百合
難解でバッドエンドのような終わり方だったけど、雰囲気を楽しむ物語なのだろうか?
女の子がどんな仕草をしているか伝わって想像してしまう情緒的な文章と、宵町めめさんの絵は好きだ。
動揺すると「えぅ。」って言う雛が可愛い。
不思議な世界
不思議な世界、謎と不気味さを含ませた言葉、内面に強い何かを感じさせる登場人物。独特な文章に印象的な絵と音楽とが合わさり、疑問のままに読みふけりました。ふわふわとした余韻の残る、穏やかで強烈なお話でした。
箱に仕舞われた、美しい物語。
幻想的で美しい作品でした。
しかも自分好みの1時間以内というプレイ分量。おんなのこ達の複雑な心境と、靄のかかった世界観が心地よい刺激を与えてくれます。しかもラストの、意地悪な幕引きときたら!(もちろん褒め言葉です)
丹酌さん、良い作品をありがとうございました。ここを見てくれるかどうか分かりませんが、兎にも角にも、新たな出発おめでとうございます。
前職の身であったなら、こんな感じの言葉が似合うかなーと思い、最後に一言。
「貴方の航海の無事を祈ります。願わくば、その航路に幸多からんことを」
それでは、お元気で。
by青八木
ロリヰタ衣装に隠された真実
ウミユリクラゲ様の制作された、少女をテーマにした百合ADV、“だれかのよどみ”の感想を書かせて頂きますね。
本作は街から出て行った女の子が、久し振りに戻って来ると言う物語。
穏やかな主人公の雨音、明るく元気な妹分的な雛、そんな2人の元に帰って来るのが、ロリヰタ衣装に身を包んだ、女の子らしい女の子となった木陰です。
木陰は街を出る前までは、姉御肌だったと言う設定で、最初は戸惑いを隠せずにいる雨音の姿が描かれます。
3人共、それぞれタイプが異なっていて、その登場人物達が物語を展開して行き、少しずつ女の子と言うのはどう言った物なのかと言う事が語られて行きます。
基本的には暗くてシリアスな展開が多く、直接的な描写はないものの、ちょっとだけ残酷だったり、エロスを含んだ表現がなされている箇所があります。
印象に残ったシーンは、雛が雨音に本来告げるべきタイミングではない時に、木陰ではなく雛が真実を話してしまった所と、雨音が嫉妬の余りに、木陰の前で酷い事を言ってしまった所でしょうか。
雨音の視点での物語なので、雨音の絶望や堪え切れない怒りや憎しみが表現されていて、少なからず雨音の気持ちが強く心に伝わって来ました。
本作に限らず、百合をテーマにした作品では、時に男と言う存在が残酷な存在でしかない訳ですが、雨音がどれだけ木陰の事を想っていたのかが理解出来て、涙が出て来そうになってしまいました。
本作の物語は正直、比較的難解であり、作中で全てが明らかにされる訳でもないので、再プレイして、自分なりに色々考察してみると面白いかも知れません。
雛が序盤で一人しかいないはずの木陰に対して、二人いると言っていた所等、一回目のプレイではちょっと分かり辛かった所も、二回目以降のプレイでは分かり易くなったりするはずです。
無限夜行の作者様の、優しく可愛らしく淡いタッチの絵も、各イベントシーンを美しく彩ってくれて必見です。
あの作品では舞台も日本風で、幼い男の子達の絵が中心となっていましたが、このように、ヨーロッパ風のロリヰタ服の素敵な女の子達の絵も描かれるのですね。
今回は感想も敢えて、本作に習って3人称を使いませんでしたが、最後までプレイした人にはその理由も分かってもらえるはず。
それでは、これにて失礼致します。
不思議な気持ちになる
長いこと忘れていた感情が掘り起こされる感覚
幼児期に感じた不思議で不安で懐かしいような
これほど時間を忘れてのめり込んだノベルゲーは初めてかもしれない
密やかな甘美
「おんなのこ」の不思議な一時、短編ストーリーって感じやね。
文章主体で背徳で官能的な描写強めな、「おんなのこ」達の奇妙な物語といったところでしょうか。
百合ものではあるのでしょうが、直球な萌えというよりはインモラルな怪しげに満ちた雰囲気なので、その辺は好みが分かれるかもしれんませんね。
作者あとがきによる「おんなのこ」論はなかなか興味をそそられるものを感じた次第、あと、イベントCGの力の入れ方も素敵でありんす。
少々作中のクセが強く、あまり万人向けな作風とは思えませんでしたが、主要キャラ達の深き心理と、衝撃の真相を堪能してみてはいかがなのでしょうかといぽ。
「おんなのこ」とは何か?
ある町で三人の女の子が繰り広げる不思議な物語。
とある町に住む主人公の雨音(あまね)とその友人でちょっと子供っぽい雛(ひな)は、数年前に町を出て行った友人・木陰(こかげ)が帰ってくるのを待っていた。ところが、二人の前に現れたのは男勝りで姉御肌だったかつての木陰ではなく、何とロリータ衣装を着てすっかり女の子らしくなってしまった木陰だった。
久しぶりに三人での時間を過ごした雨音達だったが、雨音は木陰の変貌に動揺を隠せない。翌日、雨音は木陰に誘われて彼女の家での「お茶会」に参加するが、そこで雛から木陰にある変化が起きていることを知らされたのがきっかけで事態は急変することに…
閉じられた町、「おんなのこ」とは何かというテーマ、物語後半で明らかになる驚きの事実。その後どうなったのかを読者の想像にゆだねるようなラストもグッド。少し難解な作品ですが、お勧めの一品です。
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