プレイしてみたが
よかった点
・グラフィックのオリジナリティーが高い
・マップの構成が分かりやすい
・ボス前に回復ポイントが用意されている
気になった点
・敵のHPが妙に高い
・装備品が妙に高い
・シフトキーをロックするソフトを使っていると、
買い物がスムーズにできない
人間たちのダークサイドをゆるくするマイルドな勇者たちの追悼劇。
クリア時間 1時間34分
+20分(ギルド全達成、EXボス撃破)
クリアレベル 12
伝説の武器を求めて、ハズレダンジョンに向かった勇者レストたち、
そこでパーティに加わった少年プリーストのラズが
最深部で魔法陣を発見して、そこから旅が始まる短編RPG。
まず特筆すべき点として、キャラクター的な魅力が強い一作で
初見のモンスター、宝箱にはコメントが入り、
スキルの説明文でちょっとした会話が繰り広げられている。
光っぽいものは嫌いなレスト、
メガネが似合うんだけど冷淡に扱われるレスト、
青い炎にこだわりのあるラズ、
スライムちゃんを見ながら女子力とは無縁なパーティを嘆く、
「ゾンビだったら堂々と全裸で歩けるんだ!」
(もこもこを見ながら)「あ、空飛ぶアフロだ!」
などの会話がコミカルで印象的だった。
ただ、勇者パーティ3人がゆるいだけで
シナリオのバックグラウンドは人間の獣人への差別だったり
魔物に対して行った仕打ちだったりで
旅をするダンジョンも一面が青一色の骨が転がる世界だったり
紫の液体につけられた謎のカプセルが並んでいたりで
ダークでシリアス寄りな要素も強い。
ただ、出てくる敵は「えのき兄弟」「ぼんやりゾンビ」等の
ゆるい要素の方が強いので、あまり暗い気分にはならないで
プレイできる。視覚的に悪い人間が描写されない点もあるかもしれない。
本作は人間のダークサイドをレストたちのゆるさで相殺して
明るくなっている印象が強い。
戦闘難度について
MPが少なめなのと、戦闘開始時はAPがたまっていないのもあって
序盤はザコ敵がやや硬めに感じるかもしれない。
ボスはたまに撃ってくるオーバードライブが強力なので
HPはなるべく多めをキープしたいところ。
レストの闇魔法の能力低下、毒や呪いがボスだろうと有効なので
これらを上手く使えば、後半のボスは比較的楽に倒せることが多い。
レストのサクリファイスはHPが満タンだと効果が出ない(避けられてしまう)が
HPが下がっていると1000近い威力になることもあり、
レストだけは一発逆転を狙ってみるのも面白い。
余談だが、ボスはHPゲージが一見ないように見えるが
目を凝らしてみるとメッセ―ジウィンドウの下に隠れて表示されているので
ちょっとした裏技として透視してみるのも面白いかもしれない。
本作は街の要素も充実している。
市場には入るたびに店の商品が変わり、
薬の素材を集められるだけでなく、怪しい商品ばかり売っている店を
見つけてレストが喜んだりとイベントがいくつかある。
中でも、旅の途中で出てきた行商人の女の子を助けて
名前が聞けるイベントもあり
本作のテーマとも絡み、可愛らしいスチルもあるので必見だ。
宿屋で、市場やダンジョンに落ちている素材を調合して
薬を作ることができる。
ギルドでは、これらの薬を納品したり、モンスターと戦ったりして
依頼を達成できる。すべての依頼を達成することで
ラスダンからエクストラダンジョンに入るためのアイテムが入手でき
ここから本シリーズにはお馴染みのエクストラボスと戦うことができる。
撃破後には街から行ける場所が増え、そこでパーティ内で
いろんな会話が楽しめるようになっている。
ここで魔王に関する話題もちょろっと出てくるのだけど
勇者と魔王は面白い関係になりそうだなぁと想像できるのが楽しい。
※以下、特にネタバレ度高いので、クリア後に読むの推奨。
タイトルでも象徴されているが
本作の最重要キャラはラズで、ゴーレムを救済したり
人間の酷い過去を語ったりと
なかなかに陰のある活躍をする。
ただ、そんなラズに対するレストは
まぎれもなく勇者で、特に研究施設の出口の
ネモフィラの咲く草原でのやり取りはカッコイイ。
種族の違いを面の皮一枚の違いで片付けた後で
こう言う。
「思想や価値観は全く違うだろうさ。
でも同じ種族だろうと、それこそ家族や友人でさえも
分かり合えないことだって、沢山ある。
それならどんな種族でも同じだけ理解できるところもあるし
できないところもある。
自分とは違う他人さ。理解はできなくても
受け入れることなら出来るけどね」
魔物の血が色濃く出たために冒険者に殺された女の子が
幼なじみにいながらも、こんな風に割り切れるレストは
