「魔物がいなくなった世界」は真なる平和なのか?を問う、流血で魔法が強化されるRPG。
Ver1.11
クリア時間 4時間47分 (ノーマルエンド)
+41分 (トゥルーエンド)
クリアレベル 9 難易度ノーマル
勇者が魔王を封印して15年、
これは、魔物がいなくなった世界の物語。
とある村に迷い込んだ旅人のアルヴァは
儀式を行う、村の少女リアーナの護衛のために、遺跡に向かうが
その遺跡はいなくなったはずの魔物の巣窟と化していた!
果たしてアルヴァ達は、村を救えるのか。
斬撃を受けることで魔法が強化される短編RPG。
本作の戦闘システムはMPの代わりに斬撃を受けることで溜まるSPが
搭載されており、敵から斬撃を受けることで
1回につき基本的にSPが10溜まり
SPが50以上溜まると魔法攻撃力が1.3倍になり
SPが100溜まることで魔法攻撃力が2倍になる。
斬撃武器を装備している場合は、自傷技によって
HP割合ダメージを受ける代わりにSPを溜めることができる。
そして、魔法やスキルを使ってもSPは消費されない代わりに
HPを回復することでSPは下がっていく。
回復魔法よりも回復アイテムの方がSPの下がる度合いが小さいので
SPを意識する場合は、回復アイテムが重要になってくる。
そして、このルールは敵側にも適用される。
味方の斬撃によってSPが溜まり、同じように魔法が強化されていく。
敵は回復などしないので、自然とSPが下がることはないが
SPを下げるスキルや魔法は存在するので、それを使って危なそうな場合は
SPを下げていくといった、HP、SPの状況に応じて
行動を決めて駆け引きをしていくシステムである。
ただこのシステムはSPを上昇させるのはあくまでも斬撃だけなので
打撃武器を装備している場合は味方が敵のSPを上昇させることはなくなるし
斬撃武器を装備していても、魔法を主体にして戦えば同じであり、
かつ、SPで強化されるのは魔法だけであり、斬撃を含んだ物理攻撃は強化されないのもあって
リスキーな斬撃はあんまり使わない。そういう事情もあってなのか
一部の敵が魔法攻撃を無効化したり、あるいは無効化する状態になる技を使ったりするのだが
後者に関しては、その状態が切れるまで回復や防御に徹するのが安全である。
つまり、打撃武器や魔法を使うことで本作独自の戦闘システムをほとんど無視して
戦うことができ、そうすることでゲームの難易度が下がるゲームで、
それで物足りないようなら斬撃武器を使って戦闘システムを活用した戦闘をすればいいという
シナリオだけを追いたい人と、RPGの戦闘の駆け引きをやりたい人の住み分けをしているのである。
また、本作は敵のステータスを上げるアイテムもある。
全体的に、自分でハードルを上げて楽しむ設計であり
戦闘難易度は基本的に低い代わりに、プレイヤーの好みで上げられる印象が強い一作だ。
まずシナリオを通しての設定があって、それがほかのシステム等に反映されているように思う。
具体的にそれが最も反映されたのが「魔物がいなくなった世界」なので
本作はシンボルエンカウントなのだが、ザコシンボルが存在するのは
最初と最後のダンジョンだけである。
中盤はフィールド的なマップでもダンジョン的なマップでも
ザコ戦が原則、存在せず、イベントで発生させられる任意の戦闘が主である。
そのため、本作はRPGではあるが、中盤に関しては探索ADV的な色合いが濃い。
この任意のボス戦をすべて攻略したかによって本作はエンド分岐する。
「魔物がいなくなった世界」はシナリオ的にも重要なテーマである。
勇者が実現した平和を、維持しようとしているのだが
その平和の維持が、歪みを生み出していく。
最初のダンジョンをクリアするあたりでその歪みが発覚するのだが
なかなかのどんでん返しであり、本作の見どころに思う。
そういう展開なので、本作は傾向として
勇者が悪で魔王が善に描かれ、流血や中二病な要素が少しあり
ダークヒーローだけど根はお人好しくらいのキャラが好きな人向けである。
また、「斬撃によって魔法が強化される」システムも
本作の終盤の展開に持っていくための布石に感じた。
剣を使ってSPの駆け引きを楽しむのも良し、
杖を使ってストーリーを手軽に追うのも良しな
難易度がプレイヤーの選択に委ねられた一作。
