【感想】Um negociador
白鷺みすと様の制作した値切るギャグRPG、「Um negociador」の感想を書かせて頂きますね。
物語は主人公の石の宮真が財布を失くして慌てている所から始まります。
彼は警察に届け出に行くのですが、係の警官が水のダンジョンに行った事を聞き、彼も追ってダンジョンに向かいます。
財布を失くした彼は商店街の猛者達に交渉する事で、欲しい物をタダで手に入れる事が出来るのでしょうか。
また、紛失した彼の財布は見付かるのでしょうか……。
本作は短編となっており、クリアまでは凡そ3、4時間見れば問題ないかと思います。
同作者様の「勇者と姫と囚われの魔王」はクリアまでに意外と時間が掛かり、終盤ではキャラのレベルが簡単に限界の99になってしまいましたが、
本作は普通にプレイしていれば60、70位に収まると思われ、丁度良い具合に纏まっております。
短編ですので、個人的には時間を見付けてその日の内に一気にラストまで行くのがお勧めです。
キャッチフレーズの値切るギャグRPGの名の通り、本作には独特の世界観があります。
まず急に現れたと言う各属性のダンジョンに、普段は商店街にいる猛者の商人達が何故か潜り込み、
最深部で主人公は彼等からタダで物を手に入れる為に交渉(戦闘)します。
交渉が上手く行けばダンジョンから戻り、また次の猛者と交渉する為にダンジョンへと赴く、本作の物語はこの繰り返しになります。
また、主人公は財布を失くしてお金がない状態なので、本作ではお金の代わりに敵からはパチンコ玉が手に入り、
それを商店街の人に交換してもらう形で買い物をします。
アイテムの説明文は見ているだけで楽しめるのですが、みすとさんらしく推理小説等の本が武器になっているのが面白かったです。
次はどんな本が出て来るんだろうとワクワクしながら、ダンジョンをクリアする度に品揃えを確認していました。
戦闘は主にランダムエンカウント方式の、フロントビューのバトルイベントになります。
但し、本作は値切るギャグRPGですから、普通のRPGとはバトルも一味も二味も異なっております。
コマンドは①攻撃⇒値切る、②技⇒技(これはそのままですねw)、③防御⇒ブロック、④アイテム⇒アイテム(これもそのままかw)、⑤逃走⇒交渉打ち切りと言う感じになっており、
最深部のボスの商人以外の雑魚敵はオールモンスターなのですが、当然彼等ともこのコマンドで交渉(戦闘)すると言う事になります。
技の種類に関しても現実(リアル)世界的な名称が多く、少し普通のRPGとは毛色が異なり、新鮮な印象を受けます。
因みにダメージ⇒精神的ダメージとされており、状態異常も毒⇒鬱、暗闇⇒躁となっているのに成程なと思い、思わず笑ってしまいました。
序盤の水のダンジョンでは鬱や躁の状態にして来る敵が多く苦戦させられますが、闇のダンジョンに来た辺りで強力な全体攻撃魔法を各キャラが覚え始めて、
技主体の戦い方に変わり、レベルもガンガン上がるようになり、程良い爽快感を味わえます。
最悪、終盤は装備品は殆ど買わなくても、TPを200ポイント回復するカップのジュースを大量に買っておけば、驚く程どんどん先へと進めてしまったりします(ちょっとしたテクニック?)。
下記に簡単な感想を列挙致します。
・主人公の石の宮真は回復系、攻撃系の技を覚えるオールマイティーキャラ。SP(体力)もTP(魔力)も平均的に高く、攻守に渡って大活躍します。
・警官(女性)はSPが高いものの、一切の技を覚えない完全物理攻撃主体のキャラ。TPはあっても無用の長物なので、強力な武器が手に入ったら優先的に彼女に装備させましょう。
・大家(男性)は僧侶タイプの魔法系キャラ。素晴らしい回復性能の技だけでなく、攻撃系の技も覚える、いないとマジで困るキャラです。
・金物屋(女性)は攻撃魔法主体のキャラ。状態異常系の魔法も覚えますが、大家と同じくTPが高くてSPは低いと言う特徴があるので、十分気を付けましょう。
・本作で仲間になる4人は「勇者と姫と囚われの魔王」の4人と全く一緒のRTPキャラです。彼等はみすとさんのお気に入りなのかも知れませんね。
・今回もエンディング後に主人公の推理イベントがありますよ。クリアまでに真の財布を盗んだ人物を推理してみましょう。
マップ上での謎解きイベントは今回はありませんが、ほのぼのとしたギャグ的な会話が魅力的な作品です。
序盤はレベル上げ、パチンコ玉稼ぎ必須と言えるかも知れませんが、手軽に楽しめますので、是非最後までプレイして頂きたく思います。
くりあ!
時間的には3時間弱程度で遊べました。
ダンジョンをクリアするたびにすべての人のいうことが変わるので、それを楽しみにクリアしてました、その部分は楽しかったです^^
ただ、やはり迷路と戦闘部分は単調になりました、ある意味、これがなくても成立しているかな・・・と^^;
このあたりスキルの使い方で駆け引きや戦略があればもっと面白くなると思います!
今後もがんばってくださいね^^
ありがとうございました!
財布落とした交渉人
駆け引きとは戦闘なの、長短編RPGって感じですな。
作者コメント欄でアピールされている「値切る」というテーマですが、ゲーム内において全くといっていい程、その設定が活かされていませんね。
「交渉」という一見すると意欲的なワードを前面に押し出している様ですが、実際は戦闘中の表現をそれっぽく改変しただけで、交渉の駆け引きなんてものはナッシング、要はただのスタンダードな一本道RPGじゃん、と。
一応主要ボス(商人等)と戦闘(交渉)して勝つ事で値切り成立、という設定のようですが、エンカウントするモンスターの雑魚にも何故交渉する必要があるのかなんて説明が確認できませんでしたし、そもそもイベント自体が断片的すぎて事の状況が理解できないです、はい。
極めつけはエンディングの意味不明っぷりで、ものの数秒のイベントでゲーム終了という超展開さ・・・すんません、何を伝えたかったのかさっぱりわかりません。
同時期に公開された姉妹作(?)RPG同様、特に凝った部分もなく淡々と戦闘させられるだけの内容、(特に序~前半位は)テンションが大下降しそうな位のぐだぐだバトルの連続であります。
しかもこちらは終始迷路ダンジョンを探索させられ、高いエンカウント率に怯えながら、何を目的に戦っているのか忘れそうな程の単調な戦闘を繰り返す事に・・・これ何て忍耐修行?
中盤位になると、取得経験値のインフレ化で一気にパーティのレベルが上がり、大分進むのが楽になってくるという良心が救いではあります・・・正直、ずっと最初のぐだぐだペースのままだったらプレイを断念してたかもね。
そして何より、姉妹作の最大の倦怠要素だったチョ~引き伸ばしっぷりは本作には無く、割と少ないダンジョン数で終われるのは嬉しかった・・・いや、喜ぶべき事じゃないはずなんだけど。
全体的に作りに対しての工夫、意欲といったものが足りない、戦闘が退屈で飽きてくる、作者の自己空想が多すぎてプレイヤーに何も伝わっていないストーリー、イベント・・・これからの課題はいっぱいあると思いますよ、姉妹作共々。
厳しい意見ばっかりで申し訳ないですが、これからも応援してますよ・・・。
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