勇者だとしみじみと思う。
それに対するラズの
「美しいモノは壊してしまいたくなるね」とレストに言うのが
挑戦的でもあり、このままレストを襲ってしまいそうな
色気のあるスチルもあって、ものすごくドキドキする。
あれは愛情なのか、それとも彼の正体として勇者に対する感情なのか。
人間は嫌っていそうだけど、レストたちのことは気に入っているような感じも
あり、どんな関係になっていくのかは気になる部分でもある。
少年の身ながら、内側に、ただ者ならぬ器と危険さを
感じさせる彼もまた魅力的なキャラだ。
彼が表向きプリーストなのは、追悼とか鎮魂を行う役職としての
プリーストにも思う。
ダークな部分もありながら、レストたちのおかげで
ゆるく楽しめる一作。普段はゆるい感じでも
ここぞという場面ではカッコいい勇者や
ちょっと陰のある少年が好きな人向けといえる。
ショタと旅する
※チラシの裏レベルなネタバレだらけ
やったー勇者シリーズ新作だー! ということでプレイ。今作は戦闘難易度がかなりゆるめでザコがボコボコ倒せたので、金策が楽でした。序盤でザコ狩りしていきなり最強装備整えるのが楽しかった。ドーピングアイテムのドロップも多く、戦闘で苦労することはないと思います。
余ったお金で市場で無駄遣いするのも楽しかった。それでまだ買ってない薬の材料があるのを思い出して変な物群を抱えて途方にくれるのも楽しかった。
新キャラのラズが違和感がなく溶け込んでいて、彼らのやり取りを見ているのが楽しかったです。デザインの可愛さに反し休憩中の絵とか魔法陣会話の下ネタとか肉食系っぽいのが素敵。セーブ画面の彼ちっちゃい&ステータス画面の絵が特に可愛い。休憩中に持ってる食べ物がパッと見のイメージ的にはクロムとラズで反対な気がする……wとある宝箱会話的にもクロムは逆でも喜びそうだけど。そういう性格なのと台詞とCGも相まって、夜休憩のあのシーンがなにやらいけないシーンに見えてしまった(すみません)変な意味でなくともいいシーンだと思うんですが。
ストーリーは言われてみればずっとスルーされていた部分や真面目な要素などに触れられていて、笑いが絶妙で暗くはないですがシリアス。小ネタイベントの市場のフォッグとか商人さんとか明るく流されてるけど暗に含まれる思いやりとかを考えてしまいます。普段あんなだし(失礼)スキルもえげつないけどやっぱりレストは勇者さんだ。
良い終わり方も含めて彼らの今後が気になる作品でした。単体で遊んでも問題はありませんが物語的には多少ファン向けかな? 以下入りきらなかった小ネタ感想
・脚がある魚の説明に戦慄。でもレストの好きなアレも組織立ったなにかがありそうだし……。
・本の説明見たらクロムがそうならしょうがないなと買わざるを得なかったんです
・元々仲良しだけどシリーズ通して変化が見えるフォッグの心情にジーンと来ました
・ホコグラも細かくて可愛かったです。喜んでるクロムとか
笑いあり、シリアスあり、ケモ耳あり、ショタあり、な短編RPG!
【総評】
種族混成の勇者様ご一行が、コメディ寄りながらちょっと
シリアスな冒険をする短編RPG。
本編シナリオに加えて、『悠遠物語』のような合成要素や
クエストが織り込まれている飽きの来ない作りで、ゲーム
開始から3時間弱、ノンストップでクリアしてしまいました!
以下、クエストを全て制覇し、裏ボスとラスボスを倒した
後のプレイ感想です。(※ネタバレなし。)
【長所】
・作者様の紹介文にもある通り漫才のような会話が多くて、
新しい敵グループと遭遇した時や宝箱を空けた時には
その都度、会話が見られるという遊び心がいいですね。
・市場でヘンテコなアイテム(エロ本とか)が買えて、しかも
そういったアイテムを買うと会話が発生するのも面白い。
・獣人が複数登場するので、ケモ耳好きには堪りません。
女の子の獣人が、とにかく可愛い! ジーク、ケモ耳!!
・スクショにもいるショタのラズ君も、可愛い顔してるくせに
妙に世間慣れしていてたまにゲス発言もして最高です(笑)
・コメディタッチの中にしっかりとシリアス展開も混ざっており、
特に、ラズ君との関係がどうなるのかにハラハラしました。
伝説の武器とのご対面からエンディングへの流れは見事!
【短所】
・ボス戦の直前、町へ戻るのがちょっと面倒だなと感じることが
ありました。もっと楽に生き来できるか、行商人さんが装備を
売ってくれればいいのにな――なんて思ってしまいました。
(※Ver 1.00 時点での話です。)
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