感想
精神病院へ連れていったことで母親を非難するとか、
主人公の金科玉条が「やられたらやりかえせ」とか、
被害者意識だけが肥大化してる感じ。
作者自身が、「精神病患者=劣った人」という偏見の持ち主らしい。
他人を非難する前に自分の差別意識に向き合ってみた方がいいと思う。
【感謝】 殻からの脱出
現代の少年少女に降りかかる深い闇と悲劇、しかし、それを乗り越えて成長していく様を描いた長短編ノベルといった感じだろうか。
初めのうちは、少年探偵団的な軽いノリだが、中盤あたりから一気に重い展開に豹変、そしてあまりにも残酷で虚しい運命が待ち構える鬱もののストーリー。
少しばかり話の構造がちぐはぐな気がしたり、後半の展開からしてあまり探偵、推理関係の要素が活かされてるとは言い難い部分も感じたが、話の内容は非常に濃く、心に残るものは大きいと思われる。
ノベルとしては、選択肢無しの完全一本道、キャラ絵も最低限のものしか無く、文章中心のタイプといったところだろうか。
文章表現は非常に丁寧で、余計な演出が皆無なのも手伝って、テンポ良く快適に読めるのは素晴らしいところ。
しかし、キャラ絵のバリエーションが乏しいので、絵を入れる必然性があまり感じられなかった・・・これだけ文章が上手ければ、絵を入れずに文章のみで想像させるタイプにしても差し支えないとも思った。
視覚的なものではないものの、極度の下ネタ、非道徳、官能的な表現が多いので、未成年やそういった表現が苦手な人には正直お勧めできない。
また、メインの登場人物がはっきりと低年齢と設定されてるので、子供が酷い目に遭うシーンは勘弁して欲しい・・・という人にも厳しいと思われる。
「どんな辛い現実でもやられて黙ってたら何も解決しない
やられたらやり返せ、例えどんな試練が待ち構えようとも・・・」
すごい楽しめました!!
話がテンポ良く進むので退屈せずに読むことができました。
個性的な文書、個性的なキャラクター、登場人物達との会話、すべてとてもいいと思いました。
話の中盤視点移動したことは、違う視点、その人だけの世界観・価値観で語られているので
個人的にはいい表現手段だったと思います、しかしとても印象深い内容と思えたので
人によっては、本筋の内容以上に印象深い、独立した一つの物語のように見えるかもしれないとも思えました。
そうゆうところも全て含めて個人的にはすごく楽しめました、次回作も期待してます。
最後に、犬の立ち絵はなければないで自分の理想の犬、想像上の犬を的確にイメージできるので
個人的には今回のやり方も良いと感じました。
感想
久しぶりですが感想です。
■デザイン関係
背景は加工した写真で立ち絵つき。
これに関しては違和感なしですが、立ち絵のパターンが少ないのが残念ですね。
せめて物語のキーマンでもある犬の立ち絵は是非とも欲しかった。
音楽は場に合った選曲かと、ただ、わざとだと思うのですが曲数少なめ。
ですが、そうする事で1曲1曲に深みを感じました。
■文字関係
正直、DLする前は「20分ぐらいの練習ノベル作品かな?」と思っていました。
しかし読み進めてみると意外と深い。
登場人物の会話のテンポも良く、個性的で読んでいて苦痛にはなりませんでした。
伏線の張り方も良いしボリュームもある。
ただ、物語はちょっと何が言いたいのか良く分からない。
話自体が途中であらぬ方向に行ってしまって迷走したのが残念。
■最後に
登場人物の個性は豊かで掛け合いも面白いし、それぞれ悩み持っている、材料はバッチリだ。
材料は良いんだけど上手く調理できなかった気がします。
中盤までは良かったんだが…事件物にするなら主人公とヒロインの問題にもっと絡ませて欲しかった。
色んな意味で惜しい、次回作に期待します。
ありがとうございましたm(_)m
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