感想 (ver1.00)
※文末にネタバレを含みます。そこまではネタバレ無しです。
ずっと入院していて孤独を感じている少女・琴美の前に、不思議な人物たちが現れるお話。プレイ時間は初回エンドまで80分程度、別エンド回収にプラス40分程度でした。複数エンドありますが、選択肢による分岐はシンプルで、特に詰まることなく全エンド見られます。攻略対象はゲームの紹介画像の銀髪の方と紫髪の方です(髪色の表現の仕方が作者様の思惑と違ったら申し訳ありません)。
全体的に言葉の端々から琴美さんの孤独と、交流を求める気持ちが伝わってきて、健気さを感じました。琴美さんが好きな絵本のストーリーで、仲良くなった天使に連れて行ってもらうのを孤独からの救済と捉えるところなど、ハッとしました。
導入部で絵本が出てくるのが個人的に好きで、感情が昂りました。絵本部分の演出も、かなりの枚数の絵が使われていて豪華でした。
システム面では、スキップが快適でプレイしやすかったです。エンドが多いので、ウェイトが多くてなかなか進まないというストレスが無いのは助かりました。
ボイスは基本パートボイス(「はい」などの受け答えや登場人物の名前を呼ぶ部分)ですが、ハッピーエンド付近はフルボイスになって豪華でした。個人的に「謎の天使」さんがダンディで特に好きでした。
エンドは2種類(攻略対象ごとのハッピーエンド)ですが、エンドに至る経緯のどちらが幸せと思うかはプレイヤーによって異なるでしょう。プレイし終わった後に、どちらが良かったのか深く考えたくなるゲームだなと思いました。
ありがとうございました。
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以下エンドに関する話のためネタバレしかないです。
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バッドエンドがいくつかありますが、個人的にbad end3が一番印象に残りました。出会った結果としてみんなが不幸な結果になってしまうのは苦しいですね。
ハッピーエンドではミストエンドがより好きでした。ミストと抱き合って、ずっと一緒だと信じて死ぬことができたのが救いになったと感じました。主人公に入れ込んでいたので、幸せそうに息を引き取るのが安心しました。
主人公に亡くなった姉がいることが冒頭で言われますが、その後あまり関係してこないので、読み終わってもう少し知りたいなと思いました。姉から言われた「そう思ったなら、誰が何て言おうとそういうモノ」というのは重要なワードだと感じたので。
アイドルとしての日生さんのファンになった経緯なども知りたくなりました。
改めましてありがとうございました。
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