ある夏の日にふと考えてみたこと
※ネタバレあり
この作者の方のノベルサクサク読めてどれも何かが残るので、ホイホイ釣られて読んでたんですけど、今作は普段の想像の余地を残しつつもわかりやすいそれとは真逆な感じ。こういう文学的な文章と雰囲気重視って読むのは嫌いじゃないけど評価がしにくい。自分なりにかみ砕いて理解する系ですが、一周程度だとやや飲み込みにくかったかな。
後書きでも一応解説はあるんですが、「曇り空、夏の午後六時」を読めばやりたいことというか意図はなんとなく理解出来るような気がします。終わり方や雰囲気もこのお話が今作では一番好き。
少し小難しい話を読みながらアレコレ考え込みたい気分の時にどうぞ、って感じの話……だと思います。
難しい、けれど難しくない哲学のお話。
祟月さんの作品をプレイするのは2回目です。
久しぶりにゲームをやりたいと思って、しかもノベルゲームがやりたい気分だったとき、まっさきに祟月さんを思い出しました。
「想い人を想う人」をやってから、早1年が経っていたのですね。時間って恐ろしい……。
まずは簡単な感想から。
『これは完全に哲学の領域だけど、そこまで深く考えないで読んでいい話かも』
とプレイし終わった後に思いました。
*ここから詳しく*
全体的に難しいと肌で感じるお話しでした。
すぐに「哲学か……」とげんなり(笑)難しい話を読むのは苦手です(笑)
だからといって「つまらない」わけではないです。
順に読んでいきながら、今回は個人の価値観をテーマにしているのかな、と思いました。あとがきでそんなことを言っていたので私はそれだけで満足です。
「アスファルトの教訓」
失礼ながら本当に意味が分からなかった!
いい意味でですよ!(笑)彼が感じていることはよくわかるし、冒頭部分の世界はシンプルで、自分自身が複雑なんだという文章には脱帽いたしました。
「右螺子の法則」
漢字に関して特に読めないものはありませんでしたが、この螺子だけは読めなくてぐぐりました(笑)「ネジ」ね、なるほど。画像の通りだね……。
よく考えられた話だと思いました。例によって私は哲学に弱い人間なので、これを読みながら「哲学好きの友達に勧めようかな」と思いました。そんなことしか言えなくてすみません…
「曇り空、夏の午後六時」
最後の文章「めっちゃわかる~~~!!!」って感じ。はい。(土下座)
曇りってなんだかいろいろ考えちゃうよね、わかる~~~!って感じ。すいません。
「想い人を想う人」とはだいぶ違う印象でしたけど楽しかったです。
恋愛ものが読みたい気分なので他のも読んできますね!
ありがとうございました。応援しています^^
ちょっと暗い?哲学チックなノベル
崇月さんの作品は今までのもの全て遊ばせてもらっています。
シーズンものや、恋愛もの、柔らかくそして丁寧な言葉で綴られるノベルは毎度楽しませてもらってます。
特に恋愛ものでは温かく優しい気持ちになるので好きです。いつも楽しみにしています。
今作は今までの雰囲気と違い「おっ……?」と思わせてもらったのでレビューを書かせてもらいます。
今作ちょっと難しい漢字が多かったので個人的に漢字にルビを振ってもらえると助かります……
上から読ませてもらいました
まず「アスファルトの教訓」から
初めから不穏なものを感じましたが、総じて主人公が思い悩む話のようでした。
漠然とした怒りを抱える主人公の背景には何があるのだろう?などと想像が膨らむような不思議な文章でした。
負のエネルギーと言うか、俗に言う「暗い」ような要素を含んでいたので、この話だけでも「今までと違うな」と感じました。
あとがきを見た限り主人公の背景とかは特に気にしなくていいのかな、と思いましたが、私としては気になった所存です。
次に「右螺子の法則」
完全に哲学の領域です本当にありがとうございます。
こちらは暗いとか負のエネルギーとかそういうものではなく、淡々と概念について淡々と語り続ける話。
あまり正常な精神で読むと頭が混乱してくるような感覚に陥ってきました。言われてみればこういうことをここまで追求してくる話はなかったなと。着眼点が面白かったです。
ストーリーとかオチとか展開とかそういうものは全くない排除された話ではありますが、個人的には好きな話です。
最後に「曇り空、夏の午後六時」
こちらはある意味誰でも考えるような、親近感の湧く話だと思いました。
こういうこと、思うけど、誰も口にしないよね、みたいな。
そういった一般的に良いとは思えない思想でも、きっとこうして抱えて思い浮んだりして、そして放棄して、またまどろむような日常に溶けていく。
そういう誰かの1ページを切り取ったような話でした。好きです。
後書きの方にて、「普段はこういった暗い話は公開しないんですけどね」的なことを書かれていましたが、
暗い話、好きです、どんどん公開してほしいです。よろしくお願いします
とても楽しめました。楽しい、と言うよりは自分も思うところがあるな、と感慨にふけることができて良かったです。
素敵な作品ありがとうございました。今後も応援しています
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