惹かれてダウンロードした。
ストーリーは、序盤から伏線がバレバレのものがあったので、
わかっている話を見るのは退屈だな~と中盤あたりまでは適当に読んでいた。
でも終盤に入ると、それの他にもう一つ事実があって、びっくりした。
一発ネタな所があるので、知らずに読んだ方が楽しめると思う。
終盤は……
フリゲの枠を遥かに超えている素晴らしい作品だったのですが
終盤の方で、過去の人殺しがのうのうと気ままな暮らしを送っているのを見ているような苛立ちを覚えました。
客観的に見ていて、周りの人が可哀相です。優しい人たちだから赦してくれているのでしょうが、報われていません。
本人が反省している描写があまりに少なかったことや、償いの気持ちも大して感じられないのが納得いきませんでした。
観ている側としては、もっといい気分にさせてから幕を閉じてほしかったです。
その点を除けば、脚本や演出などの出来は満点でした。
文章や表現がやや堅いという意見もありますが、児童文学を志した作品ではないようですし、一人称視点の描写について、僕としては問題はないと思います。寧ろ、読ませる世界観のある作品なので、これくらいで丁度いいかなぁとも。
(無題)
シェアウェアかと思った
子供達だけの不思議な旅路
90分程度の中編ノベルで、ジャンルはノスタルジーといったところでしょうか。
初めは『銀河鉄道の夜』や『千と千尋の神隠し』を連想させる世界観で、
ありきたりな御伽話なのかな、と期待せずにプレイしてたんですが、
いわゆる“オチ”がちょっと予想外でした。
(勘の良い人には読めてしまう展開なのかもしれませんが)
詳しくは書けませんが、子供の残酷さを取り入れながらも、
絵本調の挿絵とピアノ主体のBGMで醸し出した雰囲気を
壊したり濁らせたりせずに物語を描ききった点は素晴らしいと思います。
敢えて残念な点を挙げるとしたら、
主人公が10歳という設定にしては文体がやや堅かったことでしょうか。
それでも(誤字は別として)しっかりとした文章ですので安心して読めます。
ぜひ静かな夜にプレイしてみて下さい。
- 1