百合ゲーだよ(ニッコリ)
公主様の制作された、ファンタジー恋愛ADV、“April fool”の感想を書かせて頂きますね。
本作は女性主人公がパートナーのライと共に、魔族と戦い続ける旅路の一齣が描かれる物語です。
パートナーのライは高飛車で他者を見下すような態度を取る男性で、常に人と距離を取るような姿勢が目立ちます。
旅の途中に立ち寄った教会で出会う修道女トゥルーは、物腰穏やかな女性で、ライとは対照的に優しいイメージです。
主人公は最初に名前を付ける事が出来ますが、丁寧語を用いるごく普通の女性であり、長年のパートナーであるライの変わった性格にイライラしながらも、彼の事を信頼しています。
女性同士の恋愛と聞いて、喜んで飛んで来た訳ですが(笑)、うん、タイトルの意味を最初に良く考えようねとだけ、プレイヤーの方には言っておきます(爆)。
ちょっと騙されたっ!?と思ったりもしましたが、実は女性同士の絡みが全くない訳じゃなく、敵役の女性が主人公に対して言った台詞等には、やはり百合要素も含まれていると言えますでしょうか。
基本的に本作は主人公とライの恋愛描写を前面に押し出した作品であり、もしかしたらあの女性を攻略出来るのではないかと淡い期待を持っていたのですが、それが出来なかったのが残念ではありました。
紹介文詐欺だとは言いませんがね。
とは言え、魔族との戦いのシーンの盛り上がりであったり、戦闘中及び戦闘後の主人公とライのお互いを想い合う描写等、印象に残ったシーンも多数ありました。
若干大人向けなネタも含まれていて、序盤に堅物っぽいライがトゥルーに大嘘を吐いた所や、同じ部屋の主人公を割と真面目に誘ったりしている辺りは、結構面白かったと思います。
クリア後にライと敵役の女性がトークを繰り広げるおまけがありますが、そのやり取りもまた見ていて楽しく、ニヤニヤしてしまいました。
このゲームはライに毒舌を吐かれて、思いっ切り責められるのにドキドキキュンキュンしちゃうような、ちょっとMっ気のある女性にこそ相応しい作品なのかも知れません(笑)。
物語は分岐×3、ED×4でとても短い物の、その中で二人の深い絆を感じさせてくれる感動作です。
百合ゲー目当てでプレイする方にはちょっと微妙かも知れませんが、ドSで毒舌家でデレ要素のある男性を攻略する乙女ゲーが好きな女性にとっては、とても楽しめるゲームではないでしょうか。
個人的にはトゥルーさんの事を、もっともっと深く知りたかった気持ちがあったのですがね……。
それでは、これにて失礼致します。
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