時間軸考察は楽しいものです
不穏な音と共に呼びかける声。そこで目覚めた場所は、ふかふかベッドの中。見渡せばメイドさんがちょこんと一人。どうやら大分長く寝入っていた上記憶もない。
どうしたものかと途方に暮れつつも、色々話を聞いて、あちこち調べて、自分の記憶を取り戻す旅に出かけましょう!
作者さま第三弾は、異世界じみた場所をひたすら巡る冒険です。と言っても未開発のだだっ広い場所はなく、人の手が入り込んだたくさんの場所を巡って辿って世界の謎に迫るお話となっています。
既に述べられている通り、一先ずのクリアまで非常に時間がかかるのと、真のエンディングに到達するにはこの次の作品もクリアする必要があり、そこで、謎の多かった空白の時間を上手く補完してくれます。それでもかなりの謎は残ったままではありますが、概ね今作と次作でシリーズは纏まったと言えるでしょう。
問題点は前作から引き続き登場する半歩システム。相変わらず扉は開けられないし本棚は調べられないしお隣の別の人物に話しかけてしまうしオブジェクトを押す場所もずれるし、ダッシュとの相性の悪さも引き継いでしまっている。このシステムでとある仕掛けの際非常に苦労するので、今作でもゲーム的な障害となってしまっているのは難点。その時用に半歩を一歩に変更するキャラを近場に用意はされていますが、これが更に半歩でしか開けられない行けない場所に移動不可能になる。こうなるとそこまでして半歩に拘るよりは、最初から半歩設定しない方がゲーム的にも容量的にも世界的にもスムーズでしょう。
もう一つも引き継いでしまっていますが、今作ではより顕著にゲーム世界を意識した喋り方をされてしまう。例えば映画を見ている時に、突如冒険者の姿をしたスタッフや監督が、このボスを倒すとエンディングだ!! とかいきなり見せられるのと同じです。これに付随して、おまけの敵も味方も強すぎて本編が霞むのも痛い。セーラーたんやグレたん二、三人をラスボス相手に放り込めばハッピーエンドじゃない? とか考えてしまう。このあたりは後述するアイテムと関連して、システム周りの説明や整理が甘かったのかなと感じました。
そのアイテムですが、他の方も述べている通り、手に入る膨大なアイテム量が仇となり、最大個数表示のバグが起きてしまうこと。最初はただ文字がかぶる、文字が消える程度ですみますが、およそ255種類? と思われるのが上限らしく、それ以上アイテムを持っていると数値バグを起こし、緑色のバグ画面が頻繁に出てきてしまいます。
その上更にそれ以上持ち続けるとおそらくゲームが止まってしまうらしいので、なるべく持ちすぎないようにアイテム預かり場所を活用すると良いでしょう。
とは言え何が必要かわからない。そう言う場合預けるアイテムは、もう手に入らないであろう使わない素材が良いでしょう。売るよりは一先ず預けておくと後々必要になった時に楽になります!!
色々書きましたがシナリオはずしんと暗く重く良いもので、マルチエンドシステムも搭載。重厚なシナリオとメイド服やゴシックロリータ服、和服が好きな方は遊んでみるのも良いでしょう。
※以下はかなりネタバレ気味になります
今作で初RPGということもあるかもですが、強さのインフレが大きく、折角のストーリーに信憑性をもたせてくれなかったのはちょっと残念。正直な所フランさんとメイドたち、もしくはカナリアさんやエルシーでラストまで絶対クリアできる。しかし主人公と合流するまで結局は彼女らはほったらかし、というのはハカセ達も含めどうにも納得がいかない。この辺りはゲーム的に仕方がない部分もありますが、ラストの展開とボスの強さを考えると、あれ? ラスボスよわい? みたいな感覚に陥ることがしばしば。
戦闘難易度は高い高いと言われてはいますが、レベルをしっかり上げて戦えばちゃんと勝てるので心配はありません。最速クリアとか低レベルクリアとか目指したりしなければ、脳筋装備でも全ての敵を倒せるほど。
またレベル上げも、全てのフリーゲームの中でも比較的上がりやすいので、それほど苦にはならないでしょう。むしろ出てくる敵と全て戦っていると、上記のようにストーリー的に絶対最強的なラスボスがなんか弱く感じるという矛盾を抱えたりもします。
しかし、素材を探していると逃げるわけにはいかないため、結局戦わざるを得ない。また素材も手に入りにくかったりする(ウルフRPG系の宿命ではありますが)のもあるので何回も戦う必要がある。加えてレベルの上がりやすさも加わり、素材を探してたら10くらいレベルが上っちゃった、テヘ♪ みたいな事が本当に起こります。
このアイテム集めもまた終盤のインフレを起こしてしまう遠因かと感じました。しかしそうなるとレベルを抑え込むには折角の中盤以降の貴重な素材装備を我慢するという、装備まで縛りプレイをしだす事に。
もっとも、この辺りの制限プレイをしないならばあまり気にしなくても良いでしょう。レベルは必ず上がるものですので。
次作も裏も最後まで遊んだ上でのあの二人は、なるほど……と納得しました。この先があの世界へ繋がるのか、別の世界か時間をも捻じ曲げたのか。この世界は中々見ものでした。次作二回、此方を二回まで全てをクリアして……じっくりのんびり数ヶ月に分けて遊んでおよそ80時間ほどでしょうか。色々書いてはいますが、全面的に良い時間でした。容赦のない描写もしっかり書かれていてよかったです。
追記:所謂アリシアのテーマとグレーテルのテーマになっている両BGMが非常に良かったです。彼女達にぴったりで、また主人公にもぴったりで、まさにお似合いでした。
