誰でも楽しめる王道デスゲーム
全てのEDを回収したので、レビュー致します。
本作は、王道といったようなストーリーが展開される、とっつきやすいゲームです。
主人公を含む9人の登場人物が、突如誘拐されてデスゲームに巻き込まれる。9人の中に「殺人鬼」が紛れ込んでおり、毎日誰かが殺される。殺人鬼だと思う人を多数決で選び、処刑していく…
人狼っぽいと言えば分かりやすいですね。
じわじわと減っていく登場人物たちを眺めながらゲームをプレイすると、これが残酷なデスゲームであることを実感させられます。デスゲームであるためそういうストーリーになってしまいますが、さっきまで生きていた人が冷酷にも死んでしまう、そんなピリピリとした物語を楽しめることは間違いありません。
登場人物たちに関しても、かなり好感が持てました。
主人公は良識のある一般的な高校生で、プレイヤーが感情移入をしやすい。登場人物たちは、初めのうちはデスゲームに巻き込まれたことを気にせずに自分なりの言動をとるので、登場人物たちの「日常」と「本性」のギャップが分かりやすくて良い。
後、全員の名前が何かしら覚えやすい工夫がされているのも良かったです。この手のゲームでは名前を覚えるのが面倒な場合があるため、名前の覚えやすさは大事です。
肝心の殺人のトリックや難易度に関しては、現実で起こり得る殺人ならこのぐらいが妥当かなと思います。閉じ込められている一般人たちが捜査をするならば、このぐらいが妥当だと感じました。
また、本作は推理ゲームとしての立ち位置を持っていつつも、誰でも攻略できる簡単な難易度になっているため、やはりとっつきやすいゲームだと思われます。(いわば常時イージーモード)
なので、本作はデスゲーム好きであればお勧め出来る作品です。
最後に不満点を1つだけ挙げさせていただきます。
デスゲームの主催である「シカイ」の正体と動機について、かなりのネタバレになるため伏せさせていただきますが、ぶっ飛んでいる設定なのでまぁ賛否は分かれそうですね。私は少し否寄りです。
デスゲーム「そのもの」の真相を追求しようとすると、どうしても殺人事件よりも見劣りしがちなので仕方が無いとは思います。
伏線もある程度はあったので、3章捜査時間の時点で真相はある程度想像できましたし、不満だらけという訳ではなく、ある程度納得はしています。
オーソドックスなデスゲーム作品
エンディング5つ分を見ることができました。
プレイ時間は約3時間です。
オーソドックスなデスゲーム作品の要素を備えており、手堅く楽しむことができました。
キャラクターのグラフィックや一枚絵は豊富で、力が入っていると感じます。
デスゲームもののお約束から外れる展開や、予想できない意外な真相もあって、面白かったです。
章ごとに初めからプレイでき、メッセージスキップ機能もあるので、エンディング回収も快適でした。
いくつか、気になった点を書いていきます。
①ブラウザ版のコメント欄にもあるように、2章の捜査パートから進行不可能になってしまう不具合がありました。
「はじめから」で、2章からやり直した場合は、この不具合は起きませんでした。
3章の捜査パートでも同じようなことがあったと思います。
いずれもゲームを再起動させて、「はじめから」でその章から開始すれば、進行可能になりました。
②長い文章の際に、会話ウィンドウ下の各メニューボタンと文章が重なってしまい、メッセージが視認できないことがありました。
次の文章に進めて、バックログで確認すれば、内容を確認することは可能でした。
③キャラクターの立ち絵が表示される際、表示に少し時間が掛かるため、ゲームのテンポが少し遅く感じられました。
個人の好みもあると思いますが、立ち絵表示の演出時間を瞬間表示などに変更できれば、より快適だったと思いました。
色々書きましたが、デスゲーム好きな人、ダンガンロンパのような作品が好きな人にはオススメしたいと思います。
楽しい作品ありがとうございました。
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