まだ読み終えてない段階から感じていたことではありますが、
「この小説は”無償の世界に投じられた個人の趣味”というレベルに留まるような完成度ではない」
と思いました。
一つ一つの言葉の選び方が素晴らしく繊細であり、無駄な表現が一切ない、美しい青水晶のような小説だと感じました。
作中に選り抜かれた一つ一つの言葉をあらゆる角度から注視してみると、より読み応えのある中身が溢れてくるような、旨みを感じることが出来ます。
作者様にそのようなつもりはなくとも、純文学的なものの考え方を好しとする方には、"本当にささる"小説ではないでしょうか。
"居間"という言葉一つをめぐるにしても、こんなにも儚く色彩豊かな波紋を人の心に残せるものだろうかと嘆息しました。
ふりーむを通しておきや様の小説に触れたのは、この『揺りかごと棺』が初めてですが、しょっぱなから心を鷲掴みにされました。
イラストの全体も小説の世界とはぐれることなく、しっとりと溶け込んでいるように思います。
ゲーム制作者としてもですが、一人の"作家"として応援したくなる、そんな魅力を感じました。
(僭越な文体のレビューとなり、大変申し訳ないことです。)
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No.61442 - 2022-02-27 20:25:17
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