白い影が迫る時
夜は不気味に暗闇を照らし、噂は恐怖を運ぶ、中編ストーリーって感じやね。
今回はちょっと先の近未来の日本を舞台に、封じられた深夜の外の世界に隠された恐ろしい真相に迫った一作といったところでしょうか。
文章表現は前作同様巧みであり、ぐいぐいと惹きつける魅力は大いに感じたところであります。
ただ、以前作も話の構造が長めではありましたが、本作はそれ以上に長く、悪くいってしまうと話の引き伸ばしっぷりが多く目についてしまいました。
雰囲気を盛り上げるBGMや、突然にウインドウで開かれるメール表示等の演出は最初のうちは凄いとは感じましたが、後半あたりに同じような演出をずっと繰り返されると、流石に傷食気味でせっかくの雰囲気が削がれてしまっている気がしてならなかったです。
そして、本作単体はエンディングもスタッフロールもなしに話が中途完結で終わってしまうので、一通りのストーリーを堪能したかった人にとってはかなり腑に落ちない気持ちに陥ると思われます(含む自分)。 (ちなみに特に説明書等でそういう説明はされていない模様)
(本作だけをみると)新法律という意味深な設定を出している割には、ありがちな怪談ホラーで落ちついてしまったように思いましたが、結局はどうなるのでしょうか、気になる。
現状では不可解な法律の裏に潜む真実とか、メールの送り主との対決(?)とかの詳細は語られずじまいで、この辺は次回作待ちに期待するしかないみたいですね・・・。
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