魔王側からみた勇者はどんな存在かを、そして平和とは何かを
ちょっぴり流血と中二病な雰囲気とともに考えたい人向け。
バランスの取れた良作RPG
キャラ絵が好み
ストーリーも気になる感じ
オートセーブ便利
瞬間移動も便利
戦闘システムも少しだけ特殊で良い
護衛さんより小さい女の子
の方が攻撃力高いのは??ってなったw
(ちゃんと理由がある)
難易度選択があるのでストーリーメインでサクッとしたい人も安心
ただラスボスはそれなりに強いのでレベル上げが必要になります
盛り上がる場面で出る絵も(≧∇≦)b
クリア時にオートセーブされるので
直前に別セーブを作っておいた方が良いです
気になったのはエンディングで怒涛の説明が入る事くらいかな
短編の割に設定が作りこまれていたおかげでもあります
ゲームの長さ的にはちょうど良かったですが
各キャラの吐露が続けて入るのはくどく感じて
どこかにワンクッションあると話が入りやすかったかも
ストーリー、キャラ、テンポ、戦闘、探索どれも良いゲームでした(*´∀`*)
個性豊かな二人の物語
戦闘はSPが溜まれば溜まるほど攻撃力が上がるのですが、
回復するたびにSPが下がってそれに比例して攻撃力も下がるので、
多少のクセはありつつも苦戦するほどではありませんでした。
サイドビュー式で作者様自作のグラフィックが動いたり、
自作モンスター素材も登場して
ビジュアルの良さも感じられました。
ストーリーは少しシリアスな感じがし、
最初の村も住民の事情と王による束縛の中、
主人公とヒロインの二人の掛け合いから
キャラとしても活き活きしていてほっこりする部分もあり、
本編のシリアスな内容とキャラの掛け合いによる和みが
バランスよく融合されていて好きでした!
会話ポイントを探してキャラの会話を見るという
楽しみもありました。
ネタバレ含みますが、
アルヴァの本来の姿もかなりカッコ良かったです!
内容は面白かったのですが、
プレイ時間は短めというのもあって
もうちょっとプレイしていかったかなぁという気はしました。
ですが、かなり楽しめる作品だと思います。
血の香る渋い短編RPG
※ネタバレあり
システム周りは快適。どこからでも行きたい場所に場所移動が出来るし、MPでなく徐々に溜まってくSPとTPを消費して戦う戦闘システムも良く考えられていて、体力回復するとSP減っちゃう仕様とかが逆にいちいち回復に戻ったりとか面倒なことしなくてよくていいなーって思いました。戦闘も苦手ならいい装備揃えれて任意の場所でレベル上げすればいいって感じで、とにかくテンポがよくてシナリオに集中出来る。
んでそのシナリオなんですが、最初のダンジョン終わった後からお話が見えてきてめっちゃ面白くなっていった。そこからはもう止まらず一気にプレイしてしまいました。なかなか作品設定がエグいですね。リアーナの村のことももちろんですが、ラスボスとか特に闇深っ!!ってなりました。
重いストーリーなんですが、キャラクターは全体的に悪い人ではなく、それだけに終盤のタイトル回収がなんとも考えさせられます。露骨にグロイシーンとかはないんですが、自分たちの理想のために重い選択を取って進んで行くキャラ達見てるとホントこのタイトルピッタリだなーって。
メインの二人がとてもいいキャラしてました。リアーナはあのちっちゃ可愛い見た目からは意外なほど強さ(戦闘的意味だけでなく)を感じられるキャラで、逆にアルヴァはオラオラっぽい格好に反して真面目で優しい兄ちゃんで、真面目なシナリオの中でもとても和ませていただきました。魔王様も超好き。大好き。作中でも言われてるけどアルヴァとどこか似てるとこありますよね魔王様。
それだけに最初に見たエンドだとうわああああってなったんですが。おまけ部屋ではああ描いてあるけど、ちょっと私にはポジティブには考えられない。
ノーマルはノーマルで良かったんですが、やっぱりトゥルーは見た後良かったー!ってなりましたね。二人の関係もこれからも色々想像出来る終わり方で、あの最後の絵見てちょっと涙しながらきっと大丈夫だって思えました。
二時間ちょっとくらいでクリア出来て内容も濃かった。オススメな作品です。
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