謎に満ちた地下世界を冒険しよう(若干のネタバレあり)
このレビューには後半ネタバレがありますのでご注意を
2周クリアしましてプレイ時間はセーブデータから1周目が22時間(依頼ミッションは大半クリア)、2周目(裏ステージ完全クリアエンド)が14時間の合計36時間、さらにゲームオーバーやロードによる読みこみ時間含めてプラス2時間くらいで38時間が実際にこのゲームを私が遊んだ時間だと思います。
いや~なかなか壮大な物語・ストーリーでした。簡単に書くと、
何も記憶を持たない主人公フウミが地下世界の謎を解き明かしていく上で陰謀に巻き込まれていきながらも記憶と地下世界の秘密、謎の存在デオキシフォビアを探る、そんな物語。
戦闘バランスですが、終盤はキツく感じる人も出てくるレベルですね。特にラスボスや裏ステージの隠しボス達はアイテムを使いきる勢いで挑まないと負けるでしょう、総力戦です。しかし、勝利したときはなかなかの達成感をかんじているはずです。
ここから先はネタバレあり、未クリア者は回避推奨
ムルムル一周目クリア→同作者様のルサルカクリア→クリアパスワードをゲット→パスワードをムルムルで入力→ムルムル2周目のプラネタリウム関連イベント&裏ステージクリア
この順にクリアしていきこれらの物語の全容を把握しました。
同作者様のフリーゲーム作品の怪奇ルサルカと同じ世界観の作品です。実はルサルカからのキャラもキチンとストーリーに絡んでいるのでムルムルをクリアした方はルサルカをやってみるのもいいかもしれませんね。
ルサルカのクリアパスワードをムルムルに入力するとストーリーに変化?が起きてルサルカとムルムルとの繋がり・真実を知ることができるので物語を気に入られた方はどうぞ。ただし、ここまですると労力と時間はかなりのものになりました。
作者様、とても楽しませていただきありがとうございました。
ハード&シリアスな大作RPG。
キャッチーなタイトルとキュートな絵柄からくる想像を、いい意味で180度裏切るハードでシリアスな大作。
ゲーム的にはネフェシエル等に端を発する探索系RPGの系譜であり、ダンジョンを探索して装備を集め、各敵ごとに耐性や弱点を試行錯誤しながら戦い、奥へ奥へと進んでいく。後半の戦闘難易度はなかなかのものがあり、漫然としたプレイではクリアできない。その分勝利時の達成感はひとしおだ。幸いネット上の攻略情報が充実しているので、最悪でも詰むということはないはず。
戦闘のみならず、マップもよく造られていて探索が楽しい。ストーリーもきちんと構成されていて、序盤こそあまり動きがないが、中盤以降の展開は息を飲む。自分は厳しい戦闘で心が折れそうになったが、ストーリーのおかげで最後まで進めた。
難点としては尋常ではないアイテムが手に入るためゲームが進むにつれアイテム欄が複雑になり、預け屋を利用しないと挙動が怪しくなる点だろうか。なのでいらなそうなアイテム、もう使わない武器などを片端から預けておこう(自分は一度も遭遇しなかった)。
総じて実に面白い、自信をもってお勧めできるゲームである。ただクリア時間30時間は冗談でもなんでもなく、それだけのボリュームがあるため、時間に余裕のない人、長過ぎるゲームはちょっと、という人は避けた方がいいかもしれない。
恐怖! ムルムル遺伝症“廻”
なかなか楽しめました。
クリアまでプレーして損のない作品です。
おすすめです(何かしら気になった方はDLしてプレーすると良いです)。
●特徴
可愛らしい絵柄とは裏腹に、しっかりした物語と独特な作品世界が魅力です。
物語の展開も興味深く楽しく遊べます。
キャラもそれぞれ特徴的です。
マップも作り込まれていて探検が楽しく、回復場所もこまめに設置されていて難がありません。
※ただ、一つだけ問題点があります。
それは、戦利品や、道中の取得物として入手できるアイテムがかなり増えてくると、
アイテム画面が重くなったり表示がおかしくなることです。
●解決法として、
物品を幾らでも預かってくれる倉庫役のNPCが至る所に存在していますので、
余剰な品物や貴重品や、手放して良いか否か判断の付かない品を預けることです。
ただし、倉庫も多量にものが増えると重くなります。
そこで、
要らないアイテムの売却処分が要となりますが、
後々合成で使用したり、特定アイテムを欲しがっているNPCも存在するために、
処分して良いか否か皆目判断が付かないアイテムが多い現状に頭を痛める事になります。
上記の問題は、幾らでも手に入る店売り品や、容易に入手できる戦利品を
適当に売却処分することで、ゲーム進行やクリアに何の支障も出ない程度の問題ですが、
何も整理処分せずゲームを進めていくと確実に問題が発生するはずです。
問題点に関することは以上です。
★上記の問題はありますが、問題らしい問題点はそれだけですし、
それを差し引いてもお勧めできる逸品です。
女の子いっぱいなRPG
まず奇抜なタイトルとゲーム内容に関連性はほとんどありませんw
ホラーメインでもギャグメインでもないシリアス寄りの長編RPG。
主人公含めメインキャラのほぼ全員が女の子です。キャラ攻略要素(百合)もあるけどこれは隠しに近い。
世界観が好みで結構楽しめました。
終盤戦闘難易度が上がるけど攻略wikiもあるので詰まることはないはず。
大きな不満点は二つ。
アイテム管理が非常に煩雑になることと、周回するか過去作をプレイしてないと裏ダンに入れないこと